もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2007年08月

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神奈川県在住の私にとって関東北部の私鉄にはあまり縁がありません。西武線、東武線、京成線、つくばエクスプレス・・・・。だから稀にこれらの列車に乗る機会があると、結構嬉しくなったりします。

先日、西武球場へ行く用事があったので、久しぶりに西武線に乗りました。往路は池袋から西武球場前まで。「ドーム77号」という臨時特急に乗りました(なんで77号なんだろう?)。運賃の他に特急料金\350がかかりますが、池袋から球場前までほぼノンストップ。しかもリクラニングシート。時間にして40分ほどの短い旅ですけど、優雅な気分で行けるのは良いものです。\350は安いと感じました。

この列車は球場へ向かう直通列車ということで、車内には西武球場でダンスを踊るダンサーのお姉さんが乗務していて、試合の見所を紹介したり、西武球団のパンフレットを販売したりしていました。こういうサービスはどんどんやって欲しいです。

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西武球場前に到着した特急「ドーム77号」

帰りは普通の列車を乗り継いで帰ったのですが、その途中で営団地下鉄の新型車両に遭遇しました。仕様は普通の通勤用電車なのですが、さすがに新型とあって外見や内装は垢抜けしていました。近くに座っていたOLらしい2人組も「すごいねえ」と感嘆の声を上げていました。

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有楽町線に直接乗り入れている新型列車

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こちらは内装

最悪の海軍記念日(2)

takobaさんの自作空母戦ゲーム「帝海第3艦隊」のリプレイです。今回は標準シナリオ「最悪の海軍記念日」に挑戦します。選択ルールを除くすべてのルールを使用する本格的なゲームで、まさに「帝海第3艦隊」の真骨頂ともいうべきシナリオです。


第9ターン(10月26日午後)

「ホーネット」を失った米艦隊だったが、早くも反撃の刃を向けた。F4F 2ユニット、SBD 4ユニットの計6ユニットが「エンタープライズ」から発進し、120海里彼方の日本軍主力空母部隊に襲いかかったのだ。日本軍は「翔鶴」「瑞鶴」「瑞鳳」「隼鷹」の各空母から計7ユニットの零戦が迎撃に舞い上がる。果たして米軍の攻撃を阻止できるか?。

数で劣る「エンタープライズ」艦爆隊は、しかし勇敢だった。零戦の激しい妨害を突破し、日本艦隊の輪形陣上空に殺到してきた。零戦の20mm機関砲が唸りを上げてSBD艦爆に襲いかかったが、SBDの頑丈な機体はその打撃に耐えた。最初に進入して来たSBD小隊は、激しい対空砲火で狙いを逸らされながらも「瑞鶴」を狙って懸命に投弾した。3発の1000ポンド爆弾が吸い込まれるように「瑞鶴」に命中した。激しく炎上する「瑞鶴」。
さらに3番目に進入してきたSBD小隊は、輪形陣の中央にいた大型空母「翔鶴」を狙った。2発の1000ポンド爆弾が「翔鶴」に吸い込まれる。爆発。「翔鶴」もまた激しく炎上し始めた。

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SBD艦爆の投じた1000ポンド爆弾3発が「瑞鶴」に吸い込まれる。「ホーネット」の復讐戦が始まった。

命中弾を受けた「翔鶴」「瑞鶴」の甲板上には、米空母部隊に止めをさすべく九九艦爆や九七艦攻が爆弾や魚雷を抱えて待機していた。これらの機体が命中弾により誘爆を起こしたからたまらない。ミッドウェーの再現だ。「翔鶴」は構造物3ヒット。加えて発着艦能力の全てを失った。「瑞鶴」は構造物4ヒット。辛くも沈没を免れ、また奇跡的に発着艦能力も無事だった。日本軍は「翔鶴」「瑞鶴」の艦上で計5ユニットの艦爆、艦攻を失い、さらに空中戦で零戦1ユニットを失った(SBD艦爆の後部銃座にやられた)。米軍はF4F 1ユニットとSBD艦爆2ユニットの計3ユニットを失ったが、得られた戦果を考えれば、その損害は軽微といって良かった。残った3ユニットは「エンタープライズ」へ向けて帰路についた。

