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燧ヶ岳は尾瀬の北側にそびえる山で、標高は2356m。日本百名山の1つにも数えられている名山で、東北以北では最も高い山とされています。
その燧ヶ岳に登ってきました。

近くの山小屋で夜を明かし、起床は0340。御池駐車場に着いたのは0440。準備を整えて出発したのが0455でした。夏とはいえ、まだ梅雨の明け切らぬ南東北地方は、この日も曇り空。山の方はガスがかかっていて視界が効かない。天気に愚痴っても仕方がないので、とにかく登り始めました。

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いきなり急登の連続。しかも雨が続いているため足もとが滑りやすくなっている。歩き始めていきなりスリップして尻餅をついてしまいました。この後も足元のぬかるみに苦しめられた私。今日1日で尻餅3回、危うく転びそうになること3回と散々でした。

歩き始めて1時間ほどで最初の休憩地=広沢田代に到着しました。ここは山の中腹に広がる広大な湿原地帯で、黄色い高山植物が咲き乱れています。ガスの中の景観もなかなか幻想的なのですが、これで晴れてくれればもっと良かったのに・・・

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さらに30分ほど急登を登ると、そこは2つ目の高層湿原である熊沢田代です。こちらもガスっているのであまりいい絵は撮れませんでした。以下の写真は帰りに撮った熊沢田代の写真です。

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熊沢田代からも急登の連続。ゼイゼイ言いながら登る・・・・、訳ではありませんが、とにかく黙々と登っていくしかない。腕時計の気圧高度計を値を見ながら、少しずつ標高を稼いでいきました。

山頂に着いたのは0735。
御池から山頂までの所要時間は2.7時間です。結構良いペースです。山ガイドによるコースタイムが3.5時間となっており、後に宿で聞いた時も3.5時間となっていたので、コースタイムよりも2割以上時間削減ができているということで、我ながら「結構やるじゃん」とご満悦でした。

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燧ヶ岳の山頂は2つに分かれていて、御池から登って最初に着くのが俎嵓(まないたくら)。こちらは標高2346mで、やや低い。もう1つは俎嵓からさらに20分程歩いた先にあるで柴安嵓(しばやすぐら)、こちらは標高2356m。真の意味での山頂は、奥にある柴安嵓と言えそうです。当然私も俎嵓から柴安嵓を往復しました。

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柴安嵓から見た俎嵓です

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こっちは柴安嵓です

当初曇っていた天気ですが、山頂部をウロウロしている間に青空が広がってきました。今まではガスの下に隠れていた尾瀬沼も、時折その姿を現してくれます。このチャンスに写真を撮りまくりました。

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帰りは御池駐車場まで来た道を引き返しました。帰りはやはりガスがかかっていて、なかなか青空が見えません。また急登は降りる時も急下降となり、なかなか厳しい。スリップしないように気をつけながら降りていきましたが、それでも上に書いたように何度かスリップしました。

御池駐車場に降りてきたのは1130頃。下りの所要時間は2.5時間で、コースタイムとほぼ同じでした。今までもそうですが、私の場合、登りはコースタイムよりも短い時間で踏破できることが多いのですが、下りは大体コースタイムと同じぐらいなることが多いです。バランス感覚が悪いのかな。

燧ヶ岳についてですが、私のとっては84番目に制覇した百名山です。
コースガイドから予想される感触としては「難易度は普通だが体力的にはややキツい」といった感じでした。実際に登ってみると、確かに急登が多く、特に今回は足元が悪かったので難儀しました。しかし登る一方で下って折り返す部分が殆どなく、我慢すればいずれ目的地にたどり着けるという感じなので、登りについては左程辛さは感じませんでした。
下りについては、実の所、今回は所用のため時間制限があり、1130までに御池駐車場に降りてくる必要がありました。そういった意味で急ぐ場合には急な下りが多い分苦労しました。しかし時間がそれほど切迫していなければ、こちらもただ降りていく一方なので、我慢しながら歩けば、それほど苦痛を感じずに目的地に着きます。

今回歩いた御池コースの大きな魅力は、登山道の途中に広がる高層湿原でしょう。歩き始めて1時間で最初の湿原である広沢田代に到着、次の30分で熊沢田代、といった感じで、休憩したいな、と思える場所に都合よく湿原があるのが嬉しいです。景観については湿原以外に山頂部から見る尾瀬沼、尾瀬ヶ原の景観が魅力だと思います。今回はガスっていて尾瀬ヶ原は見えませんでしたが、天気が良ければ素晴らしい景観が楽しめたと思います。

適度な難易度で山旅の魅力に満ち溢れた燧ヶ岳登山。次回は尾瀬沼散策もセットにして楽しみたいと思います。
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