第二次世界大戦ヒトラーの戦い5
児島襄 文春文庫
「The Caucasas Campagin」「激闘!マンシュタイン軍集団」「ウクライナ43」等の背景を再確認したくて読み返してみました。青作戦の開始からスターリングラード攻防戦、第6軍壊滅、第3次ハリコフ戦、クルスク戦までを描いています。また東部戦線以外ではエルアラメイン戦、トーチ作戦、シシリー上陸戦についても触れています。東部戦線の描写は全般にあっさりしていて、クルスク戦以外は戦況に関する具体的な記述には乏しいです。またカチンの森虐殺事件やイタリア政変等にページを割かれている感がありました。元々第2次欧州大戦をヒトラーの視点から描くというのが本書の主題なので、あまり戦況に深入りしないというのは仕方がない面かも知れませんが、日本語で読める数少ない欧州戦史だけにやや残念です。
お奨め度★★★
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