その頃、米空母の索敵機が「第4の敵空母」の存在を確認していた。それは「翔鶴」「瑞鶴」とほぼ同一海面に行動していた。改造中型空母「隼鷹」を中心とするその機動部隊に対し、「エンタープライズ」は第2次攻撃隊を放った。
F4F 2ユニット、TBF艦攻2ユニットの計4ユニットからなる攻撃隊は、夕暮れの迫る海上で「隼鷹」を中心とする機動部隊を発見した。低空に舞い降りるTBF艦攻隊。上空からは零戦2ユニットが艦攻隊を阻止すべく舞い降りてきたが、護衛のF4Fに阻まれて艦攻隊に近づけない。F4Fの反撃により零戦2ユニットは撃墜されてしまった。あとは対空砲火しかない。
激しい対空砲火の中、TBF艦攻1ユニットが日本艦隊に迫る。対空砲火によって目標を逸らされた艦攻隊は、輪形陣外周を守る重巡「筑摩」に狙いを定めた。3本の魚雷が相次いで「筑摩」に命中。「筑摩」は激しく炎上する。続いて進入して来たTBF艦攻隊は輪形陣を突破して「隼鷹」に迫る。数本の魚雷が投下されて「隼鷹」に向かっていったが、「隼鷹」は巧みな運動で魚雷をすべて回避することに成功した。安堵する一同。
結局、この攻撃では重巡「筑摩」が3本の魚雷を受けて沈没。他に上空援護の零戦2ユニットが失われた。米軍の損害は皆無である。

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TBF艦攻の魚雷攻撃を受ける重巡「筑摩」。この攻撃で「筑摩」は沈没した。

ようやく日本軍に反撃の手番が回ってきた。「瑞鳳」「隼鷹」の2空母から、計2ユニットの九七艦攻が発進していく。本来ならば第2次攻撃隊はもっと大規模な攻撃隊になるはずだったが、「翔鶴」「瑞鶴」の被爆によってそれだけの攻撃機しか用意できなくなってしまった。彼らは夕闇の迫る中、米機動部隊に向かう。
彼らは夕暮間近の海上で米機動部隊を捉えた。空母「エンタープライズ」を中心とする新戦艦2、重巡3、駆逐艦4からなる無傷の輪形陣である。彼らは低空に舞い降りて米機動部隊に迫るが、その前面に米戦闘機が立ちふさがる。日本の攻撃機は雷撃射点に辿り着く前に、いずれもグラマンの攻撃を受けて炎上・撃墜された。

ヘンダーソン基地から2ユニットのSBD艦爆が発進、80海里北方の日本艦隊を目指す。彼らの目標は大破した敵空母「瑞鶴」を撃沈することだ。日本艦隊上空に援護戦闘機の姿は既になく、対空砲火のみが彼らを迎え撃った。
しかしここでは対空砲火が獅子奮迅の働きを見せた。急降下体勢に入った米艦爆の周囲に対空砲火が次々と炸裂し、米艦爆は必殺の1000ポンド爆弾を投下することなく次々と対空砲火の餌食となった。結局、この攻撃では日本艦隊に被害はなく、ヘンダーソン基地の米艦爆隊は悉く打ち落とされた。

第10ターン(10月26日夜)

高速戦艦4、重巡5を基幹とする日本艦隊がルンガ水道に突入、ヘンダーソン基地に対して艦砲射撃を開始した。激しい砲撃が飛行場を襲う。命中弾は実に23発に達した。基地は瞬時に壊滅。2ユニット残っていたワイルドキャット戦闘機も瞬時に灰となった。

第11ターン(10月27日未明)

