もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2005年06月

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(写真1)セットアップ時の状況
(写真2)煙幕を張って逃げる米艦隊と二手に分かれて追う日本艦隊

テスト2:アッツ島沖海戦

第2回目のテストはアッツ島沖海戦である。
史実では日本側の不手際が目立つ戦いだったが、果たしてこのリプレイでは・・・?

基本戦術

兵力の少ない米側から。
史実通りの結果では負けになる。従って日本艦隊に何らかの打撃を与えなければならない。
勝利条件を見ると、敵を中破させた場合に得られるVPが米側が日本側の2倍になっている。であるならば、日本側の1艦を中破させ、あとは逃げの一手で勝ち逃げを狙うのが良かろう。ねらい目は軽巡である。船体数が少ないので中破に持ち込むのは比較的容易だし、駆逐艦のように命中修正もない。手ごろな所に軽巡「多摩」がいる。これをまず撃破しよう。

[解説]目標が駆逐艦級の場合、夾又後の命中判定で不利なダイス修正が適用される

日本側は兵力の優位を生かした戦いを行いたい。特に「ソルトレークシティ」を撃沈したら即座に勝利条件を満たすので、「ソルトレークシティ」撃沈を目標とする。最初の陣形が2列縦陣と不利なのでなるべく複雑な艦隊運動は避けたい。

ゲーム展開

第1ターン

このゲームは両者が既に視認距離に入った状態で開始される。
お互いに相手を右舷前方に見た反航体勢で、米艦隊が1列縦陣、日本艦隊が2列縦陣で接敵する。
このターンの主導権は日本軍がとった。
那智、摩耶:距離20キロで射撃開始、目標敵重巡、はずれ
多摩:距離21キロで射撃開始、目標敵軽巡、はずれ
ソルトレーク:目標「那智」、距離20キロ(中距離)、夾又、1発命中、非装甲部、損害1ポイント
リッチモンド:目標「多摩」、距離21キロ、はずれ、

第2ターン

このまま直進すると両軍は近距離ですれ違うことになる。接近戦を嫌った米艦隊は左へ60度回頭。日本艦隊からの離隔を図ることにした。日本艦隊は120度右へ回頭。米艦隊と並行砲戦に入る。日本側3艦(那智、摩耶、多摩)、米側6艦が距離14キロで相対した。この距離なら駆逐艦の主砲も届く。
米艦隊全艦隊が一斉に砲撃の火蓋を切る。
ソルトレーク、駆逐艦2が那智を、リッチモンド、駆逐艦2が多摩を狙う。しかしすべてはずれ。
日本艦隊はCP不足で射撃を控えた。

第3ターン

日本艦隊としては遊軍状態になっている第1水雷戦隊(軽巡1、駆逐4)を早く戦列に加えたい。
主隊の右後方から続行していた第1水雷戦隊旗艦「阿武隈」が本隊最後尾の「多摩」に続行。ここで日本艦隊は単縦陣形を完成させた。米艦隊は直進運動を続ける。
ソルトレーク、駆逐艦2が「那智」を砲撃。ソルトレークの主砲弾が「那智」を夾又。2発命中。3ポイントの被害を与えた。「那智」小破
リッチモンド、駆逐艦2が「多摩」を狙う。リッチモンドの1弾が多摩に命中。1ポイントの被害
那智、摩耶がソルトレークを砲撃。「那智」の2弾が命中。ソルトレークの2ポイントの損害を与えた
多摩、阿武隈がリッチモンドを砲撃。しかし距離が遠くはずれ。

第4ターン

両者とも夾叉を得ているのでここは厳しいところ。米艦隊は敵の「那智」があと一歩で中破するので我慢することにした。
日本艦隊はどうするか?。一旦回避して敵の射弾を回避したい所。しかし兵力で優位な日本軍としては一気に押し切りたい所。ここは「那智」を犠牲にしてもソルトレーク撃破を狙うことにした。
主導権は米軍がとった。
ソルトレーク、駆逐艦2隻が「那智」を狙う。ソルトレークは前のターンに夾叉を得ているので60%で夾叉する。
「外れろ」
日本側プレイヤーの願いも空しくソルトレークの射弾は「那智」を的確に捉えた。2弾が吸い込まれるように那智に命中。2ポイントの損害を与えた。さらに特殊損傷「主砲電路切断」が出たが、こちらは「那智」の対20センチ防御が効を奏し事なきを得た。
リッチモンド、駆逐艦2隻も多摩を狙う。リッチモンドも夾又率60%だったが、こちらは見事に外れた。
待ちに待った日本側砲撃である。那智、摩耶の2艦がソルトレークを狙う。「那智」は前回夾叉を得ているので60%。「摩耶」は集中射撃のペナルティで30%である。しかしなんたることか?。ダイスは7と9。日本艦隊渾身の一撃は、訓練不足のためか、空しく水柱を上げるだけだった・・・。多摩と阿武隈はそれぞれ敵軽巡、駆逐艦を狙う。しかし射程距離の短い14センチ砲は敵に命中することはなかった。

