第一次世界大戦-忘れられた戦争
山上正太郎 講談社学術文庫
個人的な話で恐縮だが、私は今までWW1関連のウォーゲームを殆どプレイしたことがない。かつてTactics誌の附録でつけられたことがあるSPIのWold War 1はプレイしたことがある程度(しかしこれは面白かった)である。そんな私が先日GMT社のPaths of Gloryを購入してしまった。そんな訳で忘れられた戦争である第一次世界大戦について少し勉強してみよう、と思って手に取ったのが本書である。本書は当方の期待に反して軍事的な記述は殆どなく、むしろ政治や外交といった側面が中心であった。しかも記述の中心はロシアとアメリカであり、ロシア革命とアメリカ参戦が欧州戦争にどのような影響を与えたか、あるいはどのような過程を経てこれらの事象が起ったかを詳しく記述している。戦史的な興味を満たすことはできなかったものの、ニコライ2世やウィルソンといった人物の側面について知る事が出来た点は収穫だった。ニコライ2世は憎めないねえ・・・。
お奨め度★★★