もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2009年06月

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GMT「Zero!」強化月間第1弾

GMTの「Zero!」と「Corsairs and Hellcats」は太平洋戦争の空中戦を扱ったカードゲームです。
今回、その中のキャンペーンシナリオである「サンタクルーズ海戦」(南太平洋海戦)をプレイしてみました。

このシナリオは南太平洋海戦における空母対空母の戦いを再現する大型シナリオです。
このシナリオでは両プレイヤーが最大4回の空母攻撃を行い、敵に与えた損害の大小で勝敗を競います。
勝つためには敵に先んじて敵空母に打撃を与える必要があります。しかし場合によっては迎撃に徹し、敵の攻撃力を殺いだ後で反撃する、といった作戦も成立します。
攻撃そのものはかなり抽象的な形で再現されますが(例えば大規模な攻撃隊でも最大8機程度にしかならない)、そこに描かれている戦いは確かに日米空母航空戦です。

第1回戦

両軍の作戦

日本軍:中距離/大規模攻撃/なし
連合軍:近距離/小規模攻撃/目標失探
 凡例:距離/攻撃オプション/リソース(以下同じ)

日本軍の攻撃

イメージ 2日本軍は一撃必殺の大規模先制攻撃で米空母の先制撃破を狙った。しかし連合軍が使用したリソース「目標失探(Mistaken Target」によって、空母攻撃は失敗。攻撃目標は巡洋艦に変更させられた。
99艦爆1個編隊(2機)、97艦攻1個編隊(2機)の計4機からなる攻撃隊が、艦隊外周で行動中の米巡洋艦「ポートランド」に襲いかかった。激しい対空砲火により艦爆1機が投弾前に被弾し、爆弾を投棄。しかし残った3機の艦爆、艦攻は「ポートランド」に必殺の雷爆同時攻撃を敢行した。
ダメージ15。
「ポートランド」轟沈
日本側の攻撃隊は対空砲により2機の被弾機を出したが、未帰還機はなく、全機が無事帰還した。

連合軍の攻撃

イメージ 3一方の連合軍。ドーントレス1個編隊(2機)、ワイルドキャット1機からなる攻撃隊が日本空母艦隊に殺到した。上空援護をする零戦1機が激しく迎え撃つ。零戦がワイルドキャットを襲いかかった。優れた運動性を利用してワイルドキャットの背後に回りこむ零戦。それに対してワイルドキャットは食らいつく零戦を振り払うべく、激しく対空砲火を打ち上げる敵艦隊上空に突入していった。
対空砲火に揺さぶられるワイルドキャット。
数発の至近弾がワイルドキャットを揺さぶった。先の戦闘で被弾していたワイルドキャットは、炎に包まれて落ちていった。
その間2機のドーントレスが艦隊上空に進入。激しい対空砲火の中、急降下爆撃を敢行した。しかしヒット数は僅かに2。日本空母艦隊は軽微な損害を被ったが、戦闘能力に支障はなかった。


第2回戦

両軍の作戦

日本軍:長距離/攻撃なし/目標上空雲
連合軍:中距離/大規模攻撃/偵察任務

偵察

イメージ 4連合軍がリソースに「偵察任務」(Scout Mission)を選んだため、最初に偵察任務を解決する。
ドーントレスと零戦の一騎打ち。
ドーントレスは零戦の激しい攻撃を浴び、合計5ヒットを被ったが、それでもギリギリの所で生き残った。

連合軍の攻撃

イメージ 5攻撃隊はドーントレス2個編隊(4機)、ワイルドキャット1個編隊(2機)、アヴェンジャー1機の計7機である。
対する日本側は零戦2個編隊(4機)が攻撃隊を迎え撃つ。
二手に別れた零戦隊は一方が低空、もう一方が高空に向かう。
低空に向かった零戦隊は魚雷を抱えて進入するアヴェンジャー攻撃機を捕捉した。アヴェンジャーの強靭な機体構造に苦しめられながらも、2機の零戦はなんとか5ヒットを与え、アヴェンジャーに魚雷を投棄させた。被弾したアヴェンジャーは、その後日本艦隊の打ち上げる対空砲火を浴びて四散した。
一方高空から進入した4機のドーントレスは、殆ど妨害を受けることなく目標上空に進入した。しかし日本軍が選んだリソース「目標上空雲」(Clouds Over Target)により、空母に対する照準は難しかった。
散発的な対空砲火の中(対空砲火も雲の影響を受ける)、4機のドーントレスは次々と爆弾を投下した。しかし雲の影響により目標に対するヒットは軽微なレベルに留まった。
それに対して連合軍は先に書いたアヴェンジャー1機の他、護衛のワイルドキャット2機が4機の零戦と交戦し2機が失われ、さらに対空砲火を浴びてドーントレス1機が撃墜された。帰還できたのはわずかに3機のドーントレスのみ。一方日本空母に与えた損害は殆ど無視できるレベルに留まった。


