Wildcat - The F4F in WW2
Barrett Tillman Naval Institude Press
題名と通りF4Fワイルドキャットの本です。機体開発からウェーク島での実戦参加、珊瑚海、ミッドウェー、ガダルカナル等の主要な戦場でのワイルドキャットの活躍を描きます。太平洋戦域でのワイルドキャットの戦い以外に、地中海、大西洋での米空母の戦い、英海軍におけるマートレットの戦い等も描きます。興味深かったのはF4F-4に関する記述です。翼の折り畳み機能を追加して空母上での搭載量増大を図ったモデルであったが、重量増加による性能低下がパイロットに不評であったことは周知の事実。さらに機銃火力を増強したにも関らず搭載弾数が減少しパイロットに不評だったこと。さらに航続距離の不足がF4F-4の重大な欠点として認識されていたことも興味深かったです。
他には日本側における「1機の零戦で3機のワイルドキャットに対抗できる」といった評価を取り上げていること(その後には「にも拘らずワイルドキャットは高いキルレシオを達成した」と続くのですが・・・・)。つまり零戦に対する日本側の高評価は米側も認識しているということになります。
お奨め度★★★★