米艦隊は新鋭戦艦2隻を中心とする第64任務部隊を編成し、リー中将に指揮を預けた。リー部隊はルンガ水道に向けて急行、戦場離脱を図る日本艦隊を追ったが、既に日本艦隊はルンガ水道から姿を消していた。

第12ターン(10月27日午前)

ツラギ北方海上を北上する日本軍水上部隊を「エンタープライズ」の艦載機が襲った。艦爆2ユニット、艦攻1ユニットからなるその攻撃隊は、激しい対空砲火を冒して攻撃を敢行する。SBD艦爆隊は急降下爆撃により戦艦「金剛」に計5発の命中弾を与えた。TBF艦攻隊は対空砲火によって狙いを逸らされながらも戦艦「比叡」に対して雷撃を敢行。魚雷2本を命中させた。「金剛」は構造物3ヒットを被り、ほぼその戦闘能力を失った。「比叡」は魚雷命中により船体3ヒットの損害を被り、速力を大きく減ぜられた。

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日本艦隊を強襲する米艦載機。わずか3ユニットの攻撃で日本の誇る高速戦艦2隻に甚大な被害を与えた

その後飛来した「エンタープライズ」の第2次攻撃隊(TBF艦攻1ユニット)は、今度は戦艦「榛名」に魚雷2本を命中させたが、こちらは軽微な損害に留まった。

第13ターン(10月27日正午)

昨日以来姿をくらませていた日本空母の姿を米索敵機が捉えた。

「敵空母見ゆ」

日本空母撃滅の執念に燃える「エンタープライズ」からは、F4F艦戦2ユニット、SBD艦爆2ユニット、TBF艦攻2ユニットの計6ユニットからなる攻撃隊が発進していった。レーダーで敵機の襲来を探知した日本艦隊は、「隼鷹」から2ユニット、「瑞鳳」から2ユニットの計4ユニットの零戦が迎撃に舞い上がる。「隼鷹」甲板上で待機していた艦爆3ユニットも直ちに発進し上空に退避した。
艦隊上空では艦隊に殺到する米艦載機とそれを阻止する日本戦闘機との間で激しい空中戦が繰り広げられた。対空砲火でTBF艦攻1ユニットが爆散したが、残った各機は日本軍の対空砲火を突破して攻撃を敢行した。頼みの零戦隊も、防弾性に優れた米軍機の前にその威力を封じられ、かえって米軍機の防御砲火によって2ユニットが打ち落とされる始末だった。
「隼鷹」に投じたSBD艦爆隊は最初の1隊が3発の1000ポンド爆弾を命中させた。さらに後続の部隊が3発を命中させ、計6発の命中弾を受けた「隼鷹」は、大爆発を起こして南太平洋にその姿を没した。
「隼鷹」へ突進していったTBF艦攻隊は、激しい対空砲火を浴びて目標を軽空母「瑞鳳」に変更した。対空砲火と回避運動によって魚雷の大半は回避されてしまったが、最後の1本が「瑞鳳」の艦尾に命中した。1万トン級の軽空母「瑞鳳」にとって魚雷命中による被害は決して無視できるようなものではなかった。沈没の危険こそなかったものの、最大速度は10ktまで低下し、航空機の運用は不可能になった。
米軍の損害は、空中戦でF4F 2ユニットを失い、対空砲火でTBF艦攻1ユニットを失った。

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「隼鷹」に投弾するSBD艦爆。昨日の戦いでは空母「ホーネット」撃沈の一番の立役者だった同艦だが、この戦いで米艦爆の集中攻撃を受けて撃沈されてしまった

(つづく)

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先日、西武ドームで野球観戦をしてきました。試合はライオンズ-バファローズ戦です。ちょっと地味ですね。どうせならファイターズやホークス戦を見たかったのですが・・・・。

西武ドームはこんな所


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西武球場前駅を降りて目の前にドーム球場があります。さすがに鉄道会社。アクセスは良いです。