第5ターン

那智の危機である。あと一撃食らえば那智は中破してしまうだろう。
しかしここで運命の女神が日本艦隊に微笑んだ。主導権を日本艦隊がとったのだ。全艦直進、敵重巡に集中砲火を浴びせろ。米艦隊はこのまま戦い続ける不利を感じていた。兵力は敵が上。しかも敵の射撃は次第に精度を増しつつある。マクモリス少将は全艦に加速を命じ(速度7)、さらに左60度一斉回頭。そして全艦煙幕の展張を命じた。これで一気に3CPを消費したが、今までの蓄えがあったのでなんとか捻出できた。米軍の展張した煙幕が戦場に広がる。射撃用電探を持たない日本艦隊は、米艦隊を攻撃する術を失った。
慌てた日本艦隊第1水戦を本隊から分離し、2方向から敵を追い詰めることにした。このターン、両軍とも砲撃なし。

第6ターン

米艦隊は再び右60度一斉回頭。日本艦隊と併走する。その距離は13ヘクスで、米重巡は中距離だが、日本重巡は長距離という微妙な距離(せ、せこい)。この間合いを嫌った日本艦隊は左60度回頭して距離を詰めた。
那智、摩耶の艦首砲4門がソルトレークを狙う。那智の1弾がソルトレークに命中。1損害を与えた。ソルトレーク小破。これで米艦隊の持っていた速度の優越も失われた。
ソルトレーク、駆逐艦2が那智を狙ったがはずれ。リッチモンド、駆逐2が多摩を狙い、こちらはリッチモンドの1弾が多摩に命中した。多摩に1ポイントの損害。「多摩」小破

第7ターン

主導権は日本側。第1水戦は一斉に速度を上げた(速度7)。
米艦隊はソルトレークの損傷にあわせて速度を6に落とす。
米艦隊、左60度一斉回頭して日本艦隊からの離隔を図る。煙幕展開。その米艦隊の右舷後方から日本側重巡戦隊が、左舷後方からは第1水戦が追う。

ちょっとブレーク

今まで「煙幕越しの射撃は禁止」としていたが、これだと煙幕を張って逃げる米艦隊に対して日本側は手も足も出なくなってしまう。この時期、米側のレーダー射撃は-1のペナルティが適用されるが、中距離以下ならそれなりに当たる。これでは日本側としては踏んだり蹴ったりだ。
そこで急遽ルールを変更。煙幕越しの射撃を-2修正で認めることにし、その代わりに煙幕越しの持続射撃は禁止とした。

第8ターン

距離17キロで追撃を続ける日本艦隊は煙幕の隙間から薄っすらと見える敵を砲撃した。
那智がソルトレーク、摩耶がリッチモンド、阿武隈が敵駆逐艦を狙う。しかしはずれ。
ソルトレーク、駆逐艦2が「那智」を射撃。リッチモンドは「多摩」を狙う。こちらもはずれ。

第9ターン

逃げる米艦隊、追う日本艦隊。那智、摩耶が射撃するがいずれもはずれ。米軍はCPの蓄積を行った。

第10ターン

逃げる米艦隊、追う日本艦隊。那智、摩耶が射撃する。摩耶の射弾がリッチモンドを夾又したが、命中はなかった。米軍はCPの蓄積を行った。

第11ターン

米艦隊が久しぶりに主導権を取った。ヒットエンドランのチャンスである。煙幕展張を中止。右へ60度一斉回頭して舷側を日本重巡に向けた。日本艦隊はそれに呼応するかのように右へ回頭。舷側を敵に向ける。
ソルトレークの射撃が那智を狙う。しかしスカである。那智、摩耶はソルトレークを集中射撃。しかしこちらもはずれだ。

