「決戦!ア・バオア・クー」は、TVアニメ「機動戦史ガンダム」における最大規模の戦闘となったア・バオア・クーの戦いを再現するためのシミュレーションゲームである。1ユニットは戦隊規模の艦船または中隊規模の機動兵器(モビルスーツ、戦闘機等)を示している。また「ガンダム」や「ジオング」等のエース機も登場するが、これはエース機とその随伴機数機からなる部隊を示している。
この度、Second Front Nowの対戦が比較的早く終わったので、主題のゲームをプレイしてみた。対戦相手氏の希望により、下名がジオン軍、対戦相手氏が連邦軍を担当する。
セットアップ
先に連邦軍がセットアップする。連邦軍は麾下の兵力をほぼ半数に分け、NフィールドとSフィールドにそれぞれは配置した。対するジオン軍。明らかにSフィールド重視の布陣を敷く。すなわち、リックドムの全機(8個中隊)、エリートゲルググの全機(2個中隊)、ガトル戦爆全機(6個中隊)、そしてザク3個中隊をSフィールドに配置。それを援護する艦艇も、ドロス、グワジン、ザンジバルといった大型戦闘艦は全てSフィールドの配置する。
対するNフィールドは、ザクが9個中隊とゲルググ2個中隊の計11個中隊が機動兵器の全てで、それをチベ、ムサイ等計5ユニットで援護する形だ。数量的にはそれほど大きな差はないが、質の面では大きな差がある。
ゲーム展開
序盤はSフィールドでジオン軍が攻勢を仕掛ける。さすがにエリートゲルググ、同じくリックドムの威力は目覚ましく、急ごしらえの連邦軍モビルスーツ部隊を次々と撃破。艦隊を守る防御スクリーンを突破して艦隊に肉薄する。艦隊からの激しい防御射撃をついてリックドムやガトル戦爆隊が連邦軍艦隊に襲い掛かる。サラミスが、マゼランが、激しい攻撃によって次々と撃破されていく。「ふふふ、ここを攻めるには数が少な過ぎたようだな」
さらにNフィールド左翼の敵艦隊に対してリックドム部隊が攻撃を仕掛ける。ゲルググのエリート部隊も同じくそちらに急行する。連邦軍は増援で登場してきた新型機「アレックス」を投入してジオン軍の阻止を図るが、その「アレックス」はエリートゲルググとの交戦の際、ゲルググの反撃によって返り討ちにあってしまう。テストパイロット=マッケンジー中尉戦死。
その間Nフィールドでは、性能に劣るザク部隊が連邦軍の猛攻を懸命に支えていた。ジオン艦隊の対空砲火が連邦軍を的確にとらえ、一時はNフィールドのジム中隊の半数が戦闘不能になったりもしていた。しかし所詮「ザクはザク」。数と性能に勝る連邦軍の攻撃をいつまでも支えきれるものではない。唯一2個中隊のゲルググ部隊が奮戦して連邦軍の攻撃を支え続けているが、時間の問題である。
そこでジオン軍は増援で登場してきたランバラル隊(ゲルググ装備)とビクザムをNフィールドに投入。態勢の立て直しに努める。さすがにビクザムは強力で、連邦のジム中隊1個を瞬殺していた。
「がははは、ビクザム量産の暁には・・・」
しかしそうこうしている間にも連邦軍は数にモノを言わせて押し寄せてくる。ジオン軍はシャア大佐指揮のゲルググ部隊をも投入し、なんとか戦線を支えている。新型の重モビルアーマー「ヴァルヴァロ」も登場。戦列に加わる。
しかし期待のビクザムは軽巡サラミスの1個戦隊をメガ粒子砲の一撃で葬った直後にエネルギー欠乏を起こして戦闘不能。シャア大佐の部隊もマゼラン級戦艦と交戦中に対空砲火を受けて被弾損傷。帰還を余儀なくされてしまう。
しかし期待のビクザムは軽巡サラミスの1個戦隊をメガ粒子砲の一撃で葬った直後にエネルギー欠乏を起こして戦闘不能。シャア大佐の部隊もマゼラン級戦艦と交戦中に対空砲火を受けて被弾損傷。帰還を余儀なくされてしまう。
「赤い彗星も地に落ちたな」
いよいよ後がなくなってきたジオン軍。Sフィールドでは勝っているので、Sフィールドの部隊をなんとかNフィールドに転進させようとする。また増援チットに全てを賭けるが、引いてきた増援は最悪のザクレロとギャン。
「あの壺は・・・、良いものだ・・・」
「あの壺は・・・、良いものだ・・・」
なんて言っている場合じゃないよ。マクベさん。
そのマクベ。襲いかかってきたボール隊を反撃によって撃破。さすがに腐ってもギャンである。新型機である。しかしその後に接近戦を仕掛けてきたジム相手にさすがのマクベさん、戦闘不能になってしまう。またザクレロに至ってはジムによる白兵戦で反撃の機会もなく哀れ昇天。しかもこういう時に限って連邦軍が「ザビ家の内乱」チットを引いてきた。連邦軍はダブルインパルスでアバオアクーに迫る。
そのマクベ。襲いかかってきたボール隊を反撃によって撃破。さすがに腐ってもギャンである。新型機である。しかしその後に接近戦を仕掛けてきたジム相手にさすがのマクベさん、戦闘不能になってしまう。またザクレロに至ってはジムによる白兵戦で反撃の機会もなく哀れ昇天。しかもこういう時に限って連邦軍が「ザビ家の内乱」チットを引いてきた。連邦軍はダブルインパルスでアバオアクーに迫る。
絶体絶命。
最後はパブリク突撃艇だか、ジムによる接近戦だかで要塞が陥落。連邦軍の勝利が確定した。連邦軍は主役機「ガンダム」を出さずに勝利したのである。
感想
Sフィールドの戦いが中途半端だった。もう少し後退して敵を引き付けた方が、撃破し易かった上に、撃破した後にNフィールドの防衛へ予備兵力をねん出する際に有利になる。第1ターンから仕掛けたのは、ちょっと調子に乗り過ぎたカナ?。いずれにしても「アバオアクー」は面白い。対戦相手氏にも喜んでいただけたようなので、取りあえず良かった良かった。