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ナポレオンの戦役(Les Batailles de Napoleon)

ローラン・ジョフラン 渡辺格訳

ロディ橋、ピラミッド、マレンゴ、アウステルリッツ、アウエルステッド、アイラウ、ワグラム、ワーテルローといったナポレオン・ボナパルトが戦った主要な戦場を8つ選別し、それぞれの戦いについて流れを描いたノンフィクションである。個人的にはロシア遠征や諸国民戦争、フランス国内戦役といった後半戦の主要な戦いが書かれていないのが残念。
本書については戦闘の流れが掴み辛く、速読していると「あれ、いつ間に場面が変わったの?」と思えるような箇所が多かった。しかし日本語で読めるナポレオン戦争の書籍がそれほど多くないので、その点は貴重な著作といえよう。
ちなみに筆者は生粋のボナパリスト(ナポレオン贔屓)であり、ワーテルロー会戦も「本来ならばフランスが勝つべき戦いだった」としている。ただ本書を読んで「なぜそうなのか」は正直あまり良く分からなかった。

お奨め度★★★