フリートシリーズの最終作"Third Fleet"。その最終シナリオであるシナリオ12「Soviet Offensive in the North Atlantic」をプレイしました。シナリオの詳細はこちらをご覧下さい。
今回の参加者は3名。下名はソ連側を担当しました。
7Turn(3日目午前)
ランダムイベント
またもやソ連側に指揮混乱が発生してしまった。しかも今回は影響範囲が広く、英仏海峡等一部を除いて殆どすべての海域で戦略航空作戦任務ができなくなってしまった。ピンチ。No1 Action(NATO潜水艦)
英原潜がソ連水上部隊に追い打ちをかけてきた。トラファルガー級攻撃型原潜「タイアレス」(HMS Tireless, S88)の魚雷攻撃を受けてソ連ミサイル駆逐艦「ソブレメンヌイ」が撃沈されてしまう。さらにヴィクター1型攻撃型原潜「アドミラル・ラプシン」がオランダ海軍ワルラス級ディーゼル潜水艦「ブラーニヴィス」(S805 Bruinvis)の雷撃を受けて沈没した。
No3 Action(NATO航空機)
カデカット海峡でバルト海艦隊が再び英軍機の攻撃を受ける。カーニングスビー航空基地を発進したトーネード混成編隊による攻撃によりソ連クレスタ2型ミサイル巡洋艦「ティモシェンコ」が轟沈してしまう。バルト海艦隊が保有する大型水上艦は、2隻とも失われてしまった。時を同じくしてユトランド半島上空でもNATO軍の混成編隊が東ドイツ領内のWP軍航空基地に対して航空攻撃を仕掛けてきた。期せずしてユトランド半島上空でNATOとWP軍の戦闘機隊同士の大空中戦が繰り広げられる。この空中戦に勝利したWP軍が、一時的にせよユトランド半島上空の制空権を確保した。
No4 Action(ソ連航空機)
ユトランド半島上空の制空権を得たWP軍。この機を逃さじと一大攻勢を仕掛けてきた。その先陣を切ったのがポーランド空軍のSu-20フィッター攻撃機。コシャリン(Koszalin 4121)を発進した彼らは、西ドイツ軍のトーネードとファントムが展開しているシュレースヴィヒ(Schleswig 3418)を叩いた。さらにリガ(Riga)を発進したソ連空軍のSu-24フェンサーとSu-27フランカーの混成編隊が後に続き、エルブロンク(Elblag 4421)から発進した東ドイツ空軍のSu-20フィッター3個編隊が追い打ちをかけ、最後はリガから飛び立ったTu-16バジャーCの爆撃がトドメを刺した。シュレースヴィヒの西ドイツ軍航空基地は壊滅する。別の長距離爆撃機はノルウェーベルゲン沖で突出してきたオランダ艦隊(FFx5)を叩いた。Tu-26バックファイアのSSM攻撃で2隻のオランダ海軍フリゲート艦2隻(「ウィッテ・デ・ウィス」(F813 Witte de With)、「テルク・ヒデス」(F830 Tjerk Hiddes))を撃沈した。
今回撃沈したオランダ海軍のフリゲート艦は、ヤコブ・ヴァン・ヘームスケルク級、カレル・ドールマン級に属する新鋭艦で、ハープーンSSM、対潜ヘリ、シースパローPDSAM等で武装した優秀な汎用水上艦であった。
No6 Action(ソ連水上艦)
スカゲラク海峡を北上中のバルト海艦隊は、ノルウェー南部に対する強襲輸送作戦を敢行した。一部の損害を出しつつも大半はノルウェー南部に到着した。スカゲラク海峡に出撃して機を伺う西ドイツミサイルボート部隊に対して、ポーランド、東ドイツのミサイルボート部隊が奇襲した。彼らは兵力劣勢ながらも2ユニットの敵ミサイルボードを撃沈することに成功する。
