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PFBシリーズは私が年に1回のペースで公表している野球ゲームです。テーマは日本のプロ野球で、実在の選手を表す選手カードを使って試合を進めていきます。1球単位ではなく1打席単位で解決する方式で、基本的には1回のダイスチェック(D100)で1打席を解決します。

この度、YSGAの定例会でPFB2014(2014年度)のカードを使ったリーグ戦を試してみることになりました。とはいっても12球団144試合をプレイするのはとても無理なので、今回は4球団18試合をプレイしてみることにしました。実際のペナントレースに比べると1/8の短期戦ですが、それでも1試合だけのオープン戦とは違ったリーグ戦ならではの難しさや楽しさがあります。
参加チームは巨人、阪神、日本ハム、横浜DeNaの4球団。パリーグとセリーグのチームが混在していますが、そこは気にしない。パリーグチームが登場する試合は全てDHあり、それ以外はDHなしとしました。

下名は阪神タイガースを担当しました。

対戦スケジュールは以下の通りです。


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対日本ハム3連戦(甲子園)

第1戦

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1回に鳥谷、3回にはマートンに適時打が出て2-1とリードを奪う。7回には福留の適時打と今成の犠飛でさらに2点を加点し4-1。あとは7回を乗り切れば呉を投入して逃げ切り。のはずだったが、ここまで好投の先発能見(L2-3-3)が、陽の2点本塁打を浴びて1点差。さらに安打と2つの四球で無死満塁と攻められ、5番大谷に逆転の満塁弾を浴びてしまう。阪神のとっては「魔の7回」にしてやられた。

第2戦

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この日も先手をとったのは阪神だった。2回裏に福留の二塁打等、3本の長短打を集中して2点を奪う。しかし先発メッセンジャー(3-2-4)がピリッとしない。毎回のように走者を出す苦しい投球。3回は西川の三塁打、そして5回は昨日に続く大谷の2点本塁打で2-3と逆転を許す。7回にはまたもや大谷の2点適時打が飛び出して2-5と差を広げられる。打線は日ハム2番手クロッタ(2-4-1)を7回に捉えて3本の長短打で2点を返して1点差。さらに2死満塁と追いこんだが、期待のマートンが三振に倒れて反撃もそこまで。最終回は谷元(5-3-3)に押さえられて無念の1点差負け。

第3戦

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貯金1で後がない阪神。今日こそは勝っておきたい所。休養十分の先発岩崎(L3-3-3)、好調日本ハム打線を相手に一歩も譲らない好投を見せた。しかし打線の方は格下の日本ハム先発中村(3-1-0**)を打ちあぐみ、4回に短打4本で2点を取るのが精一杯だった。阪神は8回途中から同点の場面で呉(5-4-4)を投入。8,9回の勝ち越しを期したが、打線が日本ハム中継ぎ陣を捉えられず、2-2のまま延長戦へ。延長10回表にマウンドに上がった4番手福原(2-3-3)が5本の長短打と2つの四死球で大量5点を失い勝負あった。

まとめ

ここでの3タテは痛い。3つの貯金を全部吐き出してしまった。順位も首位から3位へ2歩後退。しかし次の巨人戦に3つ勝てば、まだまだチャンスはある。諦めるな。

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対巨人3連戦(東京ドーム)

第1戦

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4回までは阪神ペースだった。初回に鳥谷、マートンの二塁打で2点、3回にはマートンの適時打でさらに1点。投げては先発藤浪(3-1-3)が苦しみながらも巨人打線を1点に押さえている。しかし5回、巨人の伏兵小林の2点本塁打で追いつかれて3-3になった後、遂に主導権を奪回できなかった。8回2死1,2塁から村田の二塁打で勝ち越しを許すと、打線の方も決して強力とは言えない巨人中継ぎ陣相手に得点できずに無念の1点差負け。若い藤浪の好投を見殺しにした形となってしまう。この日負けた阪神は、このシリーズ初の借金生活になる。またこの日、首位日本ハムが勝ったため、阪神の優勝の可能性は消滅した。


第2戦

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優勝こそ逃したものの、5割の線は死守したい。しかし先発はローテの谷間岩貞(L1-3-2)。打線の奮起に期待したい所だ。しかしその打線は巨人先発内海(L3-3-2)を打ちあぐむ。全盛期を過ぎたとはいえ、左のグレード3はそうそう打てるものではない。毎回のように走者は出すものの、得点できたのは5回の鳥谷の二塁打による1点だけ。投手陣は岩貞から4回から加藤、6回から安藤、8回からは筒井と小刻みな継投で巨人打線を2点に押さえていただけに、打線の不振が痛い敗戦だった。ちなみにこの日首位の日本ハムが勝利したため日本ハムの優勝が確定した。阪神は5割未到達が決定し、順位も3位以下決定となった。

