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前夜

今年の夏は猛暑かと思えば梅雨に逆戻りしたような天気と、まあ安定しないというか、なんというか・・・。
そんなこんなでなかなか山に行くチャンスがなかったのですが、夏休みの後半、お盆の休みを利用し、ようやく晴天に恵まれるようになった北アルプスに挑戦しました。
目指すは鹿島槍ヶ岳。
標高2889mで後立山連峰中南部に位置する名峰で、私のとっては北アルプスに残る最後の未踏破百名山です。

仕事納めとなった8月某日。定時退社した私は、帰宅後急いで準備を整え、車を飛ばして中央高速に向かいました。幸い大きな渋滞もなく相模湖ICから中央高速に乗った私は、Uターンラッシュで渋滞する上り車線を尻目に、快調に西へ向かいます。
仮眠場所に予定していた諏訪湖SAには2300過ぎに到着。そのまま一眠りして明日に備えます。

当日朝

翌朝まだ暗い0400頃に起床した私は、最小限の準備を整えて諏訪湖SAを出発。岡谷JCTから長野道に入ります。しかし睡魔には勝てず途中梓川SAでしばしの仮眠。気がついたら朝0515になっていて、あたりはすっかり明るくなっていました。

慌てて車を走らせて豊科ICで高速を降り、アルプス街道と名付けられた梓川沿いの道路を快調に北へ向かいます。途中の道の駅でトイレ等を済ませて、大町市内のコンビニで最終補給。大町を抜けて扇沢の駐車場に着いたのは0650頃でした。予定では0600頃に扇沢到着の予定だったので、梓川SAでの仮眠時間が悔やまれます。

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出発

荷物を整えて出発したのは0715頃でした。今回登る鹿島槍は、扇沢の駅から少し下った所にある柏原新道入口から山に入っていきます。柏原新道は標高1350mの登山口から標高2450mの種池山荘まで、標高差1100mを一気に駆け上がります。登山道は整備されていて歩きやすく、前回歩いた燧ヶ岳に比べると雲泥の差です。

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歩き始めてしばらくするとケルンが見えてきます。ケルンの正面には標高約2800mの針ノ木岳がその全貌を見せています。さらに眼下を見ると先ほど出発してきた扇沢の駅が小さく見えます。まるでミニカーのように見える車たちと扇沢駅の景観。
「ああ、ここまで上がってきたんだな」
と実感する一瞬です。

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歩くこと2時間以上。えーい、もうそろそろ種池山荘に着いても良い頃だろ、と思いながらもなかなか稜線に出ない。左手に見える山々は相変わらず綺麗ですが、さすがに上り坂の連続にそろそろウンザリしてきました。

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結局、稜線上にある種池山荘に着いたのは、歩き始めてから3時間以上経過した1050頃でした。種池山荘では既に多くの登山家が休憩していました。私も場所を見つけて一休み。ここまで来たら後は稜線歩きなので楽なもの、という訳には行かないのですが・・・。

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種池山荘で20分ほど休憩した後、次に目指すは徒歩1時間の所にある爺ヶ岳です。標高2669mの爺ヶ岳はそれほど著名な山ではありませんが、冬のスキーシーズンは山麓にいくつかのスキー場が開設されます。

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種池山荘から歩いてしばらくすると高山植物が咲き乱れる楽園のような場所に出ます。さらに少し歩くと種池山荘の向こう側に立山の山々が見えてきます。

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爺ヶ岳山頂までのコースタイムは1時間となっていますが、実際にはそれよりも少し距離があるようです。私の場合1時間と15分ほどかかりました。もっとも単に距離が長いというだけではなく、途中で写真を撮る時間だけ余分に時間がかかっただけかもしれませんが・・・。

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爺ヶ岳山頂からは360度視界が開け、谷を挟んで向こう側には剣、立山といった立山側の名山が連なっています。

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爺ヶ岳の山頂にて

爺ヶ岳からは下り坂になります。天候はやや悪化傾向にありましたが、雷が鳴ったり雨が降ってきたりすることはなく、その点は助かりました。
爺ヶ岳から降りること1時間弱で赤岩尾根へ向かう分岐路に到着しました。ここから今日の目的地=冷池山荘までは目と鼻の先なのですが、悲しいかな、山荘の手前に大きな窪地があり、山荘に着くためにはその窪地を乗り越えなければなりません。無論別に危険個所がある訳ではないのですが、地形の悪戯によりこの期に及んで一旦高度を下げて再び坂道を登っていかなければならないのは、精神的にかなり凹みます。

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何はともあれ冷池小屋には1400少し前に到着しました。所要時間は約6時間半。ほぼコースタイム通りでした。チェックインして部屋に案内されると、今日は1人当たり布団一枚とのことでした。快適というには程遠い状況でしたが、畳1畳に2~3人が積め込まれる超満員山小屋に比べればマシなものです。

あとは夕食までの時間を「昼寝しないよう」に注意しながら本を読んで過ごしました。夕食は1800から。メニューは以下の通りです。山小屋の料理としては頑張っているみたいですが。

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明日はいよいよ本命の鹿島槍登山です。