RedStorm_BA


Red Storm - Baltic Approaches(以下、本作)のシナリオ3「Clean Sweep」を紹介する。
このシナリオは、開戦初日の夕刻。バルト海へ機雷敷設任務に出動したデンマーク海軍に対し、WP側攻撃機が攻撃を加えるというものだ。WP側はできるだけ多数のデンマーク側揚陸艦の撃破を目指す。

前回までのあらすじ --> こちら

13Turn

WP_ASM_97オーサ級ミサイル艇が発射した8発のスティックス対艦ミサイルがデンマーク艦隊に着弾した。1発のミサイルがデンマーク艦の対空砲火によって撃墜されたが、残り7発が艦隊に到達。そのうち5発が目標に命中した。
2発ずつのミサイルが命中したFalster級2隻は、いずれも轟沈。1発が命中したLindormen級小型敷設艦1隻も沈没した。これでソ連側の戦果は撃沈計4隻となる。NATOとしては、SAMによる迎撃を味方戦闘機による味方打ちを恐れて実施できなかったのが痛かった。

デンマークのF-16Aは怒りに燃えてソ連軍攻撃隊に襲いかかる。対レーダーミサイルを抱えたSu-24Mが目標となった。4機のF-16が8機のSu-24に猛攻を加え、1機を撃墜、3機を撃破。残りを退散させた。

Turn13


14Turn

RU_Su17_Danilov先手を取ったNATO側。デンマークのF-16Aが偵察のために接近してきたSu-17M3R偵察機を迎撃する。ミサイルと機銃弾を全弾撃ち尽くすほど激しい攻撃を仕掛けたが、命中弾はなし。戦意を失ったSu-17M3R 1機をアボートさせるのが精々であった。
WP側は増援に現れた西ドイツ空軍のF-4Fファントムを叩くべくデンマーク本土上空に接近していく。1機のMiG-23MLDはHawk地対空ミサイルの斉射を辛くも回避。ポーランド空軍のMiG-21bisは、ジーランド島本土上空に降りて来た時、隠れていたデンマーク軍の対空射撃を浴びて1機が撃墜されてしまう。さらに付近を飛行中のMiG-23MLDは、対空射撃を避けるべく高度を上げようとした瞬間に対空砲火を浴び、1機の損失を出す。
先に対空射撃で1機を失ったMiG-21bisの編隊は、正面を飛行中の西ドイツ空軍F-4Fファントムを捉えた。まず距離5海里からレーダー誘導のR-3R(AA-2C)ミサイルを発射したものの外れ。その後ファントムと激しいドッグファイトを行ったが、双方損失なし。ただし双方共戦意を喪失したため、WP側は辛くも目的を達成した。

Turn14


15Turn

生き残ったWP側の偵察機、Su-17M3Rが2機、デンマーク艦隊上空に進入する。戦果確認のための写真撮影を行う。1機のSu-17はデンマーク海軍コルベット艦の放ったRIM-7Mシースパローを辛くも回避。もう1機はレーダー誘導の対空射撃を浴びて、被弾する。

Turn15


16Turn

偵察任務中のSu-17が、RIM-7Mシースパローの直撃を受けて撃墜された。パイロットは脱出に成功する。しかし生き残った偵察機(さきほど対空砲火の直撃を受けて被弾した機体)が写真撮影に成功している。この機を無事帰還させるのが、WP側の至上任務となった。

Su-17M


その後WP側の航空機は帰路につき、盤外に出た。

結果

WP側の損害

撃墜:1xTu-22RD(空戦),3xMiG-21bis(SAM,AAA),2xMiG-23MLD(AAA),2xMiG-27(空戦),1xSu-17M3R(SAM),1xSU-24M(空戦)
損傷:1xSU-17M3R(AAA),1xMIG-23MLD(AAA),1xMiG-27(空戦),3xSU-24M(空戦)

合計10機の損失と、6機の損傷機を出すという大損害。損失率は約20%、被弾機を含むと実に30%以上の損害を出した。
損害の原因別に分類すると、空戦によるものが損失4機/被弾4機、AAA(対空火器)によるものが損失4機/被弾2機、SAMによるものが損失2機という結果になった。NATO戦闘機が最大の脅威になった訳だが、WP側から見るとNATO戦闘機を事前に制圧できなかったのが誤算であった。パイロットは5名が機上戦死、8名が脱出に成功した。しかし味方戦線に生還したのは2名のみ。2名がNATOの捕虜になり、残る4名は救助が遅れていずれも戦死した。

NATO側の損害

沈没:Falster級敷設艦2隻(爆撃,SSM),Lindormen級敷設艦2隻(SSM,爆撃とSSM)
損傷:Pader Skram級フリゲート艦(爆撃)

航空機の損害はなし。空戦性能の高いF-16Aをドッグファイトで仕留めるのが至難の業であることを証明する形となった。

勝利得点

NATO:72VP = 37VP(航空機)+11VP(搭乗員)+24VP(ML生き残り)
WP :48VP
結果はNATO側の圧勝であった。

感想

結果が一方的だったが、あまりにWP側の損害が多すぎた。敗因はNATO側戦闘機の行動を抑制できなかったこと。それとも関連するが、NATO側敷設艦を一掃できなかったことだ。
それにしても対艦ミサイルの命中率の高さが気になる。僅か2隻の小型ミサイル艇が発射した対艦ミサイルで1個艦隊が壊滅するとは…。何だか「エイラート事件」の再現のようだが、電子妨害や発射側のミス等を考慮すると、実戦ではもう少し当たらないような気がするのだが…。

他のシナリオも試してみたい気がする。

Blue Water Navy The Third World War, Designer Signature Edition Next War Poland Interceptor Ace 2
図解 戦闘機の戦い方 イラン空軍のF-14トムキャット飛行隊 F-15イーグル Flight Manual & Air-to-Air Weapon Delivery Manual F-15C EAFLE UNITS IN COMBAT
A-10サンダ-ボルトII 世界の名機シリーズ 航空戦史-航空戦から読み解く世界大戦史 航空戦 シリーズ戦争学入門 世界の最強軍用機図鑑