ソ連/ロシア巡洋艦建造史
アンドレイ・V・ポルトフ 海人社
ソ連/ロシアにおける巡洋艦の建造史を扱った著作。本書は主にロシア革命後に建造された巡洋艦に焦点を当てており、WW2戦前型であるスヴェドラーナ級、キーロフ級、チャパエフ級(完成はWW2戦後)、クロンシュタット級(未成)、スターリングラード級(未成)。戦後型ではスヴェルドロフ級、キンダ型、クレスタ1,2型、カーラ型、スラヴァ級、キーロフ級、未成原子力巡洋艦を取り扱っている。いずれもソ連/ロシア側の視点で記載されており、今まで西側ではあまり知られていなかった事例が紹介されている点は興味深い。ただ前作「ソ連/ロシア原潜建造史」程インパクトを感じることがなかったことも事実である。潜水艦という「閉ざされた世界」に比べると、水上艦の場合冷戦時代にあってもある程度ロシア側の事情を西側でも知り得ていたという事実が、両者の差となっているのかもしれない。お奨め度★★★★
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