「トップガン」という言葉を知らない人はあまりいないでしょう。
映画のタイトル?。勿論その通り。そして映画「トップガン」のタイトルの由来になったのは、米海軍航空兵器学校(United States Navy Strike Fighter Tactics Instructor)、つまり米海軍の優れた戦闘機乗りが集まってくる学校のことです。「トップガン」とは、優れた戦闘機乗りを示す言葉でもあった訳です。
映画のタイトル?。勿論その通り。そして映画「トップガン」のタイトルの由来になったのは、米海軍航空兵器学校(United States Navy Strike Fighter Tactics Instructor)、つまり米海軍の優れた戦闘機乗りが集まってくる学校のことです。「トップガン」とは、優れた戦闘機乗りを示す言葉でもあった訳です。
ところで「トップガン」という言葉が「優れた戦闘機乗り」の意味だと知った時、私は少し違和感を感じました。
「トップガン」は、直訳すれば「射撃が一番上手」という意味です。戦闘機乗りにとって射撃技量は勿論重要ですが、それは戦闘機乗りにとって「沢山ある技量の中の1つ」に過ぎません。優れた視力や状況判断能力、そして何よりも優れた操縦技量こそが重要なはず。優れた戦闘機パイロットとは、卓越した視力・状況判断と巧みな操縦技量によって有利な位置を占めることができる者ではないか。そう思ったものでした。
「トップガン」は、直訳すれば「射撃が一番上手」という意味です。戦闘機乗りにとって射撃技量は勿論重要ですが、それは戦闘機乗りにとって「沢山ある技量の中の1つ」に過ぎません。優れた視力や状況判断能力、そして何よりも優れた操縦技量こそが重要なはず。優れた戦闘機パイロットとは、卓越した視力・状況判断と巧みな操縦技量によって有利な位置を占めることができる者ではないか。そう思ったものでした。
ところで先日「零戦-アメリカ人はどう見たか」という本に面白いことが書かれていました。それは戦前戦中における日米両軍の戦闘機パイロット訓練について述べた箇所で、日本軍は専ら後上方及び正面からの射撃に終始したのに対し、米海軍では積極的に偏差射撃を訓練に取り入れていると記載されていました。そして米海軍では射撃技量を重視し、訓練の場において実弾射撃を多く取り入れているとのことでした。別の言い方をすれば「日本人は理想的な射撃位置を占めるための技量を重視し、アメリカ人はいかなる射撃位置からでも有効な射撃を行いうる技量を重視した」ともいえます。
そういえば米側の空戦記を読むと、しばしば「日本側パイロットの射撃は下手」だとか「彼らがもし我々と同じ程度の射撃技量を有していたら、我々は全滅していただろう」といった記述を見ます。これは単なる「自画自賛」と評することもできますが、どうやらそうではなかったらしいです。彼らは射撃技量を非常に重視し、そして恐らく彼らの射撃技量は平均的な日本軍パイロットよりも高かったのだと思われます。
F4FやP-40が我が国では評価が低く、しかしその一方で実際の戦歴では零戦を上回っているという事実の背景には、偏差射撃や射撃技量に対する日米双方の考え方の違いがあったのかもしれません。
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