ベルゲン沖のオランダ艦隊に対しては、ソ連水上部隊がSSM攻撃を敢行し、フリゲート艦「ヤコブ・ヴァン・ヘームスケルク」(F812 Jacob van Heemskerck)を撃沈した。
8Turn(3日目午後)
No3 Action(ソ連航空機)
ベルゲン沖に残っていたオランダ水上部隊をTu16バジャーC/Gの編隊が攻撃を仕掛ける。これまで生き残っていたオランダ艦隊のフリゲート艦2隻(「ヴァン・アムステル」(F831 Van Amstel)、「フィリップス・ヴァン・アルモンド」(F823 Philips van Almonde))は、いずれも大型SSMの直撃を受けて轟沈していった。Tu-26バックファイアは、英海軍のASW部隊を攻撃した。SSM攻撃によりタイプ22型フリゲート艦「キャンベルタウン」(HMS Capbelltown, F86)と12I型フリゲート艦「カリブディス」(HMS Charybdis, F75)を撃沈した。
9Turn(3日目夜)
No2 Action(ソ連水上艦)
スカゲラク海峡でソ連バルト海艦隊の残存部隊とオランダの掃海艇部隊が交戦する。バルト海艦隊は優勢な砲戦力でオランダ掃海艇部隊を圧倒したが、これを壊滅させるには至らなかった。第9Turnを終えた所で時間切れとなり、この場で終了となった。
結果
この時点で時間もそろそろ、ということでお開きとなった。現時点でのVPを比較した結果が下記の通りである。NATO軍VP
撃破
INT/ATK 3ユニット( 9Vp) Su27Bx2,MiG29Bx1原潜撃沈 2ユニット(10Vp)
通常潜撃沈 1ユニット( 3Vp)
空母撃沈 1ユニット(10Vp)
水上戦闘艦撃沈 7ユニット(24Vp) CGx3,DDx1,COx1,PCx2
合計=56Vp
総計=141Vp
ソ連軍VP
撃破
INT/ATK 13ユニット(36Vp)空母撃沈 2ユニット( 6Vp)
水上戦闘艦撃沈 19ユニット(51VP) DDx1,FFx12,PCx6
非戦闘艦船撃沈 3ユニット( 6Vp) SCx1,MPx2
基地破壊 3個所 (30Vp)
合計=138Vp
総計=208Vp
感想
結果的にはソ連艦隊の勝利に終わったが、得点的にはギリギリで、反省点も多かった。一番大きな反省点は潜水艦の運用であろう。特に防御力9、速力4を誇る最強のアクラ型高速原潜が殆ど無為に終わってしまったのはソ連側にとって痛恨の極みであった。如何に高速力を誇る原潜とはいえ、浅海域を高速航行する船団を追尾攻撃するのは容易ではなかった。そのような運用をするよりは、ノルウェー近海の艦隊決戦場に投入した方が有益であったと思われる。これは同じ新鋭原潜であるシエラ型も同じ。唯一オスカー型「ボルシャネヴァ」だけが大いに活躍したことを慰めとしたい。
空母「スベルドロフスク」の沈没も避けられた災厄だった。敵潜水艦の攻撃力を甘くみて、必然性の乏しい深追い攻撃をしたことが空母喪失の大きな要因となってしまった。空母機動部隊とはいえ、潜水艦の前には無敵ではない。潜水艦の集中攻撃を避けるためには潜水艦から距離を取るのが一番で、逆に潜水艦の包囲輪へ突っ込んでいったのは愚策の謗りを免れない。
それからランダムイベントも恐ろしい。半分の可能性で指揮混乱がどちらかの陣営に発生するということは、空母部隊と言えども裸になる危険性がいつでも存在していることになる。先にも述べた潜水艦の件といい、戦術支援ルールが改訂されたことによる攻撃力の強化といい、これまで無敵を誇った米空母部隊もうかうかしていられなくなった。潜水艦の集結海域で空母部隊の行動に細心の注意が必要になったといえよう。