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レフトスタンドで寛ぐバファローズのファン達。試合が始まったらハイテンションで応援していました。

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三塁側スタンドから見た球場の景観。

選手達

球場で野球を見る楽しさの1つに、選手の姿を間近で見られる、というのがあります。そこで今回、私がファインダー越しに見た選手たちの姿をいくつか紹介しましょう。

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この日ライオンズの切り込み隊長を努めた福地選手。

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戦況を見つめるバファローズ村松選手。この日は同点三塁打を含む5打数4安打の大活躍。守備でもベテランらしい渋い守備を見せていました。

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二塁から次の塁を伺うライオンズ中島選手

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ライオンズの主砲カブレラ選手。この日、一度は逆転となる16号スリーランを放ちました。

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バファローズの主砲ローズ選手。この日も決勝打となる33号ホームランをレフトスタンドに叩き込み、バファローズ勝利の立役者となりました。

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ブルペンで投球練習をするバファローズ加藤投手。9回裏に登板し、ライオンズの反撃を封じました。



試合経過

両先発投手がピリッとしません。序盤は両チーム共走者を2塁に進めながらも決定打が出ない両チーム。3回表、バファローズは3連打で1死満塁のチャンスを作った後、5番アレンの犠牲フライで1点を先制します。しかしこの時点で既にヒット数は6。それで得点が1点だけとは、拙攻のそしりを免れないでしょう。

その裏のライオンズ。片岡、中島の連打で無死1、3塁のチャンスを作り4番のカブレラ登場。カブレラは川越の投じた何球目かをセンターバックスクリーン右へ叩き込み(打った瞬間「行った」と思いました)、ライオンズがすかさず逆転に成功します。

あまりに川越が不甲斐なくポンポン打たれるので、近くで観戦していたバファローズファンらしいご婦人が「なんで川越あんなに打たれるのかね?」と首を傾げてしました。

この回ライオンズはさらに1点を加えて4-1とリードを広げますが、バファローズもライオンズ中継ぎ陣を攻めて小刻みに加点し、6回裏を終わった所で5-5のタイスコアです。

7回表、この回先頭の4番ローズがレフトスタンドへ叩き込み、バファローズが6-5と再び逆転に成功します。結局この1点が決勝点となりました。最終回はバファローズのクローザー加藤大輔が登板し、7-5でバファローズがライオンズを下しました。

感想

面白かったです。普段野球はテレビで観戦していますけど、たまに球場へ足を運んでみるのも悪くないかな、と思います。球場で見る野球とテレビで見る野球は違っていますからね。また特定の球団を応援しないで観戦するのも良いですね。ひいきチームの動向を一喜一憂しながら見るのも良いですけど、そういった一喜一憂しているファンを横目に余裕を持って観戦するのもまた楽しいものです。

見ていて少し気になったことですが、両チームとも「スター」性を持った選手が少ないですね。
観戦者の立場から言えば、

「お金を払っても生で見たい」

という選手が少ないなあ、という気がします。一昔前なら、例えばライオンズには松坂大輔や松井稼頭央がいました。バファローズには中村紀洋やイチローもいました。彼らはそういったスター性を持った選手だと思います。今でもカブレラやローズのような「スター」もいますが、他はどうなのかなあ・・・?。無論、露出度の大きいセリーグの選手は実力以上に「スター」化されている面があり、その点マスコミ露出度の少ないパリーグ選手が不利なことは否めません。しかしそれでもかつてはパリーグの選手達にもスターは沢山いました。今後のパリーグ人気復活のためにも球団や選手の奮起を望みたい所です。

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「ソロモン夜襲戦」登場艦艇紹介

今回は「ソロモン夜襲戦」に登場する艦艇について紹介したいと思います。実際の性能や戦歴は他の史料等を見ればわかる話なので、ここでは「ソロモン夜襲戦」におけるこれらの艦(フネ)の扱いについて書いていきたいと思います。