第12ターン

再び主導権は米軍だ。米艦隊と日本艦隊は距離17キロで並行砲戦を行う。米6艦が一斉射撃。夾又率は悪くなかったがダイス目に見放されて命中はなし。日本艦隊は那智、摩耶、多摩がソルトレークに集中砲撃を浴びせるも、こちらもヒットがなかった。
後方から迫る第1水戦は煙幕越しに最後尾の米駆逐艦を狙ったが、こちらも命中なし。

第13ターン

主導権は日本側。米艦隊は再び煙幕を展開して「逃げ」に入る。煙幕越しの日本重巡2艦による射撃ははずれ。しかし敵の左舷に回りこんでいた第1水戦旗艦阿武隈は、煙幕の向こうに敵艦の姿をハッキリと視認した。第1水戦(軽巡1、駆逐4)の射弾がリッチモンドを狙ったが、距離が遠すぎて有効打はなかった。

第14ターン

主導権は米軍。煙幕展張をやめて後方から迫る日本重巡を狙う。丁度良いことに距離は13ヘクス。米側中距離、日本側遠距離という例の射距離だ。米艦隊は那智に集中砲撃。しかし運悪く全弾はずれ。対する日本艦隊は不利な条件にもかかわらず那智の射弾1発がソルトレークに命中した。

第15ターン

夾又された米艦隊は右60度一斉回頭。日本側の砲火を回避すると共に舷側砲火を日本重巡に向ける。
ソルトレークの射弾が遂に那智を捉えた。2弾命中。損害2。那智の累積損害は8に達し、同艦は中破。速度も4に低下してしまった。日本艦隊も集中射撃を浴びせたが、有効打はなかった。

第16ターン

那智の中破は日本艦隊に1つの決断を強いた。あくまで那智と行動を共にするか、それとも摩耶1隻でソルトレークに立ち向かうかだ。ソルトレークの累積損害は現在4。あと3損害与えれば同艦を中破させることができる。それは果たして可能だろうか?。
日本艦隊は決断した。摩耶1艦で米艦隊に立ち向かう。無傷の摩耶は米艦隊よりも優速である。足手まといの那智を置いていくことになるが、この際やむをえない。
那智は「独航艦」に指定してその場から速やかに離れようとする。速度が違う2艦が同一ヘクスに存在していると衝突チェックをしなければならないのだ(確率20%)。那智は右へ回頭し、後続する摩耶を避けようとした。
「要するに2以下を出さなければ良いんだろう?」
しかしなんということか。一瞬のミスで那智と摩耶が接触した。2隻の重巡が轟音と共に接触する。摩耶の船体が那智に食い込んだ。舷側が破られ、大量の海水が浸入する。既に大きな被害を被っていた那智はこの衝撃に耐えられなかった。右舷へ急速に傾斜を深めた同艦は冷たいベーリング海にその姿を没した。
摩耶の被害は比較的軽微だったが(2ポイント)、旗艦を失った日本艦隊にもはや戦闘を続行する意思はなかった。生き残った摩耶、多摩、そして第1水雷戦隊は米艦隊から離れて行く。既に浅くない損害を被っていた米艦隊も戦場を離脱。こうしてアッツ島沖海戦は終了した。

両軍の損害

日本軍:沈没:重巡「那智」
    小破:軽巡「多摩」
米軍 :小破:重巡「ソルトレークシティ」

(つづく)

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アッツ島沖海戦のシナリオを作成してみた。
この戦いは両者の戦力差がかなり開いていて、シナリオの演出が結構難しい。
色々考えた末、こういう演出をした。

(1) 米側も逃げるだけでは勝利できないようにする。(史実の結果なら日本側の勝ち)
(2) ただし戦力差があるので、同程度の損害なら米側が有利になるようVP設定をする。
(3) ゲーム開始時の指揮ポイントを両軍とも少なめにし、移動の自由度を小さくする。

ちなみに両軍の技量についてだが、本シナリオでは例えば「聯合艦隊」のように日本側に不利な命中修正を課すことはしない。
アッツ島沖海戦といえば、日本側の不手際ばかりが目立つ印象があるが、改めて調べてみると、日本側の砲戦技量に限って言えば(決して褒められるほどのものではないにせよ)それほど酷いものでもない。事実、米巡「ソルトレークシティ」は4発以上の20センチ砲弾を受けて洋上に立ち往生している。
雷撃戦の方は酷いものだったが、これは後落した射点から発射するという戦術上の不手際が問題なのであり、術力の問題とするには無理がある。
ただ本海戦で日本側の不手際が目に付いたのもまた事実である。そこで本シナリオでは、艦隊規模の大きい日本艦隊と米艦隊の指揮値を同等とし、日本側指揮上の不手際を再現してみた。

