
フーバー大統領が明かす日米戦争の真実-米国民をも騙した謀略
加藤英明他3名 勉誠出版
本書の主人公であるハーバート・クラーク・フーバーは、1929年から32年まで第31代の米国大統領を務めた人物である。その次の第32代米大統領が有名なフランクリン・ルーズベルトである。本書はフーバー氏の回顧録を纏めて2011年にフーバー研究所から刊行された「Freedom Betrayed」(裏切られた自由)に基づき、フーバー氏が語った第2次大戦像やルーズベルト、チャーチルといった戦争当時の連合国首脳を論じた著作である。本書(及びフーバー氏)によれば、日米戦争を引き起こしたのはルーズベルトと同政権に入り込んだ共産主義者であり、日米戦争はそもそも必要なかったとのこと。さらにヤルタ体制は米国にとって完全に誤った政治判断で、共産主義者を利するだけであったとしている。
本書はあくまでもフーバー氏という個人の感想を日本人の編者達が論じただけのものだ。従って本書に書かれていることを100%鵜呑みにするつもりはない。しかし東京裁判史観に一石を投じる著作であることは間違いなく、一読の価値はあると思う。
お奨め度★★★
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