成功する要求仕様、失敗する要求仕様
アラン・M・デービス 高橋優子訳 日経BP社
情報システム開発において要求定義は重要である。顧客にとって価値のある情報システムを提供できるか否かは要求定義の適否にかかっているといっても過言ではない。本著は情報システム開発における要求仕様について記載した著作である。本書は要求活動を「要求の導出」「要求のトリアージ」「要求仕様化」と3段階に分け、それぞれの活動の中でシステムアナリストが注意すべき点を記載している。そう。本著は所謂ノウハウ本ではなく、情報システムにおける要求活動の基本的な流れと留意すべき事項がバランス良く記載されている。
筆者は言う。要求は安上がりな方法で文書化しよう。変化を受け入れよう。短期間で結果が見えるように小さなイテレーションを繰り返そう。等等
全般に文章は平易で読みやすく、わかりやすいが、難点としては専門書としてはやや厳密性に欠ける所かな?。
お奨め度★★★★