シーパワー その理論と実践
立川京一他 芙蓉書房出版
シーパワーに関する著作です。本書は全部で10章よりなり、それぞれ独立して読むことができます。ページ数は全部で373ページ。文字が大きめなので、ページ数の割に早く読み終えることができます。内容は全般的な話が1章、軍事思想に関する話が2章、潜水艦、水陸両用戦、空母に関して各1章、日本海軍及び海自関連が3章、シーベイシングに関する話が1章です。全般的に「世界の艦船」の特集記事になりそうな内容が多く、特に潜水艦、水陸両用戦、空母、日本海軍及び海自関連の話はその感を強く持ちました。
興味深かったのは軍事思想に関する話で、特に20世紀初頭の英国海軍大学教授サー・ジュリアン・コルベットに対する評価の高さと、アルフレッド・セイヤー・マハンに対する冷淡さが印象的でした。
全般的に目を見張るような新しい発見こそありませんでしたが、良い勉強になりました。海軍について真面目に勉強したい方にはお奨めできる著作です。