第3回戦

両軍の作戦

日本軍:長距離/攻撃なし/なし
連合軍:長距離/攻撃なし/なし
このターンは両プレイヤーが「攻撃なし」を選択したため、攻撃は解決せず次のターンに持ち越しになります。

第4回戦

両軍の作戦

日本軍:短距離/大規模攻撃/相互攻撃
連合軍:長距離/大規模攻撃/ヴェイタザ大尉

日本軍の攻撃

イメージ 6お互いに大規模攻撃を選択したが、投入リソースの「軽い」日本軍が先攻となる。
攻撃隊は99艦爆1編隊(2機)、97艦攻1編隊(2機)、零戦1機の計5機。97艦攻の僚機は未熟兵である。
米軍はワイルドキャットが1機のみ
そのワイルドキャットが大奮戦。まず零戦の隙をついて高高度から進入する99艦爆に襲いかかった。99艦爆僚機が3ヒット食らい爆弾を投棄。慌てた零戦がワイルドキャットを追って上昇してきたが、今度はワイルドキャット、一気に高度を下げて低空飛行中の97艦攻に襲いかかった。未熟兵の乗る97艦攻僚機が3ヒット。こちらも魚雷を投棄した。ワイルドキャットの奮戦により、日本軍の攻撃隊は早くも戦力半減である。
怒りの零戦がワイルドキャットを捕捉した。激しいドグファイトでワイルドキャットは穴だらけ。計5ヒットを被ったが、あと一歩で撃墜には至らなかった。
その間、残った艦爆、艦攻隊が米空母群上空に進入した。激しい対空砲火が迎え撃つ。先にワイルドキャットに被弾させられていた艦爆、艦攻がいずれも対空砲火にやられて落ちて行った。しかし残った艦爆、艦攻各1機は不屈の精神で進撃を続ける。
必殺の雷爆同時攻撃。それが見事に功を奏した。
米空母はたった2機の攻撃により計10ヒットを被った。
「エンタープライズ」大破
「ホーネット」轟沈
この時点で米空母部隊は完全に戦闘力を失った。

結果

日本軍:40VP
連合軍:0VP
日本軍の勝利

感想

イメージ 7プレイ時間は約4時間。1回戦あたり1時間強です。キャンペーンは意外と時間がかかるなあ。
本シナリオは空母航空戦を扱ったものですが、やや違和感があることは否めません。
一番大きいのは参加機数がかなり抽象化されていること。
本文を読んでいただければご理解頂けると思いますが、攻撃機、迎撃機とも機数が少なすぎます。
無論、史実同等の機数を登場させた場合、「プレイ不可能シナリオ」になることは容易に想像できます。従って本作のような抽象的な処理は仕方が無いのかもしれません。
ただ「違和感を覚えた」ことは否定できない事実です。


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Leyte

History of United States Naval Operation in World War 2 Vol.12

Samuel Eliot Morison University of illinois Press

レイテ島進攻戦について米側の視点で描いた歴史書です。レイテ進攻計画の立案に始まり、台湾沖航空戦、レイテ沖海戦、そしてレイテ沖海戦後のレイテ周辺を巡る海空戦を描きます。
レイテ沖海戦はメジャーアイテムなので日本語で読める資料も多いです。それでも米側の視点で見るレイテ戦の描写は新鮮です。特に興味深いのはレイテ海戦終了後の米軍は思いの他苦労していること。特にレイテ湾上空を巡る制空戦闘ではタクロバン飛行場の整備不良が原因で米軍も相当苦労したようです。オルモック湾を目指す我が多号輸送作戦が初期に成功を収めたのも上記の事情があったためでしょう。
他にもペリリュー戦における米軍の苦戦(注1)、米サービススコードロン(補給支援部隊)の活躍と苦悩、日本軍航空部隊の驚くべき強化(注2)、「ブルズラン」についてのハルゼー自身による供述と米軍部内における「ブルズラン」に対する批判、日本艦隊の対空射撃に対する米側の評価、日本側砲雷撃戦技術に対する米側評価等、興味深い記述が続きます。
レイテ沖海戦について研究する際には、まず第一に検証すべき著作ではないかと思います。

