Aegean Strikeは1986年に米国Victory Games社から出版されたシミュレーションゲームである。テーマは1990年頃を想定した米ソの対決で、舞台はバルカン半島である。
今回、Aegean Strikeをプレイするにあたり、プレイヤー3人でプレイすることにした。担当はワルシャワ条約機構軍(以下、WP軍)担当が2名、NATO軍担当が1名で、WP軍は1名が海空軍、1名が地上部隊を担当する。下名はNATO軍を担当した。
今回、Aegean Strikeをプレイするにあたり、プレイヤー3人でプレイすることにした。担当はワルシャワ条約機構軍(以下、WP軍)担当が2名、NATO軍担当が1名で、WP軍は1名が海空軍、1名が地上部隊を担当する。下名はNATO軍を担当した。
前回までの展開 --> こちら
3Turn(M+22)
エーゲ海に残ったソ連原潜2ユニットをNATOの対潜部隊が追い詰める。P-3Cオライオン、S-3バイキング、そして米英の攻撃型原潜がこれを追い詰めて、遂に2ユニット共葬り去った。これでエーゲ海の安全を確保したと考えた米軍は、空母「アイゼンハワー」をエーゲ海に進出せしめた。しかしこの決断が誤りだったと、後で米軍プレイヤーは思い知らされることになる。閑話休題。
ギリシア戦線ではクサンティ(Xtans 2510)前面でブルガリア軍とギリシア軍の激しい戦いが続いていた。クサンティから叩きだされて海岸地帯に追い詰められたギリシア軍は退路を確保すべく前進。ブルガリア軍を撃退したギリシア軍はなんとか後退路を確保してクサンティに撤収していく。
ギリシア戦線ではクサンティ(Xtans 2510)前面でブルガリア軍とギリシア軍の激しい戦いが続いていた。クサンティから叩きだされて海岸地帯に追い詰められたギリシア軍は退路を確保すべく前進。ブルガリア軍を撃退したギリシア軍はなんとか後退路を確保してクサンティに撤収していく。
トルコ戦線でも苦戦を強いられている。毒ガス攻撃に苦戦し、サライ(Saray 3509)南方に追い詰められたトルコ軍第33歩兵師団(7-1-4)は、再び毒ガス攻撃を受けてマルマラ海沿岸に追い詰めらた。友軍歩兵師団3個がソ連軍の包囲輪に取り残される危機が生じた。NATO軍の与えた打撃数は14。主導権を奪うにはあと1打撃足らない。主導権を奪えなければ、トルコ軍3個師団の退路は断たれてしまう。そこでNATO軍は切り札とも言うべき特殊部隊による襲撃を実施した。特殊部隊の襲撃はWP軍トラック部隊に1打撃を与えた。この打撃により15打撃を獲得したNATO軍は、再び主導権を取り戻した。
4Turn(M+23)
エーゲ海に遊弋中の米空母「アイゼンハワー」にソ連ディーゼル潜水艦2ユニットが肉薄してきた。米空母を捕捉するためだ。ソ連軍にとっては千載一遇の好機である。ソフィア(Sofiya 2003)の航空基地に待機していたTu-26バックファイア1個中隊が、最新鋭のMiG-29フルクラム2個中隊を伴って米空母を求めて発進していった。迂闊に敵戦闘機の威力圏内に米空母を入れてしまったことを悔やんだNATO軍プレイヤーだったが、後の祭りである。迎撃に発進するF-14トムキャット2個中隊。彼らはMiG-29と空中戦に入った。双方とも多大な損害を被ったが、その間Tu-26がトムキャットの防衛ラインを突破。数十発の長距離対艦ミサイルを発射した。そのうちの2発が米空母に命中。米空母は沈没こそ免れたものの、甚大な損害を被った。
ソ連軍の攻撃はそれでは終わらなかった。今度はブルガス(Burgas 3305)航空基地を発進したTu-22ブラインダー爆撃機が、やはり戦闘機の護衛をつけて米空母を求めて飛び立った。この攻撃隊に対してはNATOの早期警戒網が探知に失敗。迎撃を受けることなくTu-22は対艦ミサイルの射程圏内に米空母を捉えた。再び数十発の長距離対艦ミサイルが米空母を襲う。今度は3発が空母に命中。計5発の命中弾を受けた米原子力空母「アイゼンハワー」はエーゲ海にその姿を没した。
ソ連軍の攻撃はそれでは終わらなかった。今度はブルガス(Burgas 3305)航空基地を発進したTu-22ブラインダー爆撃機が、やはり戦闘機の護衛をつけて米空母を求めて飛び立った。この攻撃隊に対してはNATOの早期警戒網が探知に失敗。迎撃を受けることなくTu-22は対艦ミサイルの射程圏内に米空母を捉えた。再び数十発の長距離対艦ミサイルが米空母を襲う。今度は3発が空母に命中。計5発の命中弾を受けた米原子力空母「アイゼンハワー」はエーゲ海にその姿を没した。
前回のプレイに引続いて米空母を失うという恥辱に見舞われてしまった。前回のプレイで米空母の脆さは解っていた筈だが、ソ連艦隊を撃滅したので調子に乗って米空母を前進させたのがいけなかった。実は次のTurnに戦艦と潜水艦の巡航ミサイルでソフィア基地を攻撃する予定であったが、その前に米空母を潰されたのは悔いを千載に残す結果となってしまった。なお米空母の脆弱性については後に考察してみたいと思う。
陸上では、先のTurn、包囲の危機にあったトルコ軍歩兵師団3個は、危うくソ連軍の包囲輪を逃れてイスタンブール方向へ後退することに成功した。しかしその過程でソ連軍の猛攻を受けて大損害を受けた師団もあって必ずしも後退作戦が成功したとは言い難かった。
一方ギリシア戦線では、クサンティ前面に強固な防衛ラインを構築しつつあった。化学兵器が使えないブルガリア軍はその防衛ラインを抜くことができず、その前面で攻勢が頓挫してしまう。
5Turn(M+24)
1Turn遅れになるが、このTurn、米戦艦「ニュージャージ」と原潜部隊が恨み重なるソフィア基地に巡航ミサイルを雨霰と注ぎ込んだ。その攻撃によって基地に戻っていたTu-26バックファイア1個中隊とMiG-29フルクラム2個中隊が灰燼に帰した。ここに漸くバックファイア部隊は壊滅したが、これが1Turn早かったら、と、天を仰ぐNATO軍プレイヤーなのであった。このTurnから化学兵器の効果がやや低下する。それでもソ連軍は攻撃を続行。イスタンブール西方2Hexのシリウリ(Silivri 3610)を占領した。ソ連軍は、戦車部隊の後方に地対空ミサイルを5ユニット積み重ねた「対空ミサイル師団」を編制。対空スクリーンを展開する。さらにソ連軍戦車師団、機械化歩兵師団はNATO軍の同種部隊よりも強力な対空火力を有している。これまでもその強力な対空火力によってNATO軍に多大な損害を強いていたWP軍対空部隊であったが、ここまで対空火力を集中されると尋常な手段では手出しができなくなる。NATO側の航空攻撃は、上記対空ミサイル師団の威力圏外に出ているソ連軍部隊に限定して行われることとなる。
なお、このTurnよりA-10サンダーボルト2の1個中隊がエーゲ海中部のリムノス島(Limnou 2814)に進出。トルコ戦線の近接航空支援に出撃した。さすがにA-10は強力で、ソ連軍戦車師団の先鋒に痛打を与えた。今まで米軍の足の短い機体は後方に温存されていたが、この破壊力を見るともっと早く戦線に投入すべきであったと後悔した。
(つづく)