「ソロモン夜襲戦」登場艦艇紹介
今回は「ソロモン夜襲戦」に登場する艦艇について紹介したいと思います。実際の性能や戦歴は他の史料等を見ればわかる話なので、ここでは「ソロモン夜襲戦」におけるこれらの艦(フネ)の扱いについて書いていきたいと思います。 (注)「ソロモン夜襲戦」とは、自作の水上戦ボードゲームです。詳しくはこちらをご覧下さい。
概説
日本の超大型巡洋艦に対抗すべく計画された大型巡洋艦です。戦闘参加は1945年2月の東京空襲からで、マリアナ、レイテといった大海戦には参加していません。実際に日本の水上艦と交戦する機会もなく、戦歴的にはあまりパッとしない艦です。にもかかわらず、かつて「アラスカ」級ほどその能力や建造意図について議論されて来た艦は、あるいはなかったかも知れません。排水量約3万トン、速度33kt、主砲30cm砲x9という性能は「空母機動部隊の直衛艦として最適」という評価がある反面、「大戦中建造された米軍艦の中で最も意味のない艦」という酷評もあります。本級の水上戦闘能力はライバルである我が「金剛」型戦艦に比べても別段優れているとは言えず、日本重巡を相手にした場合でも相手が複数であれば勝利を得ることが難しいかも知れません。またその対空戦闘能力についても、極言すれば「クリーブランド」級の軽巡並で、艦のサイズに見合った対空戦闘能力とはとても言えません。そう考えると先に挙げた「酷評」もあながち的外れではないようにも思えます。
米軍には既に「アイオワ」という優秀な高速戦艦があるのに、あえてまた性能的に中途半端な「アラスカ」級を建造する必要があったのか。このゲームでその謎に挑戦してみるのも興味深いことかもしれません。
ゲームでの性能
装甲値「6-10-8」。20cmクラスの砲撃に対してはほぼ十分な装甲を有しているため、重巡クラス相手ならば有利に砲戦を進めることができます。戦艦クラスを相手にした場合、中距離戦では辛うじて36cm砲には耐えることができますが、それより上のクラスが相手ならボコボコにされます。遠距離戦では30cm以上の砲に耐えることはできません。火力は30cm砲6-9-3。貫通力は36cm砲よりも1ランク劣ります。ただし射程距離は同等なので36cm砲艦相手にアウトレンジされる心配はありません。
本級の実質的なライバルは日本の「金剛」型戦艦です。火力と装甲を比べた場合、貫通力と装甲の関係から両者はほぼ対等に撃ち合うことになります。電子装備では「アラスカ」の方が優れていますから、両者が対戦した場合「アラスカ」が優位に立つことは間違いありません。
しかし「金剛」は旧式艦です。その旧式艦相手に電子装備の助けがなければ圧倒することができない「アラスカ」は、やはり「凡作」という評価が妥当なのかも知れません。
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