
18Turn(10/26)
今回はドニエプル川戦線に大きな動きがあった。まずドニエプルペトロフスクに対するソ連軍の総攻撃が敢行された。砲兵及び航空機の支援、さらにはジューコフ将軍の督戦等があり3-1の比率まで持っていったソ連軍。それでも都市に陣地を構築して待ち構える独軍は1度はソ連軍の攻撃を跳ね返した(DRの結果が出たが、大都市はDRの結果を無視できる)。それでもジューコフ効果による第2次攻撃は見事に功を奏し、ドニエプルペトロフスクはソ連軍が支配する所となった。
その上流、クレメンチュークでもソ連軍の総攻撃が実施された。こちらも砲兵及び航空支援で3-1。結果はDR。ソ連軍はクレメンチュークを占領した。
北方戦線では独軍戦線の薄い所を狙って戦車2個軍で攻撃を続行。若干の戦果をあげた。しかし主戦場は明らかにドニエプル戦線に移りつつある状況を見越したソ連軍は、機械化部隊を速やかに南下させるべく準備を進めた。
一方の独軍は反撃の主力をドニエプル川戦線に向けた。主力は第3戦車軍団で、装甲兵力が計9個師団まで強化された彼らは、ドニエプルペトロフスク西方で反撃を実行。進撃中のソ連軍に大損害を与えてその突進力に大きな打撃を与えた。また北方戦線でも第48装甲軍団、第2SS装甲軍団が限定的な反撃を実施。ソ連軍を少し押し戻した。


19Turn(11/1)
戦場に雨が降った。雨に足を取られた独ソ両軍の動きは鈍くなる。ソ連軍は限定的な攻撃によって僅かな前進を達成したが、一方で砲兵や航空支援を得られず、低比率攻撃で大損害を受けるケースもあった。独軍は際立った動きなし。雨の中、整然と退却していった。

20Turn(11/6)
雨が続いている。機動性の奪われたソ連軍であったが、残り時間は少なくなってきている(残2Turn)。またVPが1点足りない。あと1歩。前進しなければならない。この時点でソ連軍の攻勢は、キエフ方面へ向かう北方戦線。ドニエプル川下流の湾曲地帯を西へ向かう南方戦線。そしてその中間であるクレメンチューク、チェルカッシーといった中央戦線の3つがあった。そのうちキエフ方面はVPとしての魅力こそ大きい(キエフ占領で5VP)ものの、兵力や地形的困難さ(大河越え、大都市、陣地効果)があって達成の見込みはほぼゼロである。中央戦線は、ソ連軍の機甲兵力が一番豊富であり、またドニエプル川さえ突破すれば地形的な障害が少ないため戦果の見込める地域であるが、その分VP的な魅力に乏しい(チェルカッシーとキロホグラードの各1VPぐらい)。南方戦線はVP的な魅力が大きく(ニコポルの3VP、クリボイログの2VP)、また地形的にも突破が容易だが、機甲兵力に乏しく兵力不足が懸念される。
上記を勘案した結果、ソ連軍は南方戦線に主攻勢を志向し、中央戦線でドニエプル川渡河作戦を決行することにより南方戦線の助攻とした。
こうして始まったソ連軍の攻勢。中央戦線ではクレメンチューク西方でドニエプル川の渡河に成功。南方戦線でもニコポル、クリボイログ線に向けたソ連軍の攻勢が開始された。しかしニコポル北方の陣地線を守るスロヴァキア第1歩兵師団は奮戦し、ソ連軍の攻撃を阻止していた。

