中国人による反中共論
孫公文 青林道
私は国内旅行が好きで(海外も行きたいけど、英語が・・・)、日本のあちらこちらをしばしば旅行するが、旅行先に行くと必ずと言っていい程中国人と思われる観光客に出会う。中国人観光客のイメージといえば、最近は少し改善されてきたものの、概して「悪い」。観光地で大声で話したり、「立入禁止」と書かれた私有地に入りこんで写真を撮ったり、まあ「やりたい放題」のようにも見えたりする。そして尖閣諸島等、領土問題に関する中国人の横暴さ、さらには露骨な反日教育、反日宣伝等、中国に対する私のイメージはすごぶる「悪い」しかし本書を読んでわかったことがある。中国人と中国政府(正確には中国共産党、つまり中共)は全く別ということだ。なるほど、旅行者の振る舞いは中国人の問題かもしれないが、それ以外の尖閣や反日教育等は全て中国人ではなく中共の仕業だと言うことである。
本書の筆者、孫公文氏は中国に生まれ中国で育った漫画家である。彼は所謂「オタク」趣味が高じて日本に対する憧れを抱き、実際に日本人と出会うことで中共の政策が全く間違いであることを悟ったという。そして彼は言う。多くの中国人は中共支配に嫌気が指している。中共が崩壊し、中国が民主化することを心から望んでいるという。
本書では中国の内実は中共支配の実態、あるいは人民解放軍の実力やその腐敗ぶりについて筆者の視点で語った著作である。本書を読むと中共の支配というものが如何に陰湿で害悪でかつ腐敗していることが良く分かる。無論、あくまでも筆者の個人的な見解なので異論はあろうが、中共支配の一面を示していると思う。
本書を読んで北朝鮮問題を含む東アジアの諸問題の元凶は中共支配にあるという思いを強くした。そしてそれを打倒するのは十分に可能であり、我々もそれに貢献できる事も分かった。我々がすべきことは、中共の主導する反日教育が虚偽に満ちていることを実例を以て示すことである。「日本人は悪魔のような酷い奴ら」というイメージを実例を以て覆すのだ。幸い日本には多くの中国人が旅行に来ている。彼ら彼女らは中共の言う反日教育と実例とのギャップを肌で感じているに違いない。そんな彼ら彼女らに日本の素晴らしさを示すことができれば、彼ら彼女らは中共の支配に疑問を強く持ち、それを倒そうとするかもしれない。中共の支配が崩壊すれば、北朝鮮も自然に崩壊する。その時初めて東アジアの冷戦構造が崩壊し、新しい世界が実現するだろう。
だから自戒を込めて言う。
「日本にやってくる中国人と仲良くしよう」
「彼ら彼女らに日本を好きになってもらおう」
お奨め度★★★★