もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2005年07月

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とりあえずルールブックを書き上げました。
デザイナーズノートとか、シナリオ類はまだまだ未完成だけど、一応ルールは書きました。
とりあえず一安心です。
ページ数はMS-Wordで32ページ。
今まで作ったゲームと比べると、

 PFBが40ページ(ルールは実質29p)
 MK2Kが110ページ(他に追加ルール等多数)
 ガンダムが18ページ(ルールは実質15p)

MK2Kはまあ別格として、ガンダムよりは難しく、PFBとほぼ同程度の難易度になりそう。

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スパルタクスの戦い

個人的な話だが、私の高校時代における社会科の専攻科目は「倫理社会」と「日本史」である。
だから日本史はそこそこわかるが、世界史には詳しくない。
私の知っている世界史とは、概ね20世紀以降の話で、それ以前の歴史は殆ど無知である。
無論こういう趣味を持っているからナポレオン戦争ぐらいは知っているし、フリードリッヒ大王も名前ぐらいは聞いたことがある。
でもそれだけである。30年戦争とか、100年戦争とかは全然知らない。思い入れもない。

このゲーム、「スパルタクスの戦い」も私の興味の対象ではなかった。
たまたま購入した「戦艦の戦い」におまけで付いてきたに過ぎない。
で、この間山へ行ったときにCMJ43号を持参し、その時「スパルタクス」関係の記事を読んだので、まあ一応ゲームでもやってみようかな、と思った次第である。


そんなこんなで・・・

ルールも読みました。
記事も読みました。
駒を並べてみました。

あとはプレイするだけです。

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(写真)セットアップ

菊水作戦

「戦艦の戦い」でもう1つシナリオをしてみる。
折角だから日本艦の出てくるのが良い。格好のシナリオが見つかった。
「菊水作戦」
戦艦大和が沖縄近海に突入して米艦隊と交戦するというものだ。
架空戦だから多分バランスも良いだろう。史上最大の戦艦「大和」が出てくるというのも良い。

オーダーオブバトル

日本側はほぼ史実通りの編成である。大和、矢矧、駆逐艦2個戦隊。
対する米軍は戦艦5、軽巡1戦隊(2隻)、駆逐艦3個戦隊。戦艦のうち2隻はサウスダコタ級、ノースカロライナ級で、あとの3隻は旧式戦艦だ。旧式艦だけで大和に対抗するのは難しい。2隻の新戦艦に期待する。


第1ターン

「距離約3万」
「敵速20」
「主砲、撃て」
轟音と共に前部主砲6門が火を噴いた。
戦艦「大和」の巨大な46cm砲が始めて敵戦艦向けて放たれたのだ。
「用意!、だんちゃーく」
巨大な水柱が敵艦の付近に立ち上る。しかし巨大な水柱は敵艦の左に大きく逸れた。当然命中弾はない。
前方約30kmに敵艦の姿が見える。敵の主力は5隻の戦艦だ。
次の瞬間、敵戦艦から火炎が吹き上がる。
「敵艦、発砲」
見張員が叫ぶ。
数十秒後無数の水柱が艦の周囲に立ち上る。そして大きな衝撃が2回。「大和」に2発の敵弾が命中したのだ。
「応急班、消火急げ」
ちょうどその頃、前方約5kmの海上では、水雷戦隊を率いる軽巡「矢矧」に無数の敵弾が注ぎ込まれていた。その大半は戦艦級の大口径砲弾である。「矢矧」の周囲にはいくつもの巨大な水柱が立ち上り、命中弾の光が「矢矧」の艦上で炸裂する。
ひときわ大きな爆発が起こった。一瞬「矢矧」が黒煙に包まれて見えなくなる。次の瞬間「矢矧」の姿は海上から姿を消していた。
「矢矧がやられました!」
見張員の絶叫が響き渡る。

