The U.S. Civil War(以下、TUCW)は、2015年に米GMT社から発売されたシミュレーションゲームだ。テーマは南北戦争。1Hex=24マイル、1Turn=2~3月、1戦力=約5000人の規模で描く。
今回、その中から1861年シナリオをプレイしてみた。下名は北軍を担当する。
第1Turn

西部戦線ではカイロ(Cairo 2316)に兵力を集中するも、動きなし。

第2Turn


ワシントンDCが取られた時には「もう駄目だ」と思ったが、TUCWの場合、ワシントンDCの陥落は決定的な要因ではない。南軍はワシントンDC占領によってボーナス3VPを得るが、結局はそれだけ。サドンデス狙いなら別だが、そうでないのならワシントンDC陥落=即北軍敗北、ではないので要注意。

西部戦線では南軍が中立州であるケンタッキー州に進攻。オハイオ川河岸のルイヴィル(Louisville 1925)、フランクフォート(Frankfort 1927)を目指すが、素早く立ち直った北軍が、ケンタッキー州を逆侵攻。地元民の協力を得た北軍はケンタッキー州を南下し、テネシー州に進入。テネシー州の州都ナッシュビル(Nashville 2622))を占領した。

海上からはパターソン将軍(Patterson 0-0-4★★)率いる5000名がフロリダ州北部に上陸し、同州の州都ジャクソンビル(Jacksonville 4837)を占領した。
言い忘れたが、今回のプレイでは、海上輸送について2016年3月に公表されたシナリオ特別ルールを採用している。それによれば、第1Turnは両軍とも海上輸送や海上/河川戦略輸送は禁止。第2Turnは両軍共それぞれ1SPが上限(南軍は元々1SPが上限なので変化なし)、第3Turnの北軍は上限が2SP、第4Turn以降はルール通り3SPを輸送できる
第3Turn

北軍はブルーリッジ山脈西方のシェナンドー渓谷に攻撃を指向し、ストラスバーグ(Strasburg 1643)からスタントン(Staunton 1942)を占領した。


その間北軍ハレック将軍(Halleck 1-1-3★★★)が3万の兵を率いてミシシッピ川下流方向へ南下。コロンバス(Columbus 2516)付近の南軍塹壕陣地を撃破した後、さたに南下してメンフィス(Memphis 3013)要塞に襲いかかった。メンフィス要塞守備隊は僅かに1戦力(5千名)に過ぎず、北軍の猛攻を支えきれない。結局メンフィス要塞は1ラウンドで陥落。北軍は貴重な4VPをゲットした。

この段階でゲーム終了。北軍はメンフィス、ミズーリ、ケンタッキー、シェナンドー等で計11VPを獲得。ワシントンDCの一時落城で3VPを失ったが、差し引き8VPでシナリオの勝利条件(7P)をクリアした。
感想
細かい失敗が多かった。反省点として、まず第1Turnにウェストバージニア制圧を完了できなかったこと。これは1APを使い続けることで自動的に達成できるので、ちゃんとやるべきであった。ウェストバージニアを制圧すれば、面倒な民兵も出て来なくなる。完全制覇できないので後顧に憂いを残す結果となってしまった。
西部戦線はちょっと上手く行きすぎ。ただしトランス・ミシシッピー戦域はもっと積極的に動くべきであった。第1Turnミズーリ州支配は当然として、アーカンアス州への進攻も当然考慮すべきだろう。この方面で使える北軍将軍は小回りが効くタイプのが多いので、南軍の出方を伺いつつ、臨機応変に対応したい。
西部戦線本命のミシシッピ川流域では、カイロから先が問題になる。今回のように南軍がケンタッキー州へ侵攻した場合は、同州を経由してテキサスへの進攻が可能になる。ただ、同方面の北軍指揮官は鈍重なタイプが多いので、臨機応変に対応できないのが辛い所だ。逆に南軍がケンタッキー州の中立を尊重してくれば、こちらも下手に動かずに様子見が良いと思う。いずれにしても第4Turnにはケンタッキー州は自動的に北部に味方するので、それを待つのが一番だ。

いずれにしてもTUCWは面白い。面白すぎて本場で次々とエラッタや新ルールが出されている始末。追いかけるのが大変である。かくいう下名も十分にキャッチアップできていないのだが、なんとか追いつきたいと思っている今日この頃なのであった。







