自作空母戦ゲーム「海空戦、南太平洋1942」(以下、本作)。今回は、7本目の作戦シナリオである第3次ソロモン海戦に挑戦する。なお、第3次ソロモン海戦シナリオの概要は-->こちらを参照されたい。ちなみに上記のページは「デバッグ済み」である。

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「海空戦!南太平洋1942」は自作の空母戦ゲームです。
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こちらを参照して下さい。
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前回は-->こちら

11月14日02:00

イメージ 1深夜のルンガ沖で日米の水上部隊が激突する。日本軍は重巡「鈴谷」「摩耶」等、重巡3、軽巡1、駆逐艦6の外南洋部隊。対する連合軍は、最新鋭戦艦「サウスダコタ」「ワシントン」を主力とする戦艦2、重巡1、駆逐艦8からなる第64任務部隊だ。砲力に劣る日本軍にとって頼みの綱は強力な雷撃力だ。必殺距離まで迫って酸素魚雷の一斉発射を米戦艦群に見舞う。しかし惜しいかな魚雷は目標を逸れ、米戦艦群は虎口を脱した。
今度は激しい反撃の砲火が日本艦隊を襲う。最初は戦闘に不慣れな米戦艦の未熟な砲撃のおかげで日本艦隊は命中を免れていた。しかし何度か夾叉弾を受けた後、重巡「摩耶」が「ワシントン」からの40cm砲弾を浴びて中央部から火災を起こす。速度20ktに低下した「摩耶」はヨロヨロと列外に逃れていく。
続いて「衣笠」に米戦艦の砲火が降り注ぐ。何度かの夾叉弾の後、「サウスダコタ」の放った40cm砲弾数発がまとめて「衣笠」に命中した。巨大な爆発が起こり、「衣笠」の周囲が爆発の火炎に照らされる。炎の饗宴が静かになったとき、海上に「衣笠」の姿はなかった。轟沈である。
イメージ 2米戦艦の砲火に苦しむ日本艦隊であったが、増援として高速戦艦「金剛」「榛名」を中核とする第3戦隊(戦艦2、重巡1、駆逐艦3)が介入してくと形成は逆転した。
重巡「利根」以下の水雷戦隊が至近距離から魚雷を発射。数本の魚雷が米戦艦「ワシントン」に命中。速度が一気に落ちたところに「金剛」「榛名」が発射した36cm砲弾数発が直撃する。40cm砲に比べて威力の落ちる36cm砲であったが、12000m以下の至近距離から放たれた36cm砲弾は新鋭戦艦の強固な主装甲板を易々と貫通した。弾薬庫に直撃弾を受けた「ワシントン」は大爆発を起こして轟沈。初陣のリー少将も戦艦「ワシントン」と運命を共にした。

