主題の雑誌が到着しました。
今回は日露戦争の二大決戦、奉天会戦と日本海海戦がテーマです。
何を隠そう、後者のデザイナーは僕です。
そこで今回は「日本海決戦1905」について簡単に紹介させて頂きます。
このゲームは所謂水上戦ゲームです。1ユニットは原則1隻。巡洋艦以上がユニット化されていますが、駆逐艦、水雷艇等は登場しません。完全な昼間砲戦ゲームです。1Hex=1000m、1Turn=10分です。
このゲームの特徴は指揮統制ルールです。拙作「ソロモン夜襲戦」とほぼ同等のシステムですが、「ソロモン夜襲戦」にはなかった戦隊旗艦や戦隊編成のルールがあります。旗艦は重要なので、両軍ともまず旗艦の無力化を図ろうとするでしょう。
バランス的にはロシア側にも十分勝機があるように注意しました。個艦の戦闘力では無論聯合艦隊の方がバルチック艦隊よりも勝っていますが、決定的なものではなく、戦い方によれば「三笠」を撃破することも可能です。また巡洋艦のVPも馬鹿にならないので、不用意に突出した軽艦艇がバルチック艦隊の戦艦群から集中砲火を浴びて大損害を被るという可能性もあります。
日本海海戦は今まで戦術レベルでデザインされたことが殆どなかったテーマです(私の知る限り磐梯の「日本海海戦」のみかな?。あとEWEの「日本海大海戦」)。本作は日本海海戦をオーソドックスな手法でデザインしたシミュレーションゲームであり、海戦ファンの方には是非一度プレイして頂きたい作品です。
なお、シナリオは本誌に掲載されています。いずれエラッタが出るとは思いますが、本誌p39の「(2)太平洋への陽動」について表が欠落していました。申し訳ありません。内容は右の通りです。