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先日、YSGAさんの例会に参加し、GMT社の新作海戦ゲーム「PQ-17」をプレイしました。
以下はそのレポートです。

シナリオ4「PQ-16:Gathering Storm」

最初にプレイしたのはこのシナリオです。私は英軍を担当しました。

1~6日目

イメージ 7輸送船34隻からなるPQ-16船団がレイキャビクを出港。東へ向かう。それを護衛するのは、空母「ヴィクトリアス」、戦艦2、重巡3、駆逐艦6からなる本国艦隊である。出港してから最初の5日間は特に何事もなかった。
作戦開始から6日目の午前。Bodo西方約100海里に巡洋艦1、駆逐艦3からなるドイツ艦隊を発見した。本国艦隊は直ちに急行。空母「ヴィクトリアス」から約20機のアルバコア雷撃機が発進したが、目標を見なかった。

イメージ 6午後に入ってドイツ艦隊は南下。トロントヘイム沖まで後退した。それに対して「ヴィクトリアス」は再び20機のアルバコアが発進していった。それを約10機のフルマー戦闘機が守る。ドイツ艦隊を発見した英攻撃隊は散開して攻撃を開始したが、その時上空に現れたMe-109の編隊によって約6機のアルバコアが撃墜破され、残りは果敢に突入したが、独重巡「ヒッパー」からの防御砲火によってさらに数機が撃墜された。残った雷撃機は懸命に魚雷を発射したが、尽く「ヒッパー」に回避されて命中弾はなし。「ヴィクトリアス」艦載機の攻撃は大損害を出しただけに終わった。

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第7日目

これまで発見されていなかったPQ-16船団が遂にドイツ偵察機の発見される所となった。北部ノルウェーに展開するドイツ機がPQ-16に襲いかかる。船団を護衛する米重巡「ウィチタ」や駆逐艦隊は激しい対空砲火を浴びせかけたが、ドイツ軍もまた勇敢であった。Ju-88の爆撃、He-115の雷撃も効果的であったが、一番有効だったのはHe-111による雷撃であった。最初の攻撃で早くも3隻の輸送船がHe-111による雷撃によって撃沈された。

午後に入ると、再び敵機が来襲。対空輸送船1隻と通常の輸送船1隻がさらに撃沈された。
船団は引き続いてUボートの攻撃を受けることになったが、こちらは厳重な対潜網がUボート群に痛打を与え、1隻撃沈、2隻大破の戦果をあげた。

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第8~10日目

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英潜水艦がノルウェー沖でドイツ艦隊を待ち伏せて雷撃を仕掛けたが、惜しくも外れた。
しかし英本国艦隊が遂にドイツ艦隊を捉えた。英戦艦「デュークオブヨーク」、米戦艦「ワシントン」の砲火が重巡「ヒッパー」に降り注ぐ。「ヒッパー」大破。独駆逐艦2隻撃沈。対する英軍の損害。重巡「ロンドン」小破。

PQ-16はドイツ機の猛攻を浴び続ける。He-111の雷撃によって輸送船9隻が沈み、米重巡「ウィチタ」はJu-88の急降下爆撃機を受けて轟沈した。

出港後10日目にしてPQ-16はようやくムルマンスクに到着した。レイキャビクを出港した時に34隻であったこの大船団は、途中空襲や潜水艦攻撃によって実に13隻を失っていた。

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結果

PQ-16は約40%の輸送船を失った。他にもドイツ艦隊によるベア島周辺に対する機雷敷設や米重巡「ウィチタ」の沈没等があり、最終的な勝利得点は-21点でドイツ軍の勝利となった。
英軍の敗因はいうまでもなくPQ-16が大損害を被ったことである。このシナリオは白夜なのでドイツ機が昼夜を問わず飛び回ることができるのが大きかった。ドイツ側最大の立役者はなんといってもHe-111。その航空雷撃が多数の英米輸送船を北極海の海に葬り去った。航空雷撃は対空射撃に対して脆弱なので、うまく対空砲火が当たってくれればこのような大損害を出すことはなかったのに・・・。

それにしても雷撃機が猛烈な対空砲火を冒して突進する様子が本作では巧く描かれている。本作の続編には太平洋戦域も予定されているようだが、その中で日本の陸攻や艦攻の航空雷撃がどのように描かれるかが楽しみである。

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(つづく)