一連の水上戦における両軍の損害は以下の通りだ。

日本軍

沈没:重巡「衣笠」、駆逐艦1隻
中破:重巡「摩耶」、駆逐艦1隻
小破:戦艦「金剛」「榛名」、重巡「鈴谷」

米軍

沈没:戦艦「ワシントン」、駆逐艦4隻
大破:重巡「ノーザンプトン」
中破:駆逐艦4隻
小破:戦艦「サウスダコタ」

米艦隊のうち無傷で残った艦は1隻もなし。少なくともこの夜戦は日本艦隊の快勝に終わった。

イメージ 8


11月14日06:00

イメージ 3米艦隊は自らを犠牲にしてヘンダーソン飛行場を守り切った。しかしそのために払った犠牲は大きい。沈没は戦艦1、重巡1、軽巡1、駆逐艦7、大中破は重巡3、軽巡1、駆逐艦5にも達した。10隻沈没、9隻大中破。紛れもない大損害である。水上打撃部隊1群が丸々壊滅したに等しい。
夜明けと共にヘンダーソン飛行場と空母「エンタープライズ」から次々と攻撃隊が発進していく。さらに後方のエスピリッツサント基地からは4発重爆B-17も攻撃に向かう。攻撃目標は日本軍の輸送船団。エスペランス岬沖で揚陸作業を続けている8隻の輸送船とそれを護衛する駆逐艦11隻である。最初の4時間で日本船団を襲った米軍機は、SBD艦爆63機、TBF艦攻18機、B-17重爆18機の計99機。それを護衛するF4Fワイルドキャットが24機である。これらの攻撃で輸送船3隻が沈没。さらに1隻が中破した。残る無傷の輸送船は4隻のみ。彼らはガダルカナル上陸の任を全うできるか・・・。

イメージ 9


11月14日10:00

イメージ 4ガダルカナル周辺を雲が覆った。日本船団にとっては僥倖である。しかし米軍は雲を塗って激しい攻撃を続けていた。攻撃機の殆どは既に早朝に日本船団を攻撃した攻撃機が再び補給を済ませて襲ってきたのである。この4時間に米軍はSBD艦爆63機、TBF艦攻27機、B-17重爆18機を以て日本船団を襲う。生き残った5隻の輸送船のうち4隻が沈没。1隻が中破しながらも何とか揚陸作業を完了させた。結局日本船団11隻中10隻が沈没、1隻中破という結果になり、ガダルカナルへの増援輸送は完全な失敗に終わった。
一方、ガダルカナル南方約200海里の地点では、日本潜水艦「伊176」が撤退中の米艦隊(重巡2、駆逐艦3)を襲った。魚雷数本が重巡「ポートランド」に向けて発射されたが、「ポートランド」は辛くも回避。駆逐艦の反撃によって「伊176」は沈没した。

その後日本艦隊は撤退。米軍はなおも追撃を行ったが、航空攻撃の出目が振るわず夜の帳が下りた。ここに第3次ソロモン海戦は終了を迎えることになる。

結論

両軍の損害を以下に示す。

日本軍

イメージ 5


連合軍

イメージ 6


VPは日本軍が124点、連合軍が176点で、連合軍の勝利に終わった。

感想

日本軍の作戦について改善すべき点があったと思う。
まず序盤に航空兵力を大消耗したのは拙かった。艦船攻撃では大損害を被る可能性が高いので、貴重な陸攻隊を艦船攻撃に投入するのは得策ではない。それよりもガダルカナル飛行場攻撃に投入すべきであった。そうすれば船団の半数を守り切れた可能性は高い。
船団の編成についても改善の余地がある。外南洋部隊の全艦で船団護衛に投入する手もあった。こうすれば船団を守る対空火力が改善され、船団を襲う米軍機に対して消耗を強いる事ができた可能性が高い。水上戦力が減少するのが痛い所だが、それでも第2艦隊の戦力だけで米水上部隊を上回っているので、対地砲撃に固執しなければなんとかなる(と思う)。

ルール、シナリオについてもいくつかの改善点が見つかった。
まず日本軍が苦しい。苦しすぎる。まずは日本側に運用柔軟性を持たせるため、母艦部隊を第2艦隊所属にした。これによって母艦部隊と水上打撃部隊との間で兵力の融通が容易になり、日本軍の作戦面での選択肢が増す。ただし戦艦4隻を集中運用するのはやり過ぎなので、TFに所属できる戦艦は2隻までとしよう。
また日本軍の不利を少しでも解消するため、ハンデとして日本側に15VP与えよう。
最後にサドンデスのラインを少し高くする。現状では簡単にサドンデスラインを超えてしまいそうになるので、その対策だ。

ルール面では、遠隔CAPの有効距離を1/3から1/2に戻す。そうしないとブインから発進する零戦隊がガダルカナルに上陸する船団を守れないからだ。また遠隔CAPのZOCAPを同一ヘクスのみとする。隣接ヘクスまで有効範囲が及ぶのは、遠隔CAPの場合はやり過ぎと思えるからだ。

イメージ 7



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