
スケールは1ヘクス=750~1500m、1Turn=1~3時間(夜間は6~12時間)、1ユニットは1個中隊を表す。タイトル通りプレイヤーが指揮する兵力は概ね師団~軍団(ソ連軍の場合)規模で、登場するユニット数はソ連軍の場合は平均70個前後、ドイツ軍は平均50~60個である。
システムは準備射撃、移動、機動射撃で1プレイヤーTurnになっており、それをソ連、ドイツの順番で繰り返す。1Turnの所要時間は30分弱。1シナリオは8~16Turn構成になっているので、シナリオの所要時間は3~6時間ぐらいである。

射撃時期については、歩兵、砲兵は準備射撃と機動射撃の両方で射撃できる。また自走砲は準備射撃でしか撃てない。戦車は機動射撃でしか撃てない。従って先の移動特性と合わせて考えると、以下のようになる。
戦車:移動によってZOCに進入でき、移動後射撃ができるので、攻撃時の主力となる。
自走砲:移動によってZOCに進入できるが、移動後射撃ができないので、機動防御用となる。
歩兵:移動によってZOCに進入するのが困難だが、敵が隣接していると1Turnに2回射撃できるので、拠点防御用となる。
砲兵:移動によってZOCに進入できないが射程距離があり、またスタックを射撃した場合はスタックの全ユニットを攻撃できるので、いざという時の突破口形成用になる。
自走砲:移動によってZOCに進入できるが、移動後射撃ができないので、機動防御用となる。
歩兵:移動によってZOCに進入するのが困難だが、敵が隣接していると1Turnに2回射撃できるので、拠点防御用となる。
砲兵:移動によってZOCに進入できないが射程距離があり、またスタックを射撃した場合はスタックの全ユニットを攻撃できるので、いざという時の突破口形成用になる。
いずれにしても各兵科の特徴を巧みに再現し、かつ戦場全体の中で各兵科の活躍を再現できるという点で本作は他の作品にはない特徴があると言えよう。ルール自体もシンプルで、口頭説明でも十分にプレイできる。
とある対戦

今回、ソ連軍が引いてきた任務は「威力偵察」と「阻止」であった。「阻止」とは相手の任務を阻止することで勝利得点を獲得するもので、こちらから積極的にVPを得るのが難しい。そこでこちらは威力偵察の達成を目指すこととし、その一方で相手の突破を阻むべく重要拠点を押さえることにした。
序盤は両軍とも盤端から進入し、主要な街路に布陣してその確保に努める。


ソ連軍左翼の戦車大隊が前方の小河川を渡河し、戦線後方を伺う。そして頃合い良しとみた戦車2個大隊が左翼を突進。後方の敵歩兵陣地を攻撃した。この陣地を落せば、「威力偵察」任務を完遂したことになるのだ。



感想

やや残念なのは、前作では独ソ両軍以外にフランス、イギリス、アメリカ等のユニットやシナリオが用意されていたのに、本作ではそれらが省略されていることである。コンポーネントやテストプレイの関係上仕方がないとは思うが、残念といえば残念である。是非続編を期待したい。
いずれにしても機会を見つけて再戦してみたい作品である。