(注1)「もしヒトラーがペリリュー並に堅固な陣地を大西洋の壁に築いていたらと思うとぞっとする」と書かれています。
(注2)日本陸軍がフィリピン一帯に送り込んだ航空機数は、1944/10~1945/01の4ヶ月間で2,300機にも達するそうです。

お奨め度★★★★

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ウィキペディアでSU-152のことをボンヤリ眺めていました。

「車体前面装甲が100mmのティーガー重戦車の装甲を、貫徹というより弾量効果により確実に破砕する事が出来た。」
「ケーニヒスティーガーの装甲であってもこの巨砲の砲弾質量には抗しがたかったらしく、「貫通されなかったが、叩き割られた」[要出典]という事例まであるという。」

とまあ景気の良い記述が並んでいます。

また他の資料によると、クルスク戦に参加したSU-152が「猛獣ハンター」の愛称で呼ばれていたとあり(異説あり)、SU-152が対戦車戦闘でもそれなりに有力な車両であったことを伺わせています。

一方で多くのSLGにおいては、152mm砲はその短砲身故か対戦車能力は左程評価されていません。一方で「猛獣ハンター」とまで呼ばれ、もう一方で低い対戦車能力評価。
「一体どっちが正解なの?」
と言いたくなる所ですが、まあそこは見解の相違というものでしょう。

そこで今回は私の手持ちのゲームの中から「猛獣ハンター」達の能力を比べてみました。

「東部戦線」(コマンドベスト)

イメージ 6左の図は「東部戦線」に登場するSU-152ユニットです。対装甲火力4、対非装甲火力8という評価です。対装甲火力4は一番弱いT34/76Bよりもさらに弱く、対戦車火力だけで言えば50mm砲搭載の3号戦車並みです。あれま。
一方で防御レベル9はかなり高評価で、一連のKV戦車と同じ。ドイツ軍と比較した場合、「ティーガー」よりはやや弱く、「パンター」よりはやや強いです。
総合的に評価すると、SU152は対戦車火力は小さいものの防御力が大なので、突撃砲として対歩兵戦闘に投入する分には重宝なのではないでしょうか。

イメージ 2こちらは改造型のJSU-152。防御力11は「スターリン」戦車並みです。

「ASL Starter Kit#3」(MMP)

イメージ 3私はASL本体は保有しておりません。我が家にはASL Starter Kit#3がありますが、こちらにはSU-152がユニット化されていません。しかし幸か不幸か152mm砲を搭載したKV-2はユニット化されていました。そこでKV-2の能力を評価してみたいと思います。
まず火力ですが、命中率は近距離はまだしも遠距離になればなる程急激に悪化しています。例えば独逸の75LLや88Lが19-24ヘクスで命中値8なのに対し、我らが152mm砲は命中値5と3つも差がついています。ただ近距離戦なら命中値10で互角なので、接近戦で戦えばなんとかなりそうです。また貫通力は152mm砲の場合"75L"並み。75Lといえば4号戦車やシャーマンの後期型並み。うーん、大したことないなあ。

「Conflict of Heroes」(AG)

イメージ 4このゲームはテーマが1941年なので当然ながらSU-152は登場しません。その代り152mm砲搭載のKV-2は登場してくるので、その性能を元にSU-152の能力を類推してみます。
まず対戦車火力は"10"。これはT-34や3号戦車後期型を上回る高評価です。それでも4号戦車後期型や88mm砲よりは評価がやや下がります。

ちなみに第2作の"Storms of Steel! - Kursk 1943"ではいよいよSU-152が登場してくるようです。アカデミー社のHPによると、SU-152の対戦車火力は"12"。これはティーガーIと同じ値です。かなりの高評価ですね。正面防御力"21"はティーガーIの"20"を上回る高評価。ただ、本作ではT-34cも正面防御力が"20"なので、ティーガーと同じになります。このあたり、やや違和感を覚えるコトは確かです。

「Panzer Grenadier」(AP)

イメージ 5このシリーズについて私が所有しているのは「Battle of the Bulge」のみ。当然ながらSU-152は登場しません。しかしAvalanche PressのページにJSU-152のユニットが掲載されていました。JSU-152はSU-152の改造型なので若干レーティングが異なっている可能性がありますが、大きな差異はないと思われます。そこで今回はJSU-152のレーティングを評価してみました。
対戦車火力は"5-4"(火力-射程)。これは例えば"8-8"の5号「パンター」やM36「ジャクソン」は言うに及ばず、"6-8"の4号戦車や3号突撃砲よりも低い値です。装甲値は"5"で、これは4号戦車後期型とほぼ同等、5号「パンター」には及びません。