21Turn(11/11)
最終Turnである。戦場は久しぶりに晴れ渡った。ソ連軍はドニエプル川西岸の湾曲部で大規模な攻勢を開始していた。攻撃は2方面から行われ、1つはクレメンチューク付近の渡河点を巡る攻勢。もう1つは突出部先端のニコポルを巡る攻勢である。主攻勢は言うまでもなく後者で、ニコポルを占領すれば3VP手に入り、ソ連は勝利の可能性がぐっと高くなる。まず助攻のクレメンチューク方面だが、ソ連軍は同方面に2個戦車軍+歩兵部隊という大規模な攻勢兵力を集中し、強引に渡河を図ってきた。渡河点を守る独軍は弱体化した歩兵師団と装甲師団のみ。独軍部隊を難なく撃破したソ連戦車軍はクレメンチューク南方に突破口を開いた。
一方主攻勢のニコポル方面だが、こちらは難戦につぐ難戦だった。独軍も同方面は陣地線を構築していた上、航空支援まで投入して待ち構えていたのである。打撃軍を主力とするソ連軍は損害を顧みない強引な攻撃を仕掛けてきた。
最初の攻勢はニコポル北方2ヘクスの陣地線に対して行われた。陣地を守るのはスロヴァキア第1歩兵師団で、先ほどのTurnはソ連軍の猛攻を跳ね返していた。ジューコフ将軍直率による総攻撃はオッズ3-1。ジューコフ効果、陣地効果、通常の戦闘結果等の影響によりソ連軍の損害も凄まじい数に登ったが、遂にスロヴァキア師団を撃破。北方からニコポルへの接近路を確保した。
第2戦闘フェイズ。ニコポル総攻撃。ありとあらゆる兵力をかき集めた上、航空支援も加えたソ連軍の総攻撃は1.5-1。ジューコフ将軍督戦による再び損害を顧みない攻撃が始まる。最初のダイスは"C"の結果で攻撃は頓挫したかに見えたが、ジューコフ効果による第2次攻撃で遂に"DR"を出し、ニコポルは陥落した。
独軍の反撃。最終Turnである。なりふり構わないプレイが許される。装甲兵力を集めてニコポル奪回を目指す手もあった。しかし仮に次のTurnがあると考えた場合、独軍にとって最大の脅威はニコポル方面で消耗した打撃軍ではなく、クレメンチューク南方で突破口を拡大しつつあるソ連軍機械化部隊である。独軍は装甲軍団3個、装甲師団12個という空前の兵力をクレメンチューク方面へ集中し、ソ連軍機械化部隊の殲滅を図った。包囲せん滅を狙った独軍の攻勢は、その最終目標こそ達成できなかったものの、ソ連軍機械化部隊に一定の損害を与えて次期攻勢能力を大きく減じせしめた。


感想
以上で終了である。計21Turnのキャンペーンシナリオはさすがにきつかった。VASSALを使った所要時間は記録を含めて1Turn2時間前後。全部で40時間以上かかった(VASSAL又はJavaのバグで無駄になった1~2時間含む)。大体平日に仕事を終えて帰宅して雑務を片付けてから1Turn分だけ進めるというパターンが多かったが(休日は2Turnぐらいまとめて進めることもあった)、それでもスタートから終了まで3週間ぐらいが必要だった。
結果は28VPでソ連軍の勝利。最後のニコポルの3VPが効いた形となった。仮に勝利条件だけに拘れば、独軍は最終ターンに装甲兵力をニコポル方面に集中し、これを奪回することは必ずしも困難ではなかったかもしれない。そういった意味ではほぼ引き分けだったと思う。
プレイの難易度は独軍の方が難しいと感じた。特に中盤以降歩兵兵力が不足してくるので、戦線を張るのに綱渡りという感じだった。実の所、10Turn頃から独軍がかなりヤバイ状態となったので、独軍側に有利になるようにサイコロの振り直しを1~2回行った(ソロプレイだから許してね)。歩兵兵力を温存しつつ戦線を支えていくか、またソ連軍突破兵力の主体である機械化部隊に対して如何にして効果的な損害を与えるか、このあたりが独軍にとってポイントになりそうである。
逆にソ連軍は「悪役」なのでかなり大雑把なプレイになった感は否めない。特に後半キエフ北方に対する攻勢で完全に手抜きになっていたのは頂けない。この方面は湿地帯が多い上、2ヶ所に渡って渡河点を設けなければならないため突破の効率が決して高くはない。しかしキエフ北方で突破の姿勢を取ることにより独軍装甲兵力に分散を強いることができる。そういった意味において、キエフ北方地区をほぼ完全に無視したのはソ連軍にとって失敗だった。
キャンペーンにおける両軍の損害は凄まじいものになった。詳細は下表に示す通りであるが、ソ連軍の場合、開始時の193stepが終了時点で120Stepしか残らなかった。途中の増援や補充を合わせると200Step以上を失った。独軍の場合、開始時95Stepが終了時点で55Step。消耗は107Stepとソ連軍の約半分だが、それでも凄まじいものである。両軍ともセットアップ時の兵力をほぼすり潰した上、補充と増援だけで戦線を支えている格好になっている。本作に限らずシモニッチ氏の作品は消耗型戦闘結果表が多い。これはZOCボンドを採用することにより簡単には包囲できなくなっていることに合わせて、両軍とも「華麗な機動戦」ではなく「血みどろの消耗戦」を強いられる結果となっている。
それにしても「UKraine43」は面白い。先に挙げた戦闘結果の特性と合わせていわゆる「挟んでポン」ではなく、もっとシビアなプレイが要求される。戦闘結果のダイスによって毎ターン局面が変わるのでプレイしていて飽きない。また前半の陣地突破戦、中盤の大後退戦、後半のドニエプル川を巡る渡河戦闘等、時期ごとに違ったドラマを見せてくれる点も良い。ルール的には決して平易な作品ではなく、プレイ時間もそれなりに要求される作品だが、時間をかけるだけの価値はある。私も機会があれば対人戦でフルターン戦ってみたいものである。(独軍で最終Turnまで粘るのはかなりキツそうだが・・・)。

