フリートシリーズの最終作"Third Fleet"。その最終シナリオであるシナリオ12「Soviet Offensive in the North Atlantic」をプレイしました。シナリオの詳細はこちらをご覧下さい。
今回の参加者は3名。兵力の大きいNATO側が2名、少数精鋭のソ連海軍を1名が担当します。下名はソ連艦隊を担当しました。確かにNATO側は兵力的には大きいですが、一番厄介な米空母が今回は登場しません。こちらでも書いたとおり、米空母は10日前の戦いで大損害を被り、北大西洋から引き揚げていたという設定です。まるで「レッドストームライジング」の世界です。
こうなってはソ連艦隊にとって向かう所敵なし。正規空母「スベルドロフスク」を初め、軽空母「キエフ」、打撃巡洋艦「キーロフ」「スラヴァ」といった強力な水上打撃部隊。オスカー型、アクラ型といった静粛性に優れた新鋭原潜群。そしてバックファイア、バジャーといった強力な長距離爆撃戦隊。正に「ソ連海軍士官が夢みた光景」が眼前に広がっています。
SetUp
北方艦隊、先にも書いたとおり正規空母「スベルドロフスク」を初め、軽空母「キエフ」、打撃巡洋艦「キーロフ」を含む強力な空母機動部隊を英本土北方海域とノルウェー海に展開している。主要任務はノルウェー海の防衛と、可能ならば基地航空隊と共同で英本土北部を叩く。潜水艦部隊は北大西洋から南下する輸送船団を叩く。場合によっては基地航空隊と共同で敵基地攻撃を実施する。その際の主兵装は対地巡航ミサイルとなる。オスカー型、アクラ型、シエラ型の各新鋭原潜に1~2斉射分搭載している。
バルト海艦隊は、やや旧式のミサイル巡洋艦2隻の他、グリシャ型、ペチャ型といった小型の対潜艦からなる小艦隊4つ、ミサイルボート、掃海艇部隊等からなるやや中途半端な艦隊である。彼らの任務は、バルト海からカデカット、スカゲラク両海峡を強行突破し、ノルウェー南部上陸を目指す友軍輸送船団を援護し、彼らの進攻作戦を支援することにある。
1Turn
戦略航空任務
ノルウェー海、バルト海で我々が制空権を握った。ベルゲン(Bergen 3508)から撤退しようとしているNATO輸送船団(2DD,3FF,3SC)を発見し、その出航を阻止すべく、Il-38メイ対潜哨戒機やBe-12メイル哨戒飛行艇がベルゲン港外に機雷を散布する。アイルランドゾーンでは別のNATO輸送船団(MPx3、FFx3)を発見した。我が方は、軽空母「キエフ」を中心とする機動部隊(CVHx1、DDx5)が敵哨戒機によって発見されてしまう。No1 Action(NATO航空)
先手を取ったのはNATO側だった。英本土北部スコットランドにあるロジーマス(Lossiemouth 2607)基地からバッカニア2個中隊、ニムロッド2個中隊と、それを援護するトーネードF3戦闘機1個中隊、キャンベラ電子戦機1個戦隊の大攻撃隊が「キエフ」機動部隊を襲う。「キエフ」を守るYak-36フォージャーで対抗できる相手ではない。頼みの綱は対空砲火のみ。しかしどうしたことか、バッカニアの放った対艦ミサイルが大外れ。「キエフ」機動部隊は危うい所で虎口を脱した。バルト海では西ドイツ軍のトーネード攻撃機がファントム戦闘機の援護のもと、戦爆連合で東ドイツ北部のデミン(DEMMIN 3720)基地に対して爆撃戦を仕掛けてきた。バルト海沿岸上空で防空スクリーンを構成していたWP軍戦闘機が有利な戦力比(1-1)で迎撃戦を仕掛けるが、出目悪く(最悪の0)迎撃失敗。トラの子MiG-29フルクラムがステップロスしてしまう。しかしデミン基地では対空砲火が奮戦し、爆撃侵入してきたトーネードをステップロスさせた上、NATO軍の攻撃意図を撃退した。