そんなこんなで作ってみたのが上の写真である。
さてさて・・・。

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(写真1)アッツ島沖海戦 日本軍用
(写真2)アッツ島沖海戦 米軍用

記録シートの原案ができた。
「聯合艦隊」のものに比べるとデータ量は多い。
さてさて・・・。

次のテストプレイでは、艦隊戦闘を試してみたい。
夜戦はまだまだ検討しなければならない要素が多いので、まずは昼間の艦隊戦闘を試そう。
太平洋戦役での昼間水上戦闘といえば、
「スラバヤ沖海戦」
「アッツ島沖海戦」
「サマール島沖海戦」
などがあるが、「サマール」は大規模かつ航空攻撃という異質のルールを組み込む必要があるのでパス。
「スラバヤ」もかなり大規模なシナリオなのでこれもパス。
残ったのは「アッツ島沖海戦」なので、次回のテストプレイはこの戦いを取り上げる。

テストプレイの前に片付けるべきテーマは、
(1)雷撃ルール
(2)指揮統制ルール
(3)IJNの保護水準値に相当するルール
(4)記録シートの作成

いずれもラフなイメージはある。あとは具現化するだけだ。
まあ少しずつ前へ進もう。

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(写真1)第4ターン。距離30キロで両者砲戦を開始する。
(写真2)第14ターン。米艦隊120度回頭。艦首を敵艦に向ける。
(写真3)火砲性能表(案)

テスト1:大和vsアイオワ

早速テストプレイをしてみる。
テーマはお決まりの「大和vsアイオワ」。
レイテ沖海戦の時期を想定し、大和&武蔵とアイオワ級2隻が対決するというもの。
時間帯は昼。視認距離制限はなしということにする。
米2艦は新型の射撃用電探を装備しており、全領域で夾又率+1(10%増し)の修正を得る。
ゲームの長さは18ターン。勝利条件は最終ターンまでに大和&武蔵が地図東端から突破すれば日本側の勝利、それを阻止すれば米側の勝利とする。バランス的には日本側が有利だと思う。

基本戦術

主に米側視点に立って戦術を考案してみたい。
アイオワと大和を比較すると主砲の威力、装甲強度、許容損害量のいずれも大和が勝っている。アイオワの有利な点は速度と射撃用電探による夾又修正+1だが、前者は少なくとも直接の砲戦には関係ない。また後者についても命中修正は控えめであり、今回のような昼間戦闘で決定的な役割を演じるとは考えがたい。したがって本シナリオのような状況でまともに撃ち合った場合、大和優位は動かないと思われる。
本ゲームでは砲戦距離が3段階(近距離、中距離、遠距離)に分けられている(写真3参照)。
アイオワが大和と交戦する上で最も危険な距離は中距離である。この距離では大和の主砲がアイオワの主要装甲部を概ね貫通できるのに対し、アイオワの主砲は大和の主要装甲部を貫通するのはほぼ不可能になる。また主砲の命中率についても、この距離では米側射撃用電探の優越もそれほど顕著ではなく(基本夾又率、アイオワ50%、大和40%)、両者の攻防力差をカバーするには程遠い。従って米側としては中距離戦闘は避けたほうが良い。
近距離戦闘の場合、アイオワの主砲でも大和の主要装甲部を貫通できるので、火砲/装甲差によるハンデは小さくなる。しかしこの距離では両者の命中率差が最も小さくなる(基本夾又率、アイオワ80%、大和70%)。そうなると結局は許容損害度と1発あたりの威力差がものをいって大和が勝利する可能性が高い。
米側にとってもっとも有利なのは遠距離戦闘である。この距離では両者の命中率差が最も大きくなり(基本夾又率、アイオワ20%、大和10%)、またアイオワの主砲でもある程度は大和の主要装甲部を貫通できる可能性を残している(大落角砲弾の威力を考慮して中距離よりも遠距離の方が貫通力は大きい)。従って米側としては遠距離戦闘で大和に立ち向かうのが良策ということになる。
しかしあまり遠距離戦闘に固執すると、全般的な射撃効率の悪さによって勝利条件を満たせない危険がある。従って遠距離戦闘である程度のダメージを与えたら、危険を覚悟で中/近距離戦闘に踏み込むことも時には必要だろう。
日本側としては米側の逆を考えれば良い。つまり可能な限り中距離戦闘に持ち込む。大和の主砲は広い中距離界を持っているので、それを最大限生かしたい。