後退する独軍を追ってソ連軍の追撃は急を極める。スミ、タガンログといったかつての激戦地が次々と陥落。ソ連軍のVPは11に達した。特に危機的であったのが北方戦線と中央戦線。北方では中央軍集団の進撃に合わせる形でソ連軍が独軍の北翼を叩く。独軍は第2SS装甲軍団を基幹とする5個装甲師団が反撃を決行。ソ連軍戦車軍団2個を撃破した上、戦線を押し下げた。
独軍はスターリノを無血放棄。ドネツ工業地帯はほぼソ連軍の集中に帰した。独軍は歩兵兵力を再配置して戦線を維持する。が、歩兵兵力の損害が大きく戦線を維持するのが精一杯。1ステップだと瞬殺されてしまうので、2ステップのスタックでZOCボンドを構成し、戦線を構築する。
相変わらず独軍は後退を続ける。このTurn、反撃のために装甲兵力を2ヶ所で捻出。北端地区とポルタワ南東地区でそれぞれ限定的な反撃を実施した。一連の反撃でソ連戦車軍団2個、機械化歩兵軍団1個を葬った。

ソ連軍機械化部隊の損害が増加してきたので、装甲戦力を温存すべく一旦後方に引き下がった。しかしこれは裏目に出た。自らの損害を顧みずに突進してくる独軍は装甲部隊の機動力と打撃を生かして各地でソ連軍を小包囲。数個師団を撃破する戦果をあげた。
先ほどの失敗に鑑み、ソ連軍は再び攻勢に転じた。兵力的には十分とは言えないソ連軍であったが、独軍に圧力をかけ続けることが勝利への近道だと悟ったのだ。攻勢は主としてポルタワの南北で実施された。戦車及び機械化歩兵を主力とする攻撃部隊が戦線を突破する。それに対して独軍も装甲部隊を主力とする部隊で反撃を実施。ソ連軍の進撃を止めた。
北部戦線でソ連軍は大規模な突破作戦を決行した。投入された兵力は、2個機械化軍及びその支援部隊である。初期の突破でソ連軍は大きな戦果をあげたが、その後独軍機動部隊の素早い反撃によって前進をストップさせられていた。
ソ連軍はドニエプル川に到達した。独軍はザボロジェダムを決壊させ、ドニエプル川下流部に大洪水を引き起こした。
このTurn、大きな動きがあった。まず南方戦線ではザボロジェに対してソ連打撃軍を主体とする総攻撃が敢行され、ザボロジェ陥落。その北方ではドニエプルペトロフスクの西隣のヘクスに対して歩兵を主体とするソ連軍がやはり総攻撃を敢行。ここを突破しドニエプル川をソ連軍が渡河した。
北方戦線ではソ連軍2個戦車軍団を主体とする機動集団が2ヶ所に渡って独軍戦線を突破。さらにこの一帯では空挺降下も実施された。空挺旅団3個中2個が降下失敗という悲劇に見舞われながらも、残り1個空挺旅団が道路上に陣取って独軍進撃路を遮る。さらに突破移動では第20戦車軍団を主体とする部隊がチェルニーヒウ(1604)を占領する。
ソ連軍の進撃はなおも留まる気配がなかった。
ソ連軍の攻撃はなおも続く。しかしソ連軍部隊も機械化部隊の殆どがステップロスの状態である。独軍については言うに及ばず。まさに満身創痍の独ソ両軍であった。




