
Paths of Glory(以下、パスグロ)は第1次世界大戦を戦略レベルで扱ったシミュレーションゲームだ。第1次世界大戦の陸上戦闘をP2P(ポイント・トゥ・ポイント)の地図とCDS(カード駆動システム)で描いた作品で、陸上戦闘以外(戦略爆撃、海上戦闘、Uボート戦等)はカードイベントによって抽象的に描かれている。1Turnは実際の3ヵ月、1ユニットは軍又は軍団だ。ユニットの規模が大きいため、駒数は比較的少なく、最強のドイツ軍にしても駒数は30前後である。
今回、このパスグロをプレイしてみた。下名は中欧陣営(ドイツを中心とする同盟諸国)を担当する。なお、今回のプレイでは、ルールは2010年度版(GMTサイトの現時点におけるLiving Rule)、セットアップは4.2.4のオプションを採用。またカードの手札制限は8枚とした。
今回、このパスグロをプレイしてみた。下名は中欧陣営(ドイツを中心とする同盟諸国)を担当する。なお、今回のプレイでは、ルールは2010年度版(GMTサイトの現時点におけるLiving Rule)、セットアップは4.2.4のオプションを採用。またカードの手札制限は8枚とした。

1Turn(1914年8月)





2Turn(1914年9月)

東部戦線では、先のTurn、たロシア軍がさらに西へ向けて前進する。オーストリア南東部のカルパティア山脈を突破したロシア軍はクルジュ(Cluj)を占領した。カルパティア盆地の入口を支配したロシア軍は、その西方にブダペスト(Budapest)、そしてウィーン(Vienna)を望む。

3Turn(1914年秋)

東部戦線にはドイツ軍3個軍が進出し、ロシア軍と対峙する。さすがにドイツ軍3個軍の威力は無視できず、東部戦線はやや小康状態を迎えている。

4Turn(1915年冬)

連合軍は、ベルギー領内におけるドイツ軍の残虐行為を喧伝し(レイプ・オブ・ベルギー)、さらに海上封鎖(Blocked)によってドイツの経済に締め付けを仕掛ける。

5Turn(1915年春)




6Turn(1915年夏)
大西洋で悲劇が起こった。ドイツ軍Uボートの攻撃によって英国客船ルシタニア号が沈没したのである。乗船していた乗員乗客1000名以上が死亡し、かのタイタニック号の悲劇に匹敵する大惨事となった。犠牲者の中には128名のアメリカ人旅行者が含まれており、孤立主義を取っていたアメリカ合衆国は反独的な姿勢を強めていくことになる。
バルカン半島では、遂にセルビアが陥落。時を同じくしてブルガリアが中欧側陣営に立って参戦する。ドイツ国内では、ヴァルター・ラーテナウ(Walter Rathenau)による帝国経済の再編成が行われ、ドイツは長期戦に備える態勢を整えた。さらにはファルケンハイン(Falkenhayn)がドイツ参謀総長に就任し、消耗戦という恐るべき戦略によって連合軍と相対しようとしていた。
7Turn(1915年秋)


8Turn(1916年冬)

このTurn、イタリアが連合軍側に立って参戦した。しかし予めイタリアの参戦を予期していた中欧軍は慌てない。アドリア海北岸のトリエステ(Trieste)とアルプス山中のトレント(Trent)からドイツ軍を伴ったオーストリア軍各1個軍が、イタリア領内に雪崩れ込む。慌ててイタリア第5軍(2-2-3)が編制されるが、オーストリア軍の進撃は止まらない。

9Turn(1916年春)

連合軍は、イタリア領内における戦力不均衡を打開すべく、フランス領内から完全戦力3個軍からなるイタリア派遣軍が出撃する。グルノーブル(Grenoble)でアルプス山脈を越えたフランス軍は、イタリア領内に入りジェノア(Genoa)付近まで進出する。さらに半島の付け根を横切ってヴェニス奪回を目指すフランス軍に対し、ただちにドイツ軍2個軍がイタリア半島に送られ、ヴェニスにおける守備力強化を図る。
ラヴェンナ(Ravenna)でアドリア海沿岸に到達したフランス軍は、その北にあるヴェニスに襲いかかる。大兵力同士の激突だが、ここでは中欧軍が何とかヴェニスを守り切った。

このTurnの最後に「ロシア皇帝、戦場で指揮する」のカードを出し、ロシア革命に向けてまた一歩前進した。








