OCS-Sicily2をソロプレイしてみました。シナリオはNo.1「Western Sicily」。米軍によるシシリー島西部攻勢作戦を扱ったシナリオです。
作戦計画
このシナリオは米軍が主体であり、枢軸軍はイタリア軍しか登場しない。イタリア軍はAR(アクションレーティング=練度のようなモノ)が低い上、機械化率が低いので積極的な機動は難しい。従ってこのシナリオは米軍側の視点に立って考えてみたい。OCSシリーズは補給のゲームと言われているぐらい補給が重要な役割を果たしている。補給ポイント(以下、SP)は機械化部隊の移動と各種戦闘行為に必要であり、SPがなくなると機械化部隊は移動不可、攻撃は不可、防御力は半減してしまう。
このシナリオで連合軍が使用できるSPは9ポイントである。他に「糧を敵から奪う」方式で若干の増加が見込めるが、大きな量ではない。そこで9SPを有効活用する方法を考えてみた。
合計 7.75SP
この段階で一応勝利条件は達成している予定である。しかしもし予定通り行かない場合は第3Turnに攻撃を続行することになろう。この段階では敵から入手した分を加えても2SP程度しか手元に残っていないと思われる。従って残ったSPは部隊の移動に回し、戦闘は手持ち弾薬で戦うしかない。
![イメージ 1](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/e/8/e8254088.jpg)
1943年7月17日
攻撃側である米軍は第2機甲師団がシシリー南部の海岸線を西に向かう。彼らの目標はシシリー島西部の港湾都市であるマルサラ(Marsala,5.15)、トラーパニ(Trapani,5.20)の占領である。彼らは途中Ribera(21.12)、Capo San Marco(17.12)を守るイタリア軍を撃破し、マルサラ前面に到達。マルサラを包囲した。しかしマルサラに対する直接攻撃はリスクが大きいので見合わせている。![イメージ 2](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/1/e/1e9dcbd2.jpg)
シシリー島中央部の山岳地帯では、第2機甲師団から分派された1個戦車大隊(3-4-14)の援護を受けて第3歩兵師団(11-3-14)が山岳道を北上する。彼らの目標はシシリー島北部の港湾、そして重要港湾都市パレルモ(Palermo,20.24)である。彼らは途中でイタリア軍の機械化大隊(2-3-6)と沿岸防衛連隊(2-2-2)を撃破。突破移動を利用して一気に海岸線に到達した。そこで重要港湾であるTermini Imerese(26.22)を守るイタリア軍司令部を攻撃し、これを撃破。Termini Imereseを占領した。
![イメージ 3](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/d/a/daf700da.jpg)
このTurn終了時点で連合軍の保有SPは4.5SP。早くも保有SPの半分を消費したことになる。しかもこれは途中でイタリア軍から奪った0.75SPを加味した値であり、従って消費SPは5.25SPに達した。当初の予定よりも1SP多かった計算になる。
1943年7月21日
第2機甲師団がマルサラを攻撃した。沖合からは米駆逐艦4個戦隊が猛烈な艦砲射撃を浴びせかけている。艦砲射撃の援護もあって第2機甲師団はマルサラを占領した。しかし精鋭のレンジャー部隊(2-5-6)はこの戦闘で失われてしまう。残った第2機甲師団の半数はマルサラを抜けて北上。もう1つの港湾都市トラーバニを包囲した。このTurn終了時点で連合軍の保有SPは2.5SP。連合軍がこのTurnに消費したのは2.5SPで、マルサラで0.5SPをイタリア軍から奪っていた。
![イメージ 4](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/a/7/a7ec14b0.jpg)
1943年7月24日
第2機甲師団がトラーパニを占領した。この時点で残っていたSPは0.75SP。もし第1攻撃が失敗に終われば、予備の機甲大隊3個がトラーバニに第2次攻撃を仕掛ける予定であったが、その必要はなかった。![イメージ 5](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/6/c/6c6967ff.jpg)
感想
補給ルールが細かいので補給ネットワークを作るだけで一苦労だ。またこのシナリオでは補給ポイントがギリギリなので、補給ポイントの使い方で結構頭を使う。OCSは規模の割に時間のかかる場合が多いように感じているが、それは補給ルールの精緻さに寄るところが大きいのかもしれない。また一部で「悪名高い」奇襲ルールだが、CRTがかなり防御側有利なので攻撃側としては奇襲シフトがないとどうにもならない感もある。奇襲シフトに成功しても、出目は1とか2とかだとCRTが殆ど動かないので、攻撃側がかなり厳しい状況となる。いわんや奇襲チェックに失敗して逆奇襲を食らった日には・・・。
というわけでOCSの特徴となっている奇襲ルールについては、少なくともこのシシリー2ではゲームを破綻させるようなものではなく、むしろ連合軍の快進撃を再現するためには必要なルールと思えた。
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![イタリア軍入門 1939~1945](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/7/1/7181ee14.jpg)
![Allied Armies in Sicily and Italy](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/c/5/c5a13a3f.jpg)
![The War in Italy, 1943–1944](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/3/4/342fd9ec.jpg)
![Sicily 1943](https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/7/b/7bd876e2.jpg)