戦いが始まった。全戦線に渡ってソ連軍の大攻勢が始まる。戦車軍団8個、機械化歩兵軍団3個を有するヴォロネシ方面軍はソ連軍最強の兵力である。その大兵力がベロゴルド(4409)とスミ(3408)の間で東西に走る独軍防衛線を切り裂いた。ベロゴルドを包囲し、さらに南下するソ連軍機械化部隊。

ソ連軍の攻撃はなおも続く。砲兵戦力の大半を先ほどのTurnに投入したので、このTurnは戦車や歩兵中心の攻撃になる。ハリコフ戦線ではソ連軍がかなり押し込んで来ている。独軍は第2SS装甲軍団と第48装甲軍団の計6個装甲師団を投入して反撃を実施。何とか対応している。

南方戦線ではショックアーミーを擁するソ連軍の前進が続く。丘陵地帯を抜けていよいよドネツ工業地帯に近づきつつあるソ連軍。それに対して独軍第3装甲軍団が兵力を整えつつあった(装甲3、装甲擲弾兵1)。そして反撃を実施。独軍の反撃は功を奏し、僅かながらもソ連軍を東方に追い返した。
ソ連軍は北方ではハリコフ北西地区で突破し、地歩を広げる。南方ではドネツ工業地帯に肉薄。VP都市に隣接するに到った。イジューム突出部では突破口を啓開。独軍戦線に大穴を空けるべく増援部隊を送り込む。
北方戦線ではソ連軍の快進撃が続いている。スミ北方と同南方でソ連軍が戦線を突破。西へ向かう体勢となる。独軍は第2SS装甲軍団を主力とする装甲師団6個(内2個はSS装甲師団、1個はGD師団)にティーガー重戦車大隊をも投入して反撃を実施。ソ連軍戦車軍団1個、機械化軍団1個を葬るなど戦果をあげ、スミの包囲を解いた。それでもSumiの危機的状況はなおも続く。ソ連軍親衛機械化部隊も健在であり、その主力である第5親衛戦車軍、第1戦車軍はいずれも完全戦力に近い状態である。

猛将ジューコフ率いるソ連軍が要域ハリコフ(4213)を強襲。市街地に籠る独軍の抵抗は激烈を極め、ソ連軍は独軍に倍する損害を強いられたが、数にものを言わせて一気にハリコフを奪取する。
独軍は反撃をスミ付近で装甲師団6個を投入して実施。ソ連軍機械化軍団を撃滅し、装甲軍団を撃破。親衛歩兵師団も後退に追い込み、Sumi西方は一応安定化した。しかしその過程で虎の子ティーガー戦車大隊が壊滅。独軍の反撃能力が大きく殺がれる結果となった。ハリコフ、イジューム、ドネツ地区では戦線突出部を後退させて戦線の縮小を図り、浮いた兵力で前線を再構築しようとする。それにしても兵力不足の感は否めない。独軍にとって苦しい戦いがなおも続く。
ソ連軍の攻撃はなおも全戦線に渡って繰り広げられている。独軍の累積消耗は遂に貴重な反撃兵力である装甲兵力を戦線保持に投入せざるを得ない羽目に。典型的な悪循環だ。



は良いですね。