ゲーム展開

第1~3ターン

初期配置では両者距離44ヘクス(66キロ)で相対している。そのためまずは両者接近を試みる。

第4ターン

距離30kmで両者砲戦を開始
この距離ではお互い遠距離射撃となり、その夾又率は低い(日本側10%、米側20%)。
大和・武蔵:射撃開始。前部主砲6門による射撃。夾叉せず。
アイオワ・ニュージャージ:全砲門で応戦。早くもニュージャージの射撃が武蔵を夾又する。2発が命中し武蔵に7ポイントの損害を与えた。

第5ターン

ここで日本側は決断を強いられる。このまま直進を続けるか、それとも一旦回避運動をするかだ。

[解説]一度夾又を得た場合、射撃艦及び目標艦がいずれも直進を続ける限り夾又修正+2が適用される。

日本側としてはこのまま距離を詰めて一気に中距離砲戦に持ち込みたいが、米側が夾又を得た以上、一旦回避するのもまた賢明かも知れない。
主導権は米側が得た。米側はここで後攻を選択する。

[解説]主導権は毎ターンダイスを振って決める。主導権を取った側は先攻/後攻を選択できる。先攻側は先に移動することになるが、その代わり先に射撃解決ができる。後攻側はその逆。

日本側は左へ60度回頭。この回頭によりニュージャージの夾又修正+2はキャンセルされた。米側は直進を続ける。
距離27キロ
日本艦隊の砲撃はまたもやはずれ。
米艦隊はニュージャージが再び武蔵を夾又。しかし今度は命中弾はなし。

第6ターン

米艦隊は左120度旋回。日本艦隊と並行する。
日本艦隊は右へ60度回頭。艦首を米艦隊に向ける。
日本艦隊砲撃。距離30キロ。夾又率5%(回頭した場合、夾又率が-1される)。はずれ。
米艦隊は回頭でCP(コマンドポイント)を使い果たしたので砲撃はなし。

第7ターン

日本艦隊は直進。このまま進めば米艦隊を中距離圏内に捉えることができる。
米艦隊は日本艦隊との距離を維持するために右へ60度回頭。艦尾を日本艦隊に向ける。
距離30キロ。両者の砲撃は共にはずれ。

第8ターン

両者ともに直進。距離30キロ。日本艦隊は前部砲、米艦隊は艦尾砲で砲撃する。
ニュージャージの砲撃が武蔵を夾又。命中はなし。(3門では少なすぎる・・・)

第9ターン

両者ともに直進。距離32キロ。日本艦隊は前部砲、米艦隊は艦尾砲で砲撃する。
ニュージャージの砲撃が武蔵を夾又。1発命中。しかし重装甲に阻まれ損害なし。

第10ターン

両者とも左へ60度旋回。並行砲戦になる。距離35キロ。
アイオワの砲撃が大和を夾又。ただし出目が悪く命中はなし。
ニュージャージの砲撃が武蔵を夾又。こちらは1発命中。しかしやはり重装甲に阻まれ損害なし。

第11ターン

日本艦隊、方針を変更。ちょろちょろ動いても自艦の命中率が落ちるだけなので、遠距離砲戦を甘んじて受けてじっくり狙うことにする(この距離では自艦回頭時の修正-1が結構痛い)。
両者距離32キロで並行砲戦。
武蔵の砲火が遂にニュージャージを夾又した。2発が命中。さすがに46cm砲は威力が大きく、ニュージャージに10ポイントの損害を与えた。あと1損害でニュージャージの速力は低下する。
米艦隊の場合、先ほどの砲撃でアイオワ、ニュージャージ共に夾叉を得ている。従って命中率は高い。
ニュージャージの砲撃が武蔵を夾又3発が命中。2発は非装甲部で炸裂して大浸水を生じさせ、1発は重装甲区画を貫通してさらに損害を拡大した。この砲撃で武蔵は合計11ポイント分の損害を被り、累積損害で合わせて18ポイントに達した武蔵小破。その速度は5(24kt)に低下した。

