イメージ 1

主題のゲームをソロプレイで試してみました。
選んだシナリオはNo.4「Take the Hill」。英軍第9ロイヤル戦車連隊に援護された第129歩兵旅団が、ドイツ軍第21装甲師団の一部が守る112高地の頂上の奪取を目指すシナリオです。両軍とも歩兵が主力ですが、英軍にはチャーチル重戦車6ユニット、クロコダイル戦車2ユニット、アキリーズ駆逐戦車2ユニットが登場し、ドイツ軍には増援も含めて4号戦車2ユニット、3号突撃砲3ユニット、パンター戦車3ユニット、ティーガー重戦車0.5ユニットが登場します。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/0/c/0c634fc3.jpg
セットアップ時の状況。英軍は赤い線まで進出し、この線からドイツ軍を排除することが勝利条件です。

注:PanzerBlitzについて詳しくは-->こちら

第1Turn

英軍部隊は両翼から112高地に向けて前進する。ドイツ軍の戦車や対戦車砲が火を噴き、歩兵を乗せたブレンキャリアーが撃破される。それでも英軍ブレンキャリアーの主力は防御砲火をかい潜ってドイツ軍陣地に肉薄。敵前1000m以内に踏み込んで次々と歩兵を下ろしていく。またその後方、距離2000m前後ではハーフトラックに牽引されてきた17ポンド対戦車砲が砲列を敷いた。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/f/7/f7f397a9.jpg

第2Turn

イメージ 9英軍はなおも前進し、いよいよドイツ軍陣地前500mの地点まで接近してきた。パンター戦車の長砲身砲が火を噴き、アキリーズ駆逐戦車を撃破。さらに対戦車砲が歩兵を乗せたままのブレンキャリアを仕留めていく。それでも英軍の前進は止まらない。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/7/c/7c1f0e5a.jpg

第3Turn

イメージ 10パンター戦車の主砲がまたもや火を噴き、アキリーズ駆逐戦車を撃破した。しかし英軍も負けてはいない。砲列を並べた17ポンド砲が火を噴き、2000m以上の距離からドイツ軍戦車を撃破していく。火だるまになる3号突撃砲。17ポンド砲を撃破し損ねたことを悔やむドイツ軍であったが、後の祭りであった。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/6/3/63e8faa3.jpg
火を噴く17ポンド砲。大威力、長射程を誇る17ポンド対戦車砲の前に、ドイツ軍戦車は成すすべもない。

第4Turn

イメージ 11英軍歩兵部隊が遂に陣前で突撃を開始した。激しい防御砲火で迎え撃つドイツ兵。両軍の激しい格闘戦が随所で繰り広げられる。英軍の後方からはブレンキャリアやチャーチル戦車が機銃と火砲により味方歩兵の突撃を援護する。砲火にたたかれ、突撃を迎え撃つドイツ兵達は、それでも拠点に籠って勇戦を続けていた。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/7/0/70fbddb0.jpg
突撃する英軍歩兵。それに対してドイツ兵は崩されそうになりながらも戦線を支えていた。

第5Turn

イメージ 12英軍の突撃はなおも続き、ついにドイツ軍陣地の一角が崩れた。さらにたたみかける英軍は、ブレンキャリアをドイツ軍陣地背後に回り込ませてドイツ軍の包囲を図る。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/a/a/aa95e512.jpg

第6Turn

イメージ 13背後に回り込んできた英軍のブレンキャリアに対し、ドイツ軍は対戦車砲と戦車群の砲火をこれに向けた。元々戦車に比べると脆弱な装甲しかもたないブレンキャリアが戦車や対戦車砲の反撃に耐えられるはずもない。次々と撃破されていった。


第7Turn

イメージ 14最終ターンである。英軍は全般的に押し気味に進めてはいるものの、ドイツ軍の勇戦によりいま一つ突破が決まらない。最終ターンということで全正面で激しく突撃を実施したが、ドイツ軍を完全に撃破することはできなかった。
最終的には英軍の攻撃をしのぎ切ったドイツ軍の勝利で終了した。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/f/6/f68a68b3.jpg

感想

このゲームは、カップからオペレーションチットを引き、チットを引いた側が移動、射撃、オーバーラン、突撃といった行動を行っていきます。オペレーションチットには指揮範囲が記載されており、チットの置いたヘクスから指揮範囲内のユニットだけが行動を起こす権利を有することになります。各ユニットは1ターンに1度しか行動できず、行動を終えたユニットには「行動済マーカー」を置いてそれを示します。従って「チットが続く限り延々と行動を続けられる」というようなことはありません。

プレイ時間はシナリオの大きさにもよりますが、概ね1ターン20~30分、1ゲーム3~4時間程度ではないでしょうか。チット方式のため一度に動かすユニット数が限られていることもあり、あまり悩むようなことはありません。

一つ苦言を呈させて頂くと、「行動済マーカー」をユニット上に置くのがやや煩雑に感じました。特に戦闘が激しくなってくると、「行動済マーカー」以外に「混乱マーカー」等も載せていかなければならないため、スタックの整理がやや大変です。

本作に類似の作品として、かつてエポック社が出版していた「装甲擲弾兵」があります。ゲームスケールやルールの難易度など、両者はかなり似通った部分を持っています。マーカーを置く煩雑さがない分、私は「装甲擲弾兵」の方を評価しますが、一方で「装甲擲弾兵」はイニシアティブダイスの影響が大きすぎるという難点もあるので、一長一短があります。本作についてももう少しプレイする機会を増やしてみたいと思います。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/1/d/1d99200b.jpg

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/b/5/b54a519e.jpg