イメージ 1

この度、2nd Fleet(VG)のキャンペーンシナリオをプレイすることに相成った。
これまでフリートシリーズでも後期の作品、例えば「7th Fleet」や「5th Fleet」はプレイしたことがあったが、「2nd Fleet」は殆ど初めての状態である。
そこで後期のフリートシリーズと「2nd Fleet」とのルールの違いを確かめておきたいと思った。

フリートシリーズと一言で言っても、初期の作品と後期の作品とではかなりルールが違う。一番最初に出た6th Fleet(「第6艦隊」:地中海が舞台)では、使用するダイスは6面体であり、後期の作品で見られるような潜水艦探知ルールや深深度潜航ルールはなかった。その代り、その後の作品では消えてしまった航空基地毎の備蓄爆弾ルール等があった。
ルールだけではなくユニットレーティングも作品ごとに変化しており、例えばイージス艦の防空能力は後期の作品ほど高く評価されており、逆にアルファ型原潜の評価は後期の作品ほど低下している。対潜能力についても「7th Fleet」(第3作:西太平洋が舞台)頃までは対潜ヘリ万能主義(従って米空母やキエフ級軽空母等の対潜能力がべらぼうに高いのに当時最新のアーレイバーグ級駆逐艦の対潜能力が最低値だったりする)だったのが、「5th Fleet」(第4作:インド洋が舞台)からはヘリ重視は変わらないものの艦そのものの対潜兵器についてもそれなりに評価されるようになっている。

とまあ前置きはこれぐらいにして、早速ルールそのものを見てみたい。今回「2nd Fleet」のルールを読むにあたり、主に「7th Fleet」との違いを見ていくことにした。本来であれば前作である「6th Fleet」との違いを見るべきであるが、「6th Fleet」そのものを筆者が保有していないことや現時点でプレイされる機会の多いのが「7th Fleet」である点を考慮してこのようにした。

4.6 フィヨルド

フィヨルドヘクスにいる航空母艦に配置されている航空機ユニットは決して活動化できない。

5.2 水上ユニットの移動

ノルウェー軍水上ユニットはノルウェー沿岸ヘクスから7ヘクス以上離れたヘクスに移動することはできない。
こういう風に日本語ルールで書かれると、「7ヘクスはOKなのか否なのか」を英文ルールで確かめたくなる

5.4 航空機ユニットの移動

航空機の基地変更は制約なく実施できる。ちなみに「第7艦隊」以降の場合、基地変更すれば数ターン活動できなくなる。

10.3 雷撃戦闘

防御戦闘で投入できるユニット数が3ではなく5になっている。

10.4 SSM戦闘

・ダイスチェックによる目標選別制限はない。
・フィヨルド内では広域AA力は使えない。
・シースキマー、高速SSMのルールはない。
・長射程AAのルールはない。
・スタックの一番下にいる場合、他艦の近接AA力による援護を受けない。

10.5 爆撃戦闘

・フィヨルド内では広域AA力は使えない。
・航空機側ステップロスのルールが変更になった。結果5~8で1ステップロス、9以上で2ステップロス
・長射程AAのルールはない。
・スタックの一番下にいる場合、他艦の近接AA力による援護を受けない。

10.6 ASW戦闘

一度のASW戦闘で、水上艦なら最大5ユニットまで(3ユニットではない)ASW力を合計できる。

14.1 飛行場及び港湾への攻撃

・飛行場/港湾への被害ルールが変更されている。5-6で1打撃、7-8で2打撃、9以上で破壊
・SSMによる飛行場/港湾への攻撃が認められている
Harpoonで飛行場を攻撃しても大した効果があるとは思えんが・・・

18.0 NATO軍基地への侵攻

19.0 SOSUS

これらのルールは2nd Fleetオリジナルである。

20.6 補充

水上艦のSSM弾薬を洋上で補充できる。(7thFleet以降ではできなかった)

24.1 巡航ミサイル

「7th Fleet」以降では標準ルール扱いとなり、その威力も極めて大きかったが、ここではまだ「おまけ」扱い。火力自体は「7th Fleet」の場合よりも強力だが、対空射撃を食らうため実質的な威力は低い。

24.5 タトルテイル

選択ルール扱いになっている。

24.8 SSM目標

選択ルール扱いになっている上、「7th Fleet」に以降に比べて制約が緩くなっている。

24.9 近接戦闘

順番決定が「7th Fleet」以降よりもシンプル。また近接戦闘時に広域AAによる防御が認められている(「7th Fleet」以降は認められていない)。

26.2 特別なアメリカ軍の増援

戦艦アイオワと空母インデペンデンスはどちらか一方しか登場しない。

27.0 ソ連の戦略

このルールは「2nd Fleet」オリジナルである。過激な戦略を選べば侵攻の選択肢が増える代わり勝利条件が厳しくなる。

28.4 MATO軍第1ゲームターン制限

第1ターンはNATO側から手出しできない。迎撃戦闘もできない。タトルテイルと組み合わせると・・・、やばい。インヴィンシブルが沈むかも・・・。


Blue Water Navy  81-米中激突:現代海戦台湾海峡編 The Third World War, Designer Signature Edition Next War Poland
アメリカの航空母艦資料写真集 現代の潜水艦-世界の艦船 2019年5月増刊 海上自衛隊護衛艦史ー2023年12月号増刊 ソ連/ロシア原潜建造史