ロンメル戦記
山崎雅弘 学研M文庫
ロンメル将軍といえば、「砂漠の狐」の異名を持つドイツ軍の伝説的名将である。本書はロンメル将軍の生い立ちからWW1大戦期における活躍、WW2緒戦のフランス戦役、そしてメインテーマである北アフリカでの活躍を経て、ノルマンディ戦前後における彼の行動とその最期を描くノンフィクションである。本書は事実を中心として淡々とした調子で進んでいくが、個々のエピソードが面白く、読んでいて飽きない。またロンメル将軍の戦い方についての筆者の分析はわかりやすく、彼の勝利の多くが心理面に依っていたことを示している。
比較的新しい視点に基づいたロンメル将軍像であり、WW2戦記に興味のある方ならば一読をお奨めしたい作品だ。
お奨め度★★★★
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