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先日、YSGAにて主題のゲームをプレイしました。

注:PanzerBlitzについて詳しくは-->こちら

今回最初は対戦相手の方に用意して頂いたオプションシナリオ「カランタン攻防戦」をプレイすることになりました。これは1944年6月、D-DAY直後に行われた米独両軍によるカランタン攻防戦を描いたシナリオです。カランタンを死守する米第101空挺師団に対し、装甲兵力を含むドイツ軍がその奪回を試みるという状況です。ダイス判定の結果、私が米軍、対戦相手の方がドイツ軍を担当します。

攻撃側はドイツ軍で、カランタンの占領が目標です。勝利条件はカランタンの市街地ヘクスをドイツ軍が1ヘクスでも占拠し続ければドイツ軍の勝利。それを阻めば米軍の勝利です。

OB(戦闘序列)を見てみると、米軍は101空挺師団が主力となる部隊で、当然ながら歩兵が中心です。降下兵10、工兵3、機銃3、81mm迫撃砲1。その他装甲兵力としてM10駆逐戦車が4ユニット、M8装甲車2ユニットが登場します。さらに第6Turnに増援部隊としてシャーマン戦車6、機械化歩兵6、ハーフトラック6、M7自走砲3が登場します。また第2Turnと第3TurnにP-47サンダーボルト戦闘爆撃機が各1ユニット登場します。
対するドイツ軍は、やはり歩兵12ユニットを基幹とする歩兵部隊の他、対空砲大隊。装甲兵力としては増援として登場する3号突撃砲8、4号駆逐戦車2、対戦車用装甲車5、その他が登場します。

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M10駆逐戦車。本シナリオでは4ユニットが登場し、米軍の対戦車火力の主体を成します。対戦車火力18は17ポンド搭載のアキリーズやファイアフライに迫る数値ですが、防御力6はやや脆弱です。それでもドイツ軍の4号戦車や3号突撃砲と互角に戦えるよう評価されており、他の作品に比べるとM10に対する評価は比較的好意的だといえましょう。

セットアップ

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1Turn

カランタンを守る主力はカランタン市街で穴掘りをする。敵がやってくる前に防御拠点を築こうというわけだ。またM10駆逐戦車も車体を埋めてハルダウンポジションでドイツ軍の接近を待つ。
その頃前線ではドイツ軍の激しい攻撃が始まっていた。ドイツ軍対空機銃が米歩兵を狙い撃ちする。強力な砲兵射撃が前線陣地に降り注ぐ。ダイス目に助けられて比較的損害は軽微であったが、それでも徐々に押されつつあった。
米軍はM8装甲車2ユニットからなる偵察部隊をカランタンから出撃させて、独軍の突破に備える(下図矢印)。

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2Turn

先手を取ったドイツ軍が前衛部隊の歩兵を攻める。圧倒的兵力差で崩壊しそうになる。さらにドイツ軍に増援。3号突撃砲6ユニットからなる機甲部隊だ。米軍危うし。
と、その時上空から爆音が響いた。P-47「サンダーボルト」戦闘爆撃機が急降下。ロケット弾を前進中の3号突撃砲部隊に降りそそぐ。猛烈なロケット攻撃を受けて3突1ユニットが壊滅した。強いぞ、サンダーボルト。

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3Turn

ドイツ軍が我が軍左翼に対する圧力を強めてきた。装甲兵力をも加えて強大な火力で米軍を圧迫する独軍歩戦連合部隊。サンダーボルトが再び飛来し、強力な4号駆逐戦車を狙ってロケット弾を放ったが、装甲の強力な4号駆逐戦車はサンダーボルトの攻撃を耐えた。

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4Turn

左翼のドイツ軍が大きく前進し、戦線左翼からカランタンに迫る。
サンダーボルトが再び飛来、ロケット弾を撃ち尽くした彼らは機銃掃射を雨あられと降り注いだ。3号突撃砲1ユニットがサンダーボルトの銃撃を受けてステップロス。さらに・・・。

カランタンまで1000mの距離に接近してきた4号駆逐戦車のスタックに対し、米軍は盤外砲撃を指向した。通常、この種のゲームにおける盤外砲撃は対歩兵的な意味合いが強く、対戦車火力はあまり大きくないのが通例である。本作でもその例に漏れず盤外砲撃の対戦車射撃はあまり有効ではない。しかし今回だけは違っていた。4号駆逐戦車2ユニットのスタックに降り注いだ海軍の5インチ砲弾がピンゾロを連発。4号駆逐戦車2ユニットをそれぞれステップロスさせた。

戦いの流れが変わった。

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5Turn

米軍は左翼から迫る独軍機甲部隊に対して反撃を指向した。突出してきて反撃力の乏しい敵に対し、M8グレイハウンド装甲車が跳躍。突撃射撃を浴びせる。グレイハウンド1ユニットがドイツ軍の臨機射撃を受けてステップロス。しかし米軍の反撃はなおも続く。
二番手はM10駆逐戦車。至近距離から突撃射撃を浴びせかけてドイツ軍対戦車装甲車を撃破。別のグレイハウンドは側面射撃で3号突撃砲を撃破。歩兵部隊は近接突撃を仕掛けて4号駆逐戦車を葬る。さらにM10駆逐戦車がドイツ軍前面に駆け上がった。

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6Turn

このターン先手を取ったのは米軍だった。1000m以下の至近距離からM10駆逐戦車が砲火を開く。4号駆逐戦車、3号突撃砲、対戦車装甲車が次々と撃破されていった。独軍の先鋒部隊は大損害を被った。
さらに後方からM4シャーマン6ユニットを主体とする機械化歩兵大隊がカランタンの町に入っていった。この時点でカランタン占領を諦めたドイツ軍は後退。カランタン攻防戦は終わった。

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感想

最初はダイス目に恵まれていない面がありましたが、中盤の間接射撃でピンゾロ連続出したのは、まさに逆転満塁ホームラン的なラッキーさでした。結果的には前線部隊が自らを犠牲にして時間稼ぎをしてくれたことが勝因だったと思います。
それにしてもサンダーボルトは強い強い。防御力6もあるので、英軍のタイフーン戦闘爆撃機(防御力4)よりも落とされにくく、しかも火力は強力。全く独軍にとっては悪夢以外の何物でもありません。