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Asian Fleet(アジアンフリート、以下アジフリ)は、2007年に国際通信社から発行された現在海戦ゲームです。ゲームのテーマは、東アジアにおいて2010年前後に将来に予想される海上戦闘で、日本近海から東シナ海、台湾付近までがマップに含まれています。

登場する国家は、日本、アメリカ、中国、台湾、北朝鮮、韓国の6つです。1つのユニットは、個艦または同型艦数隻の艦艇グループを示し、航空機は1ユニットで10~20機程度の部隊を示しています。

ちなみにアジフリは、かつてVictory Games社から出版されていたフリートシリーズと同じシステムを採用しています。従ってフリートシリーズをプレイしたことがあれば、アジフリは比較的抵抗なくプレイできるはずです。無論、フリートシリーズが出版されていた当時(1980年代後半)と現在とでは軍事状況が軍事技術が大きく異なっています。アジフリもその辺りのことが反映されており、例えばAWACS、弾道ミサイル、AMRAAM等の新世代中距離ミサイル、ステルス技術等が新ルールとして加わっています。
登場する兵器も時代の流れに合わせて変化しており、例えば横須賀を基地とする空母はミッドウェーからキティホーク又はジョージワシントンへ、その護衛艦もペリー級フリゲートからイージス巡洋艦/駆逐艦に進化しています。フリートシリーズ発売当時は対空戦闘力に難のあった我が海上自衛隊も、現在では数隻のイージス護衛艦を保有し、有数の対空火力を有するに至っています。

今回、そのアジフリをプレイする機会を得ました。参加者は計3名。プレイしたシナリオは、シナリオ5「Far East War」。台湾統一に向けて軍事行動を起こした大陸中国に対し、日米台の3ヶ国が立ち向かうという設定です。かなり大規模なシナリオであり、ターン数は計12ターン。日米中台のほぼ全軍が登場します。私は大陸中国を担当しました。特別ルールは基本的に「全部あり」としましたが、補給ルールだけは面倒なので止めました。

セットアップ

先にも記した通りかなり大規模なシナリオなのでセットアップに時間がかかる。にしても、セットアップシートをコピーしておかなかったのは失敗だった。せめて人数分コピーしておけば、セットアップ作業を3等分できたので、時間短縮を図れただろう。結局セットアップだけで2時間近くかかってしまった。

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セットアップ直後の状況。なかなか壮観な眺めだわい

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台湾付近のクローズアップ

第1Turn(1日目午前)

天候決定でいきなり黄海、日本海、日本ゾーンが嵐になる。黄海が嵐になったのは痛かった。何故なら中国航空兵力の約1/3が黄海ゾーンに展開していて、それが最初の3Turn使えなくなったのだから。この時は嵐が痛いと思ったが、後から考えると必ずしもそうではなかった。そのことは後に触れる。
引き続いて中国本土の各基地から短距離弾道ミサイル多数が台湾各地に打ち込まれる。ミサイル攻撃による飛行場破壊が狙いだ。しかし何たることか。弾道ミサイル攻撃は大失敗。6ヶ所の台湾航空基地が目標となったが、一時的にせよ機能を奪われたのは1ヶ所のみ。あとの5ヶ所は作戦行動に全く支障がなかった。
戦略航空任務でもケチがついた。東シナ海、台湾上空で制空任務にあたっていた中国空軍の旧式戦闘機が、米空軍、台湾空軍の圧倒的攻撃を受けて壊滅した。戦力で数倍の差があったので勝負にならなかった。まあ、この戦いで敵戦闘機兵力を吸引できたのだから、その点は良しとしたい。

最初から躓いた中国軍であったが、それでも台湾に大しては牙をむいた。Su30戦闘機に援護されたJH-7(殲轟7)戦闘攻撃機が対艦ミサイルを装備して台湾海軍に襲いかかった。YJ-8K対艦ミサイルの命中弾を受けて旧式のノックス級フリゲート艦2隻が沈む。

日米の連合軍は台湾を狙う中国軍を牽制すべく、下地島の前線基地に航空兵力を集中する。グアム島からB-52重爆撃機とF-15E「ストライクイーグル」、三沢基地からはF-16C/J「ファルコン」2個飛行隊が下地島に進出してきた。

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第1Turn終了時の状況

第2Turn(1日目午後)