結論

以上4種類のゲームを見てきました。いずれの作品においてもSU-152の評価はそれほど高いものではありませんでした。対戦車火力は精々シャーマンか4号戦車後期型と同等程度。「パンター」や「ティーガー」といった猛獣達には勿論及びません。
防御力については作品毎に差異があり、比較的評価の高い「東部戦線」では「ティーガー」「パンター」とほぼ同等、「Panzer Grenadier」シリーズでは4号戦車なみです。

いずれにしても「猛獣ハンター」君のゲーム界における評価は左程芳しいものではないように思いました。

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東京のうどん屋さんを紹介します。
「丸香」
神田、神保町界隈にあるうどん屋さんです。

神保町界隈に用事があったので近くを通った時、店の前に行列ができていたので、「何事」と思って中に入りました。
「釜たまうどん」と竹輪天を注文。「釜たまうどん」は讃岐うどん風の綺麗なうどんに生卵、ネギを刻み、醤油をたらしていただきます。
玉子かけご飯のうどん版といった感じですが、うどんが良くできていたので、美味しかったのです。
うどんは讃岐風。本場の味と比べた場合、「どちらが旨いか」はなかなか答の出にくいのですが、この「丸香;が首都圏の中では「旨い」部類に属するうどん屋さんであることは間違いないです。

お奨め度★★★

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先日、急に大阪方面へ出かける用事ができたので、「折角関西方面へ行くのだから、どこか山でも登りに行こう」と思い、主題の山に登ることにしました。

金剛山の標高は1125mと決して高い山ではありませんが、その昔に[ 日本を代表する戦艦]の名前になっていることからもわかる通り、古くから人々に愛されてきた名山の1つです。その昔、南北朝時代の英雄楠木正成公が立て篭もったとされる千早赤坂城も麓にあり、歴史的にも意義深い山です。

前夜に大阪市内でレンタカーを借り、その日は千早赤阪の道の駅で1泊。翌朝は午前4時半に起床。朝食、身支度を済ませて登山口へ向います。今日は1100から別の用事があり、あまりノンビリする時間はありません。

余談ですが、小学校の何年生だかの時に初めて大阪の地理を学習した際、大阪府には村が2つありました。そのうちの1つは東能勢村で、今ではもうありません。もうひとつが千早赤阪村。これは今では大阪府に残る唯一つの村になりました。
学校でその事を学んで以来、一度千早赤阪村という所を訪ねてみたいと思っていたのですが、今まで通過したことはあっても、訪ねたことはありませんでした。
今回の金剛山登山が、私にとっての初めての千早赤阪村訪問になりました。

登山口に着いたのは0530時。そこで最後の準備を済ませて登り始めたのは0540時です。最初は木立の中を歩いて行きます。1週間ぶりの登山でしたが、かなり辛い。体が鈍っているのを感じます。と、早くも上から降りてくる人がいます。時計を見るとまだ6時前。早朝登山でしょうか。
100m程登って休憩。そこから本格的な登山になります。上から降りてくる人はどんどん増えてきました。しかも皆軽装。走るように降りてくる人もいます。早朝登山者が多いのですね。驚きました。

木立の中を歩くこと1時間と少しで山頂部に到着。山頂部は公園になっていて社務所や出店もあります。バス停があったので何事、と思って見てみると、山頂部とロープウェーの山頂駅をつなぐバスが走っているとか。
山頂公園の一角に歴代多数登頂者の名簿があります。100回登頂、200回登頂。このあたりでも驚きなのですが、1000回以上登頂という方の名前がボード上にずらり。もっとすごいのは5000回、8000回、さらには10000回登頂という人までいます。10000回なんて1日1回のペースでも30年以上はかかる計算になります。

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山頂公園の景観

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歴代登頂者の名簿

標高1125mの真の山頂は葛城神社の裏手にあります。残念ながらその場所は神域になっていて一般登山者は入ることができません。仕方なく葛城神社到達を以って金剛山制覇としておきます。

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葛城神社

帰りは登ってきた道を引き返すだけ。さすがに帰りのペースは早く1時間とかからずに登山口に戻ってくることができました。帰りの途中に千早赤阪城址に寄り道してみました。城跡とはいっても単に広場あるだけで、勿論天守閣なんてありません。ただ城跡から眼下に見下ろす千早赤阪村の集落を眺めながら、かつて楠木正成公らが篭城したという故事を想像するだけです。

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千早赤阪城址

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