イメージ 1

少し間が空きましたが、Normandy'44リプレイの続きです。

Normadny'44は米GMT社が2010年夏に発売を開始したシミュレーションゲームです。1944年6月におけるノルマンディの戦いを1Turn1日、1ヘクス3.8km、1ユニット大隊~連隊で描きます。

Normandy'44の公式HPは-->こちら
Normandy'44の紹介記事は-->こちら

前回まで

1~5Turn
6~12Turn

第13Turn(6月18日)晴天6

イメージ 23日連続の快晴である。独軍としては踏んだり蹴ったりだが、明日は嵐が約束されているので、あと1歩だ。
独軍は特にコタンタン半島では後退を開始。北のシェルブール要塞方面と南のサンロー方面に向けて緩慢な退却を開始した。シェルブール要塞に向かった部隊はやがてシェルブール要塞地帯に包囲されるだろう。それでも最終Turnまでシェルブール要塞が持ちこたえることができれば、独軍は勝利に向かって近づくことになる。
コタンタン半島付け根では、上陸以来米軍を苦しめ続けていたイシニー・シュル・メール(ヘクス2512)を独軍は遂に放棄した。カランタン(ヘクス2512)ではまだ独軍が頑張っているが、カランタンが陥落したらユタ海岸とオマハ海岸が1つにつながることになる。

イメージ 3英軍正面ではカーンの守りを固めるとともに、第2装甲師団、第17SS装甲擲弾兵師団「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」をサンロー方面にシフトさせた。米軍の突破に備える構えである。英軍正面は第12SS装甲師団、第21装甲師団、戦車教導師団が受け持つ。コタンタン半島では米軍の急進撃が続いていた。米第2歩兵師団、第4歩兵師団が弱体化した独降下猟兵を連続攻撃。降下猟兵を6-1戦闘で撃破(DH)した後、シェルブール要塞地帯に突入。外郭防衛陣地を突破して遂にシェルブール要塞地帯に突入した。しかしユタ海岸付近の米軍は空挺2個師団が辛うじて戦線を支えている状況であり、物量を誇る米軍も急激に広がった戦線を前に兵力不足が目立ってきた。
英軍は嵐を前にして大規模な攻撃を控え、守備固めに入った。そしてこの日、投入可能な全航空兵力を以て地上に対する機銃掃射に当たらせた。この攻撃が予想外の成功を収め、独軍は虎の子パンター戦車大隊を含む戦車大隊2個がステップロスした他、多数の部隊が混乱状態となり、明日の総攻撃に不安を残した。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/8/a/8af8ac4f.jpg

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/7/1/710aba81.jpg


第14Turn(6月19日)嵐

イメージ 9独軍待望の嵐がやってきた。カーン前面で独軍の反攻が始まる。ティーガー戦車大隊と第12SS装甲師団が英第43歩兵師団等を撃破。1ヘクス前進した。先ほど英軍機の機銃掃射で大損害を出した戦車教導師団は一旦後退し、翌日の攻撃に備える。パンター戦車大隊を含む第2装甲師団はサンロー方面へ戦略移動し、シェルブールに向けて攻撃できる体制を整える。
連合軍は嵐のため飛行機は飛ばない、艦砲射撃もない、弾薬補給も届かない、増援もないと「ないないないない」なので攻撃は控えて守りに徹する。唯一の例外はシェルブール正面で、米第2歩兵師団の精鋭が戦車の支援を受けて独軍防御陣地を2-1で攻撃したが、戦闘結果と断固たる防御によって2ステップを失い、損害ばかりが目立った結果に終わった。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/a/c/ac89cdd9.jpg

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/9/4/94462bba.jpg


第15Turn(6月20日)嵐

イメージ 8嵐の第2Turn目である。この日も独軍の大規模な攻勢が行われた。
カーン地区では戦車教導師団、第21装甲師団、第12SS装甲師団が3ヶ所に渡って攻撃を行った。戦車教導師団を主力とする攻撃は、4-1のダイス目=2でDRの結果を出したものの、連合軍の「死守」が成功し、突破は果たせなかった。
パンター戦車大隊と第12SS装甲師団を主力とする部隊は、Buron(2128)に位置する戦車に支援された英歩兵第43師団を攻撃。4-1ダイス目=6で見事D1の結果を得た。英軍部隊は退却し、Buronは独軍の支配する所となった。
Buronの東に位置するEpron(2129)も対しても第21装甲師団、第12SS装甲師団の連携部隊が4-1攻撃を実施。ダイス4で結果はA1/D1。英軍の死守は失敗に終わり、Epronも独軍の支配下となった。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/7/b/7ba555c5.jpg