 (注)「ソロモン夜襲戦」とは、自作の水上戦ボードゲームです。詳しくはこちら

日本海軍重巡洋艦概説

日本海軍の重巡洋艦は、八八艦隊計画後期に計画・建造された「古鷹」「青葉」型の計4隻を除けば、その大半がワシントン、ロンドン軍縮条約の影響を受けて建造された「条約型巡洋艦」でした。ワシントン軍縮条約締結後に建造された「妙高」「高雄」型の計8隻は、列国重巡洋艦を凌駕する砲兵装と雷装を備えた強力な戦闘艦でしたが、実際の排水量はワシントン条約の上限値をかなり超過してしまいました。
1930年に締結されたロンドン軍縮条約によって巡洋艦の保有量にも制約を受けることになった日本海軍は、重巡を上回る能力を持つ「最上」型軽巡洋艦4隻を計画、建造しました。「最上」型は6インチ砲搭載艦ながら列国の8インチ砲搭載艦を凌駕する性能を持つ艦で、他国の巡洋艦建造に大きな影響を与えました。「最上」型は後に8インチ砲搭載の重巡洋艦に改良されました。日本海軍最後の重巡洋艦「利根」型2隻は、後部に広大な水上偵察機搭載スペースを有する偵察巡洋艦で、従来の砲戦力重視の重巡群とは一線を画する艦です。この他日本海軍は、戦時中に「最上」型を改良した砲戦力重視の重巡「伊吹」型2隻の建造を企図しましたが、この2隻は結局就役することはありませんでした。
日本海軍の重巡は一般に列国のそれに比べると大型であり、砲戦力及び雷撃戦力が強力なことが特徴です。特に雷撃戦力は我が国独自の93式酸素魚雷の性能と相まって世界最強と言えるものでした。ただし電測兵装については、特に戦争中期以降は連合軍のそれに比してかなり見劣りするようになり、そのために実戦においても苦戦を強いられるようになりました。

「古鷹」


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概説

大正年代後期、日本海軍は、米英が整備を進めつつあった中型巡洋艦、中でも米「オマハ」級軽巡や英「ホーキンス」級巡洋艦を凌駕する火力を持った巡洋艦の整備に着手しました。それが「古鷹」型です。20cm砲6門を主兵装とする「古鷹」型は、当初の目的どおり「オマハ」「ホーキンス」級を凌駕する火力を持った巡洋艦として完成しました。しかし「古鷹」型の就役と前後してワシントン軍縮条約が締結され、世界は条約型巡洋艦の時代へと突入していくことになります。条約型巡洋艦に比べるとやや小ぶりな「古鷹」型は、個艦性能でも条約型巡洋艦をやや下回るものになってしまいました。
「古鷹」型の「古鷹」「加古」は開戦後グアム、ウェーク攻略戦に参加。その後も南東方面で活躍し、第1次ソロモン海戦では米重巡洋艦を撃沈するなどの戦果も挙げています。しかし「加古」が1942年8月に潜水艦の雷撃により失われ、「古鷹」も1942年10月のサボ島沖海戦で米艦隊の集中砲火を浴びて撃沈されました。これら諸艦については活躍の期間こそ短かったものの、本来持っている性能を十分に発揮できたという点においては「幸運な艦」だったと言えるかもしれません。

ゲームでの性能

主砲火力は20cm砲「4-6-2」。主砲の性能には問題はないのですが、肝心の火力が小さいので相手が米大型巡洋艦の場合、相当の苦戦を強いられるかも知れません。魚雷は左右両舷にそれぞれ93式魚雷が4門づつ。魚雷数こそ少ないものの、搭載魚雷が高性能なので、使い方さえ間違えなければそれなりの戦果が期待できそうです。
装甲値は「2-5-4」。20cm砲に対する防弾効果は殆ど期待できません。相手が米重巡の場合、中距離で撃ちあえば相手の砲弾は「古鷹」をブスブス貫き、一方「古鷹」の砲弾は相手の主要装甲部で殆ど弾き飛ばされてしまう、という悲しい結果になりそうです。「古鷹」にとって頼みの綱は魚雷だけかも知れません。