それにしてもバルト海西部海岸付近の我がCAP網が一時的にせよ撃破されたことは痛い。これは防空網が一瞬ガラ空きになったことを意味する。危機に瀕したバルト海沿岸地帯。しかしこの後NATOがWP側基地群に対して断固たる波状攻撃を仕掛けてこなかったことが幸いした。今回はこれ以上損害は出なかった。
それにしてもバルト海西部海岸付近の我がCAP網が一時的にせよ撃破されたことは痛い。これは防空網が一瞬ガラ空きになったことを意味する。危機に瀕したバルト海沿岸地帯。しかしこの後NATOがWP側基地群に対して断固たる波状攻撃を仕掛けてこなかったことが幸いした。今回はこれ以上損害は出なかった。
No2 Action(ソ連航空機)
先手を許したソ連軍であったが、その反応は早かった。最初の目標はノルウェー北部のオーランド(Orland 4205)航空基地。前回のプレイの際にはその無力化にかなり手間がかかってしまったので、その反省に基づいて「スベルドロフスク」機動部隊でオーランドのCAP網を覆うように配置した。空母艦載機の援護の元、長距離爆撃機がオーランド基地を無力化させるという作戦だ。作戦は功を奏し、最初のTu-26バックファイアーの先制爆撃に対してノルウェー空軍のF-16ファルコンが果敢に迎撃を仕掛けるも、「スベルドロフスク」を発進したSu-27フランカーの迎撃を受けてステップロスして後退。オーランド基地も爆撃で機能不全。その後長距離爆撃機の連続攻撃を受けてオーランド基地は壊滅する。さらにベルゲン沖のNATO船団をソ連長距離爆撃機が繰り返し攻撃を行った。攻撃の中にはNATO側の巧妙な欺瞞に騙されて戦果のない場合もあったが(目標判定時に0か9を出してしまったということ)、Tu-16バジャーCの対艦ミサイル攻撃で西独フリゲート艦「ブレーメン」(F122 Bremen)を撃沈する。さらにTu-26バックファイアの対艦ミサイルで輸送船団(SC)1ユニットを撃沈する。
No5 Action(ソ連潜水艦)
北海に潜むオスカー2型巡航ミサイル原潜「ボルシャネヴァ」が水中から巡航ミサイルを発射した。数発が英本土北部スコットランドにあるロージマス基地に命中した。攻撃は成功。ロージマス基地に1打撃を与える。その他の潜水艦や航空機も巡航ミサイルでロージマスを集中攻撃していたが、悉く外れ。「ボルシャネヴァ」のみが戦果を上げた。ヴィクター3型攻撃原潜「アドミラル・カピタネンツ」がベルゲン沖でNATO船団を雷撃したものの、外れてしまう。
2Turn
No1 Action(ソ連航空機)
ベルゲンより出港したNATO船団をリガ基地から発進したTu-16バジャーCがSSM攻撃を仕掛ける。西ドイツ海軍の旧型駆逐艦「リュッチェンス」(D185 Lutjens C.F.アダムス級)を撃沈した。先ほどのTURN、巡航ミサイルで損害を与えたロージマス基地に対しても長距離爆撃機による集中爆撃を敢行。さらに2打撃を与えた。しかし対空砲火によってトラの子Tu-26バックファイアがステップロスしたのが少し痛かった。
No3 Action(ソ連潜水艦)
英北岸地区でノルウェーを目指す英輸送船団を2隻のソ連ヴィクター型攻撃原潜(「アドミラル・ラプシン」、「アドミラル・A.E・ヤキムチク」)が捉えた。軽空母「イラストリアス」(HMS Illustrious, R06)を含む軽空母1、駆逐艦2、フリゲート艦7、事前備蓄船(MP)3グループからなる船団である。魚雷攻撃で英海軍自慢の新鋭Type23型フリゲート艦「アーガイル」(HMS Argyll, F231)を撃破した。3Turn
No1 Action(ソ連航空)
北海の真ん中、グレートフィッシャーバンク付近(3011)でNATO船団を襲う。Tu-26バックファイアのSSM攻撃で西ドイツフリゲート艦「カールスルーエ」(F212 Karlsruhe)撃沈。船団にも損害を与えた。ロージマス基地に対する爆撃を継続し、ついにこれを破壊した。