下地島への米軍機の集中は、中国軍にとって大きな脅威となった。しかしその一方で大きなチャンスでもあった。下地島へ移動してきた米軍機はすぐには作戦行動を起こせない。その隙を突いて下地島を叩けば、集結してきた米軍機諸共一網打尽に打ち取ることができる。我々は静かにそのチャンスを待った。

我々は一方で沖縄方面を注視しながら、その一方台湾海峡への作戦行動を進めた。台湾海峡に進出した中国軍水上打撃部隊が台湾艦隊を襲う。中国艦艇は他の性能はとにかく、対艦ミサイル戦だけは強い。100火力を超えるミサイル火力による数回の波状攻撃が台湾艦隊に襲いかかる。このTurnの攻撃で台湾海軍は4隻のフリゲート艦と2ユニットのPCS(哨戒艇隊)が失った。

そして中国空軍が動いた。電子戦機に護衛された戦闘爆撃機が沖縄に向けて発進する。その時、那覇基地には航空自衛隊のF4ファントムがいた。この時点では未だ軍事行動開始の決心がついていない日本自衛隊は、明かな敵意を見せて領空に接近する中国機に対しても何ら積極的な軍事行動を起こせないでいた。しかし中国機が日本領空内に進入した時、kan首相は遂に防衛出動を命じた。要撃に当たっていた那覇基地のファントム隊に対し、武器の使用の許可が下りる。日中戦争がはじまった。

那覇上空での日中両軍の空中戦は中国軍の判定勝ちに終わった。那覇のファントム隊は損害を受けて撤退。嘉手納の米空軍は戦力航空作戦のために不在。さらに下地島に進出してきた米軍機も未だ発進できないでいる。沖縄一帯の防空網に穴があいたのだ。その隙をついて中国空軍による波状攻撃が行われる。那覇及び下地島の両基地が大きな損害を被った。

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第2Turn終了時の状況

第3Turn(1日目夜間)

これまで主に政治的に理由によって中国本土に対する攻撃を禁止されていた米軍に対し、このTurnからその制約が解禁になった。台湾周辺の海中に潜む6隻の米原潜がトマホークミサイルを次々とは発射する。中国本土の航空基地2ヶ所が巡航ミサイルの命中により損害を被った。

続いてグアム島を発進したB-2ステルス爆撃機が中国本土を襲う。中国機の防空圏を難なく突破したB-2であったが、爆撃は失敗。GPS誘導装置が故障でもしたのか?。

この時、空母「ジョージワシントン」を主力とする米空母機動部隊は観音崎南方洋上を航行していた。とにかく一刻も早く台湾海域に急行したい米機動部隊であったが、日本周辺の悪天候に災いされて全力航行できない。
もっと重要なことは、巡航ミサイルが使えないこと。「ジョージワシントン」を護衛する2隻のミサイル巡洋艦と7隻のミサイル駆逐艦はいずれも大量の巡航ミサイルを搭載している。その対地攻撃力は恐るべきものがあったが、この悪天候では伝家の宝刀が使えない。中国本土の各基地は、日本周辺の悪天候に救われた形となった。
B-2による爆撃と巡航ミサイル攻撃を免れた中国本土の各基地からは、中国空軍機による沖縄方面に対する航空攻撃を強化する。まず那覇基地が一連の攻撃を受けて壊滅。在地のF4ファントムとP-3Cオライオンが全滅した。続いて下地島が執拗な連続攻撃の餌食となって壊滅。米軍にとっては虎の子ともいうべきB-52戦略爆撃機、F-15E「ストライクイーグル」戦闘爆撃機、さらにF-16C/J「ファルコン」の2個飛行隊が基地と運命を共にした。

さらに台湾周辺海域では中国海軍による跳梁が続く。弱体化した台湾艦隊に対して対艦ミサイルが降り注ぐ。もこのTurnだけで台湾海軍のフリゲート艦4隻、哨戒艇1部隊が壊滅した。

しかし台湾海軍もやられぱなしではない。反撃のミサイルを放つ。中国海軍の中では最強である蘭州級駆逐艦2隻「蘭州」「海口」が台湾艦艇の放ったハープーンミサイルの直撃を受けて沈んだ。
また日米艦隊による対潜攻撃も活発化し、少なくとも1隻の中国潜水艦が九州南方海上で消息を絶った。

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第3Turn終了時の状況

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B-2「スピリット」ステルス戦略爆撃機


(つづく)

Photo by FAS(http://www.fas.org)


Game Journal 81-米中激突:現代海戦台湾海峡編 Blue Water Navy
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