シナリオでの扱い

シナリオ4で「古鷹」「加古」、シナリオ5で「古鷹」が登場します。シナリオ4は奇襲効果のおかげで大きな活躍が期待できます。シナリオ5は逆に日本側が奇襲を食らった状態なので苦戦を余儀なくされるでしょう。いずれのシナリオでも練度では日本側が優っているので、性能面の劣勢を練度でどこまでカバーできるかが楽しみな所です。


「青葉」


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概説

「青葉」型は、「古鷹」型の砲熕兵装を改造した「古鷹」改とでも言うべき存在です。完成当時は「古鷹」よりも有力な砲熕兵装を持つ艦でしたが、後の改装で「古鷹」も「青葉」に準ずる兵装を有するに至ったので、実質的な砲戦性能には殆ど差異がありませんでした。
「青葉」「衣笠」の2艦が完成。太平洋戦争では「青葉」「衣笠」「加古」「古鷹」の4艦で第6戦隊を編成。グアム、ウェーク攻略戦に参加し、ガダルカナル攻防戦でも大きな活躍を見せました。「衣笠」はガダルカナル戦途中で敵機の攻撃により撃沈されましたが、「青葉」はガダルカナル戦を生き延び、その後もビアク逆上陸戦やレイテ島強行輸送作戦等で活躍したあと、1945年7月の呉大空襲でようやく撃沈されました。

ゲームでの性能

殆ど「古鷹」型と同じです。

シナリオでの扱い

「古鷹」型と同じです。「青葉」は戦争末期まで生き残っていたので、例えばオルモック湾における米巡洋艦隊vs日本艦隊等という自作シナリオを容易し、そこに「青葉」を登場させるのもありかな。


「妙高」


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概説

1922年に締結されたワシントン海軍軍縮条約により、日本海軍は条約の規制ギリギリの新しい大型巡洋艦の整備に着手しました。それが「妙高」型重巡です。排水量1万トンという制約の中、20cm砲を10門備えた「妙高」型は、列強の条約型重巡洋艦の中でも際立って有力な艦の1つでした。開戦前に行われた改造によって雷撃兵装が最新の93式酸素魚雷計16門に変更され、砲力、雷撃力とも同種の重巡の中では最も優れた能力を持つに至りました。開戦後はスラバヤ沖海戦に「那智」「羽黒」の2艦が参加、1943年に入るとアッツ島沖海戦で「那智」、ブーゲンビル島沖海戦で「妙高」「羽黒」が参加し、1944年に入るとマリアナ沖海戦に「妙高」「羽黒」、レイテ沖海戦では「妙高」以下4隻すべてが参加しました。中でも「羽黒」は栗田艦隊の1艦としてサマール島沖海戦等で奮戦しています。

ゲームでの性能

主砲は20cm砲4-10-4。艦首方向の火力がライバル米重巡と比べてやや見劣りするものの、片舷砲力10門は米重巡を凌駕し、砲力で米重巡に見劣りすることはありません。また雷撃兵装は93式酸素魚雷が片舷各8門づつ。しかも予備魚雷あり。これは新型駆逐艦に匹敵する雷装で、雷撃戦力でも世界最強級です。装甲厚は3-6-4。中距離砲戦で20cm砲に対して最小限の抵抗力を持っていますが、近距離や遠距離では20cm砲に対する抵抗力は皆無です。対弾性に関して米重巡と比べると、比較的旧型の「ノーザンプトン」級とはほぼ拮抗していますが、「ポートランド」級以降の新型艦には見劣りします。1対1での砲戦を想定した場合、中遠距離では「ポートランド」級以降の米重巡に対して不利であることは否めません。「妙高」側が勝利を収めるためには、接近戦に持ち込んで、砲力及び雷撃力の優越を生かす必要があるでしょう。

