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パールハーバーの真実

兵頭二十八 PHP文庫

10年以上前に一度読んだことのある本だが、今回改めて読み直してみた。「パールハーバーの真実」というタイトルではあるが、どちらかと言えばミッドウェー海戦における日本空母の敗因について記述した内容と言える。筆者の主張によれば、空母、艦攻、航空魚雷の所謂「3点セット」は、ポストジュトランド型の戦艦を撃沈するために整備された特殊兵器であり、極めて「使い難い」兵器システムであった。それは近代的な空母決戦に耐えられるものではなく、幾多の海空戦でそれは証明されているとしている。また零戦が理想的な艦上戦闘機ではなかったこと、日本空母の艦隊防空システムは不完全な物であったことなどが記されている。
現在(2018年時点)では周知の事項も多いが、それでも読み応えのある著作であった。