8Turn:1862年秋
長らく東部戦線を支えてきた重鎮マクレラン将軍がリンカーン大統領の不興を買って解任された。慌ててニューオリンズ戦線で指揮を執っていたバーンサイド将軍をワシントンに召喚した。ニューオリンズには新任のマクファーソン(McPherson 1-2-4★★)将軍が派遣された。無能ぞろいの北軍にあってはなかなか「使える」将軍であり、このような辺境の地に派遣するのは勿体ないぐらいである。
このTurn、北軍によるハーパーズフェリーに対する猛攻により開始された。まずは新編成のカンバーランド軍7万が東正面からハーパーズフェリーに襲い掛かる。カンバーランド軍の指揮官は、前回同様バンクス将軍。対する南軍はジャクソン将軍と交代したロングストリート(Long Street 1-2-4★★)将軍である。南軍の兵力は約3万。北軍の約1/3である。しかしロングストリートは前任のジャクソン将軍に勝るとも劣らぬ活躍を見せた。北軍の攻勢をサウスマウンテンのラインでガッチリ阻止し、北軍をサウスマウンテンの向こう側に押しとどめたのである。
次にシェナンドー渓谷を南下してきたフッカー将軍麾下の2万がハーパーズフェリーの西側面を迂回してその背後に回り込もうとする。それを迎撃戦闘で迎え撃ったロングストリート将軍はまたもや見事な機動防御でこれを撃退した。
圧巻はその後で、ワシントンDCから出撃してきたマクドゥウェル(McDoWell 0-1-4★★)将軍麾下の2万5千を再びサウスマウンテンのラインで阻止戦闘。僅か1万まで減らされた兵力で見事にこれを撃退した。この間ハーパーズフェリーに殺到してきた北軍の総兵力は計12万。それを僅か2万5千で撃退し、しかも敵軍に我を上回る損害を与えたロングストリートの指揮ぶりは「見事」という他なかった。
その南、フロリダとジョージアの州境付近では、北軍シーガル将軍が約2万の兵を率いてタラハシーから北上。アルバニー(Albany 4329)を占領してさらにコロンバス(Columbus 2516)、メイコン(Macon 3830)といった重要拠点を伺う。慌てた南軍は各地から兵力を結集。コロンバスにはK.スミス(Kerby Smith 1-1-4★★)将軍麾下の5千が何とか塹壕を築いて待機につき、メイコンにはフォレスト将軍麾下の騎兵部隊が防御の陣を敷いた。メイコンの方が与し易しとみたシーガル将軍は、アルバニー守備隊約5千を残してメイコンに殺到。1万5千の兵力で約5千の騎兵隊と対峙する。しかしここではフォレスト将軍の指揮が冴えわたり、北軍は完全に撃退された。時を同じく、アルバニーが南軍ボーリガード(Beauregard 1-1-4★★)将軍麾下の1万によって攻撃受け、5千の守備隊はアルバニーを放棄して撤退。そのため北へ向かっていたシーガル将軍への補給線が断たれてしまう。補給を断たれたシーガル部隊は南軍の猛烈な攻撃を受けて壊滅。シーガル将軍は這う這うの体で戦場を離脱していった。
大西洋岸では、チャールストン(Charleston 3839)を扼する要域サムター要塞(Ft.Sumter)をファラガット(Farragut)提督率いる北軍艦隊とニューオーリンズから出撃してきたマクファーソン将軍麾下の上陸部隊が強襲した。ファラガット艦隊は沿岸砲台による反撃で装甲艦1隻を失ったが、上陸作戦自体は成功し、南北戦争開始の場所となったサムター要塞は北軍の手に帰した。
最後に北軍ポトマック方面軍が遂に動いた。新たに司令官に就任したバーンサイド(Burnside 0-1-4★★★)指揮の元、約7万の大軍が南下を開始した。それを迎え撃ったのは石壁ジャクソン将軍率いる約3万の南軍部隊。しかしハーパーズフェリーでは見事な指揮を見せたジャクソン将軍だったが、ここでの指揮は今ひとつ冴えなかった。遥かに規模に勝る大軍相手に自軍とほぼ同数の損害を与えたことは立派だったが、結局陣地を守り切れず後退し、フレデリックスバーグ(Fredericksburg 1946)に新たな防衛線を築いた。
結果
北軍の支配した資源ヘクスは17VP、沿岸封鎖は計10点で5VP、合計22点。勝利条件は24点以上なので北軍は勝利条件未達成。南軍の勝利となった。盤面の状況を見れば、北軍が有利にも思えたのだが、ハーパーズフェリーを取り返さなかったことや、ヴァージニア州東岸地区への侵攻が進んでいなかったことなどが北軍の敗因となった。
感想
南軍が攻勢中心から要塞構築中心にシフトしていくと、北軍はかなり苦しいように思う。レベル1の要塞ならまだ何とかなるので、積極的に攻勢をかけていきたい。特に南軍は兵力不足が弱点なので、正面からの対決は避けて防御の弱い点を狙うのが良いように思う。
いずれにしても序盤は北軍が厳しいのではないかと思う。