シナリオでの扱い

シナリオ2で「那智」、シナリオ12で「妙高」「羽黒」、シナリオ13,14で「羽黒」が登場します。シナリオ2を除けば相手はいずれも高性能レーダーを搭載した米新鋭艦なので、苦戦は免れないでしょう。本型の活躍を楽しみたい場合は、キャンペーンシナリオがお奨めです。このシナリオでは1942年という比較的日本が有利な時期での戦いを描いています。「妙高」「羽黒」の2艦が登場するので、米重巡相手に両艦の戦闘能力をみせつけましょう。他に「妙高」型が活躍するシナリオを考えてみると、1942年2月のスラバヤ沖海戦、同年3月の「エクゼター」追撃戦、1944年10月のレイテ沖海戦を巡る一連の戦闘(スリガオ海峡海戦、サマール島沖海戦)、1944年12月の礼号作戦、1945年5月のペナン島沖海戦等が考えられます。

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東京へ行く用事があったので買っちゃいました。
帰りの車中でじっくりとルール鑑賞。一通り読んでみた所、「7thフリート」(フリートシリーズ第3弾)がベースのようです。戦闘結果表も「7thフリート」版でした(「7th」と「5th」ではCRTが微妙に違う)。ただし巡航ミサイルに対するCAP機の修正やステルス機の扱い等、「5thフリート」(シリーズ第4弾)以降のルールも部分的には取り入れているようでした。また「アジアンフリート」独自のルールとしては、AWACS機、長距離空対空ミサイル(AMRAAM等のアクティブレーダーホーミングミサイルの有利性を表現したもの)、イージス艦、弾道ミサイル、MD艦等があります。一方で戦術核兵器や化学兵器のルールはなくなっています。

シナリオは9本。うち3本は練習用なので、競技用シナリオは6本です。シナリオには、ノドンミサイル基地攻撃、東シナ海油田戦争、竹島侵攻作戦、台湾侵攻といった「さもありなん」的な標準シナリオと、中国と日米連合の全面衝突を扱う本格シナリオが2本(台湾が日米側についたり、韓国が中国側についたりします)ついています。本格シナリオはマップ2枚を使うのでソロプレイはちょっと無理かな。標準シナリオの方はマップ1枚でOKなのでソロプレイは十分可能です。

いずれのシナリオでも日米は常に友軍扱いです。もし「アジアンフリート」を米人がデザインした場合、日本海軍は(ソ連海軍亡き今)米海軍の前に立ちはだかる「最強のライバル」的な扱いになるかもしれませんね。

いずれのシナリオも空母を持つのは米軍だけで、他は(選択ルールを使わない限り)空母を持ちません。かつての「フリートシリーズ」では強力な米空母に対抗する形でソ連軍にもキエフ級軽空母や強力な水上艦隊が登場し、曲りなりにも「空母対空母」を楽しめたのですが、今回はそのような対決は本題ではないのでしょう。その代り中国海軍自慢の「雨後の竹の子」のようなミサイルボード部隊や「数だけは多い」潜水艦隊が登場してくるので、これらの「人海戦術」で日米連合軍に対抗することになるのでしょう。

まずは練習シナリオで腕試しとしましょうか。

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「アジアンフリート」に登場する各国の主要部隊

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「アジフリ」と同時に購入したのがこのゲームです。先日YSGAさんへ遊びに行ったとき、隣のテーブルでプレイしていたのが面白そうだったので購入してしまいました。


Game Journal 81-米中激突:現代海戦台湾海峡編 Blue Water Navy
提督が解説する海上自衛隊艦隊と軍艦のすべて 2024年 09 月号 [雑誌]: 軍事研究 別冊 海上自衛隊「空母」 いずも&かがマニアックス 海上自衛隊 護衛艦メカニズム図鑑 イカロスMOOK アメリカの航空母艦資料写真集

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