第3戦

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優勝もAクラスもなくなったが、せめて3位は死守したい。先発のエース岩田(L3-3-3)に全てを託した一戦だった。対する巨人の先発杉内は岩田と同じくL3-3-3。奇しくも同性能対決となったが、相手はローテの2番目か3番目。こちらはエースということで、先発陣の層の違いを見せつけられた形となる。この日スタメンに帰ってきた1番上本が3安打と気を吐き、2番大和の2安打で、ようやく1,2番コンビが機能した形となった。しかし続く鳥谷、ゴメス、マートンのクリンナップが僅か2安打。中でも前半戦であれほど活躍したゴメスがこの日は4タコ2三振では、得点は稼げない。事実この試合阪神は11安打を放ちながらも得点は僅かに2点。対する巨人は5安打4点。打線のつながりの違いの他、エラーやボークといったつまらない失点が多すぎた。阪神はこれで7連敗。最終成績は7勝10敗1分で、堂々の最下位となった。

まとめ

投打が噛み合わない。戦っても戦っても負けそうな気分というのはまさにこのことか。調子の良い時には例え劣勢であっても「なんだか逆転できそう」な気持ちになる。逆に調子の悪い時はリードしていても「なんかジリ貧になって逆転されそうだな」。で逆転されたら「あー、今日も負けか・・・」という気分になる。こういう時に得てして采配ミスをして落さなくても良い星を落すことが多い。劣勢になっている時こそ指揮官の真価が発揮される、というのは、ウォーゲームに限らず野球ゲームでも同じことが言えそうだ。

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反省

結果は見ての通り惨敗である。言い訳できない。とはいえ、今回のような短いリーグ戦では運の要素が大きいのも事実。本来ならば144試合戦って勝敗を競いたい所だろう。そういう時こそ先に述べた「劣勢になっている時の指揮」の違いが長期的な勝率に大きく影響してくるだろう。3連敗しそうな所をなんとか1勝2敗で食いとめる。逆に相手が気落ちした所をたたみかけて一気に3つ頂く。こういう采配の妙が発揮できるのは、やはり144試合ペナントしかない。今では夢となってしまったが、機会があれば144試合ペナントにチャレンジしてみたい今日この頃である。

得失点差を見ると、得点64で失点が69。その差が5で借金3。やはり僅差の試合に弱かったと思わざるを得ない。点差別の勝利は下表のとおりである。下表を見ると、やはり1-2点差の試合で弱かったことは否めない。

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打線については、1試合の平均得点が3.56、OPSが.730である。史実では4.16の.710だから、「打線は史実よりも打ってくれたが、得点は史実よりも少なかった」ということになる。打線のつながりが悪かったといえばその通りで、2番の大和と5番のマートンがブレーキになっていた感が強い。1,2番の形に拘りすぎたかという反省はある。特にDHが使える日本ハム戦では、もう少し攻撃的な布陣(1番鳥谷、2番上本等)で挑んだ方が良かったかもしれない。個人別の打撃成績は以下の通りである。

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投手陣は平均失点が3.83で防御率が3.74。ちなみに史実では平均失点4.26の防御率3.88。私の采配が良かったと言えそうだが、史実のデータを知っているのだから、数値が良くなるのはまあ当然だろう。それよりも勝ちに結び付けられなかったのが大きい。先発陣の防御率が3.77に対して、中継ぎ陣が4.71。中継ぎ陣が押さえきれなかった感がある。実際先発陣が5勝5敗なのに対して、中継ぎ陣は1勝5敗。もう少し中継ぎが頑張って呉れれば・・・、と思わなくもないが、さてさてどんな采配が良かったのか・・・。

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とまあ、こんな感じでの18試合。下名は十分に楽しめたが、他のメンバーはどうだったかわからない。野球ゲームはある意味「理不尽」(実際の野球もそうなのだが・・・)で、どんなに作戦が優れていても相手のダイスには勝てないし、特に短期戦はその傾向が強い。もっとも、だからといって監督の手腕が発揮されない訳ではなく、出目に翻弄され、理不尽に憤りを感じながらも、その中でベストを尽くす。これが野球ゲームの醍醐味であり、また厳しい所だろう。今回ご参加いただいた方々にその楽しみなり苦しみなりをどこまでご理解頂いたかは不明だが、願わくば今回のプレイが最後にならないことを願うのみである。