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先日、YSGAにて主題のゲームをプレイしました。

注:PanzerBlitzについて詳しくは-->こちら

先に紹介した「カランタン攻防戦」が終了したので、引き続いてHill of Death本体に含まれるシナリオをプレイすることにしました。
選んだシナリオはシナリオ4「Take the Hill」。以前に紹介したことのあるシナリオです。

ダイス判定の結果、私が独軍、対戦相手の方が英軍を担当します。

セットアップ

前回の経験から、英軍で一番厄介なのは長射程距離を誇る17pdr対戦車砲であると判断した。そこで兎に角17pdr砲を展開させないよう、17pdr砲が視界に入り次第これを撃破するという方針を立てた。次に対戦車火力に優れるアキリーズ駆逐戦車を優先目標とし、装甲の厚い(だけどノロマな)チャーチル重戦車やクロコダイル火炎放射戦車は後回しとしました。
英軍のブレンキャリアも数が多いので厄介です。機会を見て数減らしをしましょう。

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セットアップ時の状況


1Turn

英軍部隊が次々と前進してくる。チャーチル重戦車、歩兵を乗せたブレンキャリアが次々と前進してくる。でも無視無視。続いて17pdr砲を引いたハーフトラックが前進してきた。よし。
「フォイエル」
4号戦車が距離2000で主砲を放った。ピンゾロで見事命中。輸送中の17pdr砲を葬った。
これで慎重になった英軍は慎重になり、17pdr砲を独軍の視認距離外に待機させる。
独軍は目標を変更。既に視界内に入っていたアキリーズ駆逐戦車を狙った。数度の射撃でこれを撃破する。
さらにパンター1ユニット、3号突撃砲2ユニットを112高地に前進させる。112高地はこの一帯を制する制高点だ。勿論英軍もそのことを承知しており、歩兵部隊を前進させてきた。しかし市街地以外では歩兵は戦車の敵ではない。歩兵部隊の突撃は全く効果なしに終わった。

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2Turn

先手を取った英軍はアキリーズ駆逐戦車が距離750で112高地に陣取るパンター戦車を射撃した。命中。虎の子パンター戦車が1ステップを失った。痛い。
パンターの敵は3号突撃砲が取った。3突の放った砲火がアキリーズに命中。アキリーズを撃破。先のTurnにおける損害と合わせてアキリーズ駆逐戦車隊は壊滅した。
チャーチル重戦車、クロコダイル戦車が前進してきた。75mm対戦車砲がチャーチルを狙い打つが、混乱させるのが精一杯で、撃破するには至らない。さすがにチャーチルは重戦車だ。堅い。
クロコダイルは112高地直下まで接近してきた。火炎放射をまともに浴びた3号突撃砲が撃破されていく。

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3Turn

112高地前面ではなおも激しい戦闘が続いている。3号突撃砲が至近距離に迫ってきたクロコダイルを直接射撃で撃破した。
その右翼では75mm対戦車砲が突進してきたブレンキャリアを撃破。
しかし独軍防御線最右翼の一角は英軍歩兵の突撃を受けて壊滅。陣地線の一角が崩れた。

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4Turn

先のターンに登場してきたドイツ軍の増援部隊が前線に姿を現した。ティーガー戦車2.5ユニットからなる強力な部隊だ。その主砲が火を噴き、チャーチル戦車が吹っ飛んだ。
英軍は連続チット引きを利用して独軍防御線中央部結節点に激しい近接射撃を加えてきた。独軍防御陣地に崩壊の危機が迫る。

というところで時間切れとなり、最終結果を待たずに時間切れとなった。


感想

この後の結果がどうなるかは予断を許さない状況ですが、英軍プレイヤーの見解は、「このまま続けても勝利条件を満たすことは難しいのではないか」ということでした。実はその点については私も同感で、特に重装甲を誇るティーガー戦車がスタックを組んで路上で頑張られてしまうと、対戦車火力の劣る英軍にはかなり苦しいように思います。

英軍が勝機を得るためには、近接突撃を多用して独軍歩兵を積極的に片づけていくのが得策だと思いました。後に少し触れますが、近接突撃で相手戦車を始末するのは至難の技です。しかし歩兵相手なら近接突撃は極めて有効な手段です。数的優勢を利用して近接突撃を多用。独軍歩兵を始末して残った重戦車はなんとか頑張って混乱状態に持っていく。英軍が勝利を得るにはこれしかないように思いました。それでもティーガー対策はかなり幸運が必要だと思いますが・・・。

プレイ中に少し問題になったのですが、このゲーム、歩兵による近接突撃がやや使いにくいように思います。特に射撃結果表の関係上、戦車スタックを歩兵の近接突撃で撃破するのはかなり困難ではないかと思います(注)。とはいえ近接突撃以外の方法なら何とかなるのか?、という訳でもありません。結局の所、市街戦にでもならない限り歩兵で戦車を始末するのは殆ど不可能ではないかと思いました。

私のお気に入りの一つである「装甲擲弾兵」はそのあたりの処理がスマートです。「PanzerBlitz」では近接突撃でも通常の射撃と同じ判定表を用いますが、「装甲擲弾兵」の場合は射撃戦と近接戦闘を別の結果表で判定するようになっています。そのため射撃戦では戦車に成すすべもない歩兵部隊も近接戦闘で戦車に一泡吹かせることが可能になっています。このあたりは史実をどのように評価するかの問題であり、どちらが優れているという話ではないのですが、私としては歩兵の役割がより積極的に評価されているという点で「装甲擲弾兵」シリーズを推したいです。

(注)戦車スタックを近接突撃で撃破するのが困難な理由は、通常射撃では加算されないスタックの防御力が、近接突撃とオーバーランの場合だけは加算されます(例えば防御力15のパンター戦車2ユニットがスタックしていた場合、防御力は30になります)。対装甲射撃判定表はディファレンシャル(攻撃力と防御力の差に基づく)方式なので、防御力が加算されると途端に防御側が有利になります。