
米Decision Games社は、手軽なカードゲームである"Lightning"シリーズ、同じく短い時間、簡単なルールでプレイできる"Folio"シリーズ、伝統的なゲーム付き雑誌"Strategy & Tactics"誌、そして旧SPIのビックゲーム"Wacht Am Rhein"、"Highway to the Reich"等、精力的な出版活動を繰り広げているウォーゲームメーカーです。今回、そのDecision Games社のラインナップにあっても最大のボリュームを誇る作品を購入しました。それが主題のゲームです。
まず最初に箱の大きさにびっくり。ズッシリと重たい箱を持ち上げるのは容易ではありません。やっとの思いで箱を広げて中身を確認すると、これまた紙、紙、紙。
カウンターシートだけでも20種類(計32シート)。カウンタ数は8960個にも達します。

マップは計7枚。1枚1枚のマップは所謂フルマップで、西はインド本土、東はハワイまでを含みます。1Hexは40~50海里。ヘクススケールが違うのは、低緯度地域と高緯度地域でヘクススケールを変えているためです。マップがメルカトル図法なので、緯度によって面積や長さが異なっているのです。

マップについては、メインとなる海図以外に、島嶼部分を拡大した島嶼部専用のマップも計24枚(両面印刷)用意されています。沖縄、サイパン、ガダルカナルといった実際の激戦地は勿論、実際には地上戦闘のなかったオアフ島、ヤップ島、エスピリッツサント島等もマップ化されています。島嶼における地上戦闘は、この島嶼マップ上で行われるのでしょう(多分)。
冊子類は、ルールブックが英文2冊計175ページ、チャートブックが英文2冊計126ページ、シナリオブックが英文1冊計63ページ、プレイの例、デザイナーズノート等が計48ページです。ルールが多いのでとても概要を掴むには至っていませんが、シナリオについてはその少なさに愕然。ミニシナリオが5本用意されている他はキャンペーンシナリオが1本のみ。せめてガダルカナルシナリオでもあれば・・・・。
ま、気長につきあっていきましょ。


と思ったら、巻末にガダルカナルシナリオがちゃっかりとありました。しかもマップ1枚でプレイ可能。取りあえず 「良かった、良かった」



































本ゲームは所謂フリーセットアップなので、セットアップの段階で迷うことになる。しかし基本的な指針さえ押さえておけば、さほど難しいものではない。そこでまずは連邦軍から見たセットアップ上の主要なポイントを以下に列挙してみた。
ジオン側は連邦軍の配置を見てからの配置となる。基本的な考え方は連邦軍と同じで最前列にMS隊、その後方に艦船隊を配置することになる。ただジオン軍の場合、連邦軍と比べて艦船数が圧倒的に少なく、例えば軽巡部隊で戦艦・空母を守るといった布陣は敷き難い。それよりは数的にそれほど見劣りしないMS隊で艦船を守った方が良い。またジオンの場合、艦船の損失がそのまま勝敗に直結する訳ではない。そのため連邦軍ほど戦艦の保護に尽力する必要はないと思われる。その他セオリーとなりそうな点を列挙してみた。
このゲームは、システムの特性上「攻撃側が有利」である。だから主導権を握ったら積極的に攻勢を仕掛けて行くべきである。ただし猪突猛進は危険である。チットの出具合と彼我の状況を判断し、自軍の戦力が最大限に発揮でき、敵の反撃リスクをある程度軽減できる見通しがある場合には、断固たる攻撃を行うべきである。「攻撃しなければ勝てないゲーム」ということは覚えておきたい。
またこのゲームは、「数」のゲームである。従って両軍とも数を念頭に置いた戦いを行う必要がある。全般的に数的な優位に立っているのは連邦軍である。従って連邦軍としては数的な優位を失わないように戦いを進めて行く必要がある。後に戦術編でも触れるが、連邦軍はジオン軍の数を減らすような戦いを試みるべきだ。とはいっても連邦軍はユニットの質でジオン軍のような飛びぬけて優秀なユニットは少ない。どちらかといえば平凡なユニットが多い。そのため攻撃に立っても一方的なせん滅戦は難しく、お互いに血を流しながらの戦いになるだろう。それはそれでも良い。相互に血を流しながらユニットを減らしていけば数で勝る連邦軍が結局の所勝利に近づく。
ジオン軍として注意しなければならないのは、連邦軍増援部隊の出現位置である。特にガンダム等のエリート部隊がアバオアクー要塞の近くにいきなり出現した場合、これまで優勢に進めていたジオン軍がいきなり敗北してしまう場合すらある。このような事態を防ぐために、ジオン軍は艦船部隊を適宜前進させ、連邦軍の増援配置可能エリアを盤端に圧迫しておく必要がある。増援ルールにはアッサリと書かれているが、「混乱していない敵艦船から5ヘクス以内に配置できない」というルールは重要である。上手くいけば、ジオン軍はたった3個の艦船ユニットだけで連邦軍のフィールド1つを完全に封鎖することが可能だ。
戦略編で、「このゲームは数のゲームだ」と書いたが、戦術面では数的優位を失わないよう、あるいは数的優位を突き崩すような戦い方が求められる。具体的には以下の方針で戦うのが良い。
例えば連邦軍の場合、ジムで攻撃を仕掛けて良い相手は一般兵までで、一般兵であってもMS-14は性能差があるのでできれば交戦を避けた方が良い。ボールの場合は長距離射撃を基本とすべきで、特にMSが相手の場合はMS-06程度が相手の場合のみ接近戦を仕掛けて良い。