第12ターン

日本艦隊は被弾した武蔵に合わせて速度を24ktに落とす。
日本艦隊は直進。米艦隊は武蔵の砲撃が怖かったが(この時点で武蔵の夾又率は30%)、ここは勝負と判断し、あえて直進した。
日本艦隊の砲撃は外れ。期待の武蔵は3以下の目を出せなかった。
米艦隊の砲撃はいずれも夾又。大和は命中1発。損害は2ポイント(軽微)。
武蔵には2発命中。1発は非装甲部に命中して浸水を拡大し、もう1発は重装甲部を貫通した。損害は9ポイント。武蔵の累積損害は27に達した。武蔵中破。この時点で砲力半減。速度は4(19kt)にまで低下した。

第13ターン

日本艦隊直進。米艦隊は盤端に近づいたので左120度回頭する。
距離33キロ。日本艦隊の砲撃ははずれ。米艦隊は旋回にCPを使い果たしたので砲撃はなし。

第14ターン

米艦隊、艦首を日本艦隊に向ける。このままでは日本艦隊を逃がす恐れがあるので、一気に距離を詰める作戦に出た。
距離28キロ。日本艦隊の砲撃ははずれ。米艦隊の砲撃はアイオワの砲撃が大和を夾又。しかし命中はなし。

第15ターン

両艦隊とも直進。米艦隊が艦首を日本艦隊に向けたので距離は22キロ。一気に中距離になる。
日本艦隊の命中率は一気に高まる(夾又率40%)。しかしなんということか。ダイス目には恵まれず夾又はなし。
米艦隊の砲撃、アイオワの射撃が再び大和を夾又。今度は9門射撃なので3発の命中を得た。1発は重装甲に阻まれて損害なし。しかし2発は非装甲部に命中し大和に6ポイントの損害を与えた。

第16ターン

米軍はこのまま一気に近距離砲戦に持ち込みたい。近距離ならアイオワ級の16インチ砲でも大和の重装甲部を貫通し致命傷を与えることが可能だからだ。
米艦隊は距離を詰めたが、その距離は18キロ。まだ中距離だ。アイオワの砲撃が大和を夾又。命中1。非装甲部に命中したその1発は旨い具合に追加損害を引き起こし、大和に10ポイントの損害を与えた。しかし大和はまだ健在である。
夾又率40%で放たれた大和の砲撃が遂にニュージャージを捉えた。2発の46cm砲弾がニュージャージの装甲を紙のように貫く。ニュージャージの損害は10ポイント累積損害は20に達し、速度も6(28kt)に低下した。

第17ターン

大和、武蔵の両鑑が盤端突破を果たし、この時点で日本軍の勝利が確定した。

両軍の損害
 大和     :命中弾5:損害18(小破)
 武蔵     :命中弾9:損害27(中破)
 アイオワ   :無傷
 ニュージャージ:命中弾4:損害20(小破)

プレイ時間:約1時間

プレイの感想

地味な展開になってしまった。大和とアイオワを比べた場合、火力と防御力で大和が有利にたっているので、米側としては電探射撃による命中率の有利に賭けるしかない。しかし中距離以下では大和の砲撃精度も高くなって電探射撃の優位も生かしきれない。米側とし遠距離砲撃戦しか手がないが、この場合米側の命中率も低くなるのでなかなか大和に致命傷を与えられない。砲撃目標を分火せず、どちらか1方に集中すれば良かったのかも知れないが、遠距離砲戦でそれをやるとすべての夾又判定に-1が適用されるので甚だ非効率である(下記のルール改定参照)。このシナリオ、米側で勝利するのはなかなか難しいかもしれない。

ゲームの感想

この程度の規模ならサクサク進んで気持ちが良い。欠点としては、
(1)火砲の性能が別表になっているので参照するのが面倒
(2)砲撃目標、現在速度、現在損害を紙に記録するのが面倒
上記(1)については、国籍別に解決表や火砲・魚雷の性能表を1枚の紙にまとめてプレイしやすくしたい。
また(2)は速度マーカーや砲撃目標マーカーを使うアイデアも考えてみたい。しかし速度マーカーはまだしも、砲撃目標マーカーはコンポーネント上の制約から実現は難しいかも知れない。

ルールの改定

集中射撃の夾又修正一律-1は遠距離では厳しすぎる。以下のように改定する。
集中射撃の2~3隻目 -1
集中射撃の4隻目以降 -2

次回はもう少し大規模な戦闘を試してみようか・・・。

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