第2~3ターン

右舷から敵駆逐艦が突進してきた。その数15隻。味方の駆逐艦は「大和」を守るように敵駆逐艦に立ちはだかる。彼我の駆逐艦同士で激しい砲雷撃戦が繰り広げられた。「大和」も副砲を敵駆逐艦に向けて応戦する。
味方駆逐艦の何隻かに火炎が吹き上がる。しかし敵はほとんど無傷だ。味方の砲火を物ともせず突進してくる。
「右舷に雷跡!」
見張員の絶叫が響く。急速回頭。魚雷は艦首をかすめるように通り過ぎていった。
ホッとする間もなく敵戦艦からの砲火が「大和」に降り注ぐ。いくつもの水柱が立ち昇り、次々と命中弾が艦全体を揺るがす。
「畜生!」
誰かが叫ぶ。
「敵艦に命中弾!」
遥か彼方、敵先頭艦上に爆発が発生し、続いて黒煙が立ち昇った。しかし敵艦はまだ健在である。その間にも「大和」は敵弾により痛めつけられていった。次々と沈黙していく砲塔群。次第に低下していく航行速度。「大和」はその戦闘力を次第に失いつつあった。

第4~5ターン

応急班による必死の整備が功を奏し、「大和」の主砲群がその機能の過半を取り戻した。
その間にも敵戦艦はぐんぐん迫ってくる。その距離はおよそ1万メートル。
「撃て!」
9門の46cm砲が咆哮した。敵先頭艦に火柱。手応えあり。
「敵艦、大火災」
見張員の嬉しそうな声が響く。敵先頭艦。恐らくサウスダコタ級と思われる新型戦艦が今や火炎に包まれていた。

第6~7ターン

「敵艦、距離5000!」
見張員の絶叫が響く。
敵戦艦5隻は最早目と鼻の先に迫っていた。
近づき過ぎたか?。「大和」艦長は戦術運動を失敗を悔いたがもう遅い。この距離では「大和」の装甲や砲力の優位は失われ、敵の数的優位が物を言う。
「全砲門、撃て!」
46cm砲が吼える。命中。敵ペンシルバニア級戦艦に爆発が起こった。その艦はガクッと速度を落とす。
しかし喜びも束の間、それに倍する敵弾が「大和」に降り注ぐ。
「左舷高射砲群壊滅!」
「第2砲塔大破!」
損害が徐々に累積していく。
「左舷水線下に命中」
「機関室浸水」
水線下にも損害が拡大し左舷に急速に傾斜の度を深めていく。
そして・・・。
右へ回頭し始めた「大和」の左舷から降り注いだ9発の40cm砲弾が「大和」の命運を決した。
至近距離から放たれた40cm砲弾は410mmの厚さを誇る舷側装甲を易々とぶち抜き、第2砲塔下の弾薬庫で炸裂した。
巨大な火柱が立ち昇った。
続いて大量の黒煙が吹き上がる。
黒煙はしばらく「大和」の巨体をしばらく隠す。
黒煙が晴れたとき、そこに「大和」の姿はなかった。

感想

「大和」にとって不運だったのは第1ターンに1W1Sの損害を被ってしまったこと。そのために速度の優位が失われ、米戦艦の数的優位に屈する結果となってしまった。また「大和」側の戦術も褒められたものではなかった。如何に強力な「大和」とは言え、5隻の戦艦とまともに戦えば勝ち目は薄い。速度の優位を生かし、敵の戦力を徐々に殺ぎつつ隙を見つけて盤端突破を図るべきだった。あと駆逐艦隊の使い方も無様だった。
ゲームとしての感想は、これだけ隻数が多いシナリオだと両軍の砲撃解決で結構時間がかかる。「聯合艦隊」の時も思ったが、水上戦ゲームで毎ターン射撃を行えるということは、単に手間を増やしているだけのようにも思える。歴史性からもゲームとしての面白さからも「毎ターン全艦射撃」という現象はない方が良い。

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(写真1)セットアップ時の状況。左側の黒い艦がビスマルク
(写真2)第5ターンの状況。ビスマルクとウェールズが激しい砲撃戦を繰り広げる。

戦艦の戦い

山から帰ってきたかと思えば台風である。
代休も貯まっているので今日は(ズル)休みしよう。
Jコマンドのオマケゲームもすこしずつこなしていきたい。
まずはJコマンド#43の付録「戦艦の戦い」である。

デンマーク海峡海戦

ダイスを振ってシナリオを決める。結果はデンマーク海峡海戦。ビスマルクと英艦隊の対決第1ラウンドで、史実ではフッド轟沈、ウェールズ損傷で独艦隊が勝利している。勝利条件は英側がビスマルクの撃沈、独側がビスマルクの離脱である。Jコマンドのリプレイではビスマルクが英艦隊の追撃を巻いて勝利しているが、果たしてここでの展開は・・・?。

