GMT社で開発中のRed Stormは冷戦時代後半における欧州正面における航空戦を扱ったシミュレーションゲームである。テーマからして仮想戦で、システムはGMT社のDown Townと同じものを流用している(らしい)。ただしデザイナーはDown Townとは別人らしい。

GMTのホームページにRed Stormのシナリオテストが紹介されていたので読んでみた。


基本システムはDown Townと同じ。ただしISR Phase及びSEAD Phaseという新しいフェイズが追加されている。
SAM回避やARM、Fire CanといったアイテムもDown Townとほぼ同じである。登場する兵器はDown Townから進歩しているが、F-4EやSA-2/3のようにDown Townでお馴染みの兵器も登場してくる。EF-111Aレイブンに援護されたF-16CやF-4Gが、SA-2と戦う様は興味深い。

シナリオはNATOによる東ドイツのWP航空基地に対する大規模航空攻撃を扱ったもので、攻撃兵力はF-111EアードバーグとトーネードIDS各16機計32機からなる爆撃編隊。それを4機のエスコートジャマー(EF-111A)、6機のSEAD機(F-4G、F-16C、トーネードGR1)、16機の護衛戦闘機(F-4M、F-15C)、10機のCAP機(F-4E、F-16C)が援護する。さらに戦果確認のためのF-4Cが2機とスタンドオフジャミングを担当するEC-130Hが1機。合計71機からなる大編隊である。

イメージ 1


対するWP軍は、MiG-29、MiG-23MLA、MiG-21bis/MFの計12機の迎撃機が登場。しかし戦闘機だけでは明らかに力不足なので、それを補うのが対空部隊である。SA-2,3,4,6,10,11,13,15が計25ユニット!!である。これらのSAMが対空戦闘の主役を担うことは間違いない。

イメージ 2


・・・・・・

テストの結果は、NATOの制空戦闘機が優秀な中距離空対空ミサイル(視認距離外攻撃可能)でWP側戦闘機を圧倒。瞬く間に制空権を握る。その結果、NATOのSEAD機が自由にSAM狩りを実施。WP軍は有効な防空戦闘を展開できずに制圧された模様。長射程を誇るSA-10/S-300対空ミサイルは8斉射行われたが、NATO航空機に有効な損害を与えることができなかった。

イメージ 3


8Turn終了段階で概ね結果が見えたので、テストはそこで終わっている。テストを読む限りRed StormはDown TownやElusive Victoryと似たような雰囲気である。1980年代らしいところでは、ARMのロフティング発射やマベリック空対地ミサイル等がある。十分に熟成されたDown Townシステムで、新しい戦場にチャレンジするのも悪くはなさそうだ。



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

F-16 新装丁版
価格:6,050円(税込、送料別) (2023/5/8時点)