最強のエンジニアになるための話し方の教科書
亀山雅司 マネジメント社
タイトル通りエンジニアに対する会話術のノウハウ本である。エンジニアは自然科学や物理法則が相手の商売なので、会話も得てして「正しい、正しくない」という論争になりやすい。しかし筆者はそのような会話を続けていては、そのエンジニアにとって未来はないと看過する。筆者の言う会話術とは、「正しい、正しくない」ではなく、「何かを達成したり、問題を解決したりすることを目的とすべし」としている。そのために筆者は「ラポール」(心のかけ橋)という概念を重視し、会話をする当事者同士の信頼関係の醸成が重要と説く。
本書で書かれている会話のノウハウは実際の場面でも応用できそうなものばかり。中には「ちょっと出来過ぎじゃないの」と思うような事例もあるが、考え方はとても参考になる。とはいえ、実際の場面で本書で書かれているような会話ができるかどうか。これは相当難易度が高そうだ。
お奨め度★★★
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