第1~3ターン

距離約2万メートルから砲戦開始。独戦艦ビスマルクの砲撃は早くもフッドに命中。英巡洋戦艦フッドの速度を大いに低下させる(2S)。しかし英戦艦の砲撃は独重巡プリンツ・オイゲンに重大な損害を与えた(2W2S)。次第に脱落していくオイゲンに英重巡2隻が食い下がる。

第4~5ターン

オイゲンはフッドと英重巡2隻の集中砲火を浴びて空しく撃沈された。しかし至近距離からの砲撃は英重巡サフォークに命中。最後の一矢を報いた(2S)。一方英戦艦プリンスオブウェールズとビスマルクは距離約15000mで激しい砲撃戦を展開。両者とも一歩も譲らない。

第6ターン

ビスマルクの一撃が追いすがるウェールズに大損害を与えた。1W2S。速度が大幅に低下する。一方英戦艦の砲撃はしばしばビスマルクを傷つけたが、ダメコンチームの活躍で損害の復旧に成功していた。フッドは未だに速度を回復できず(2S)。頼みは2隻の重巡だけである。このままビスマルクは大西洋に逃げ出してしまうのか?。

第7~9ターン

ビスマルクは右へ転進。ウェールズから距離を離しつつ右舷から接近する英重巡ノフォークとの距離を詰める。ノフォークは英艦隊で残る唯一の無傷の艦だ。距離18000mから放たれたビスマルクの射撃はノフォークにかなりの損害を与えた(1W1S)。


第10~ターン

高速航行を続けるビスマルクは遂に英戦艦の視認距離外へと逃れた。最早ビスマルクを追うのはひ弱な2隻の重巡しかない。ビスマルクが英重巡にその牙を向ける。ノフォーク被弾。戦艦の砲撃に重巡が耐えられるものか。累積損害でノフォーク沈没。あとはビスマルクは逃げるだけだ。もう1隻の重巡サフォークは懸命に追いすがったが、既に損傷を被っているサフォークはビスマルクに追いつかない(オイゲン最期の一撃が効いたのだ)。結局そのままビスマルクが逃げ切って、独軍の戦略的勝利に終わった。

感想

とにかくビスマルクが強い。勝利条件の関係上、英軍としてはとにかくビスマルクの足を止めないといけない。そのためには分火せずにビスマルクを集中攻撃するのが得策なのかも知れない。それから英重巡も最後の最後でビスマルクを視認距離内に捉えるという意味では重要な役割を担っている。今回オイゲンの反撃でサフォークが損傷を負ってしまったが、それがなければビスマルクをもう少し苦しめることが出来たかもしれない。
ゲームとしては簡単で良い。ルールも簡単だし、ちょっとした時間つぶしには良いのかも知れない。しかし何か物足らない。戦艦同士の戦いってこんなにアッサリしているのか?。もう少し「ぐちゃぐちゃ」とした感じがあっても良いのではないか。そんな気がする。

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戦艦の戦いのレーティング

「戦艦の戦い」のレーティングを見て少し違和感を覚えた。

米新戦艦

Nカロライナ級、Sダコタ級の評価が高い。
攻撃力66はアイオワと同等、長門=42、コロラド=42、リットリオ=45等に比べて破格である。
防御力17も長門=14、コロラド=12、KGV=12等に比べて大きすぎるように思う。

ビスマルク

同じ38cm×8のリットリオが攻撃力45なのに、ビスマルクは攻撃力60、この差は一体何?。
40cm砲装備の長門やコロラドよりも全然強い。
やっぱり「ドイツの科学は世界一ぃ」なのかな?

まとめると、強い群(大和、ビスマルク、米新戦艦)と弱い群(KGV、リットリオ、旧式戦艦)の差がありすぎるように思う。単に砲力や装甲厚の比較ではなく、火器管制システムやダメコンといったソフトウェアの差ということなのかも知れないが、やや極端に思う。
某ゲーム板であんまり話題にならないのは、このゲームがマイナーなためだろうか・・・?。それとも「大和が強いから?」。

・・・・・
おっと、こんなことを書いているから出発が遅れてしまった。



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