米軍戦線では第17SS装甲擲弾兵師団がイシニー・シュル・メール南東のヘクス2316に対して攻撃を実施。米第79歩兵師団を撃破して前進拠点を推進した。

イメージ 11連合軍は弾薬不足、兵力不足のために大規模な攻撃は控えていた。米軍戦線コタンタン半島で2-1攻撃、1-1攻撃を各1ヶ所実施するも、"EX"を1つ出しただけで大きな戦果はなし。オマハ海岸地区では米第9歩兵師団「オールドリライアブルズ」が1-1攻撃を実施したが、出目振るわず"A1"に終わった。
英軍戦線では守り堅めに入り攻撃を控える。


第16Turn(6月21日)嵐

イメージ 123Turn続く嵐の最終Turnである。カーンの周辺では独軍の第12SS装甲師団、第21装甲師団、戦車教導師団の各部隊が英軍部隊を駆逐せんとする。しかし今回は英軍も奮戦した。カルピケ飛行場の奪取に向かった第12SS装甲師団のパンター戦車大隊は英軍の激しい抵抗を受けて壊滅。カルピケ飛行場は最終的に戦車教導師団の攻撃により独軍の奪取することころとなったが、英独両軍の受けた損害は大きかった。カーン北方の英第3歩兵師団を攻撃に向かったティーガー重戦車大隊を含む独軍部隊は、英軍の激しい抵抗によりティーガー大隊がステップロス(4-1攻撃で1を出して"EX";)。攻撃もとん挫した。
米軍戦線でもイシニー・シュル・メール奪回に向かった第17SS装甲擲弾兵師団は4-1攻撃でDRを出しながらも米第30歩兵師団が死守に成功。同方面唯一の戦果は、独第2装甲師団がカランタン西方で米第82空挺師団と第607駆逐戦車大隊を攻撃。2-1攻撃で見事にこれを後退させることに成功した。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/6/3/6373b687.jpg


第17Turn(6月22日)曇天2

イメージ 14大嵐は終わったが、まだ天候は完全に回復していない。独軍はカーン北方に突出した戦線を後退させて整理するとともに、カーン西方に突出してきた英軍第15歩兵師団をティーガー重戦車大隊と戦車教導師団が攻撃した。ダイス目は振るわなかったが、戦車の性能差と砲兵支援を得た独軍は英軍を撃破した。
嵐から立ち直った連合軍は増援部隊の上陸を再開。コタンタン半島で1ヶ所、オマハビーチ方面で2ヶ所、カーン北西で1ヶ所の計4ヶ所で攻撃を実施した。しかしいずれも2-1~3-1程度の低比率攻撃であり、独軍の激しい抵抗(「断固たる防御」で砲兵を惜しげもなくつぎ込んだ)もあって攻撃成功はコタンタン半島の1ヶ所だけだった。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/2/d/2d12b0c5.jpg

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/5/2/5293c501.jpg


第18Turn(6月23日)晴天6

イメージ 17天候は晴れ渡った。独軍は攻撃を諦め、防御を固める。
連合軍にとっては待ちに待った晴天である。全戦線に渡って大規模な攻勢をしかけてきた。
英軍戦線ではカーンの北方及び西方から4ヶ所にかけて攻勢をかけてきた。しかし独軍の抵抗は相変わらず激しい。戦車教導師団に対して攻勢を仕掛けてきた第15、第50歩兵師団等は、ティーガー重戦車大隊の奮戦やヴェルファー部隊の支援等によって3ステップもの損害を被って一歩も前進できなかった。唯一の成功はオルヌ川西岸地帯における英第6空挺師団による攻撃で、陣地帯に対する1-1攻撃が見事に成功し、カーン前面に肉薄した。
シェルブールに向う米軍部隊は2ヶ所で攻撃を実施。こちらも低比率攻撃の多用と独軍の激しい抵抗によって多大な出血をみたが、わずかながら前進し、シェルブールに一歩近づいた。しかしオマハビーチ方面では艦砲射撃の支援の元、2ヶ所に渡って攻撃を敢行したのの、独軍の「断固たる抵抗」によってまたもや攻撃は失敗に終わった。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/6/e/6e1b951d.jpg

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/a/e/ae406823.jpg

という訳で紙面が尽きた。次回はいよいよ最終回だ。



The Dark Summer - Normandy, 1944 Game Journal 83-ノルマンディ強襲 ドイツ装甲軍団1
遠すぎた橋 ノルマンディ上陸作戦1944 西部戦線 (歴史群像アーカイブVol.17) 「砲兵」から見た世界大戦