
Panzerは、GMT社が2012年に発表したシミュレーションゲームです。テーマはWW2における戦車戦。1943年以降の独ソ戦を舞台に独ソの戦車同士が激突します。独ソのAFV(装甲戦闘車両)が1両単位で登場し、その種類は独ソ合わせて計17種類。他に対戦車砲、火砲、歩兵が登場します。
今回初めてPanzerで対人戦を行う機会を得ました。以下はそのレポートです。
今回初めてPanzerで対人戦を行う機会を得ました。以下はそのレポートです。
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次に選んだシナリオは、歩兵が出てくるやつということで、シナリオ5「Passing」を選びました。これはドイツ装甲部隊による突破と、それを阻止せんとするソ連戦車部隊の戦いです。ドイツ軍の主力は10両の4号戦車H型と4両の3号戦車M型。それに若干の歩兵部隊が加わります。対するソ連軍は7両のT-34/76戦車と2門の76.2mm対戦車砲。それに若干の歩兵部隊です。兵力的にはドイツ軍がほぼ2倍。さらにドイツ軍は練度面でも優位に立っています。攻撃側はドイツ軍なので当然といえば当然なのですが・・・。私はドイツ軍を担当しました。このシナリオをプレイする途中は気付かなかったのですが、どうも3号戦車を入れ忘れていたように思います。3号戦車が投入されていれば、さらに楽な戦いができたのに・・・。

序盤は静かに立ちあがりました。両軍とも距離が離れているため互いに相手を射程内に捉えられず、まずは前進して有利な地点を確保しようとします。
第5Turn。1000m前後の距離で両軍の戦車部隊同士が射撃を開始しました。高地を確保し、高度で有利立つソ連軍戦車に対して、我は数の優位を頼んで強引に射撃戦に持ち込みます。練度の優位等もあり計4発の命中弾をT-34/76の車体部分に命中させました。しかし下から撃ち上げる形になるので相手の装甲効果が最大限に発揮され、有効打はなし。一方T-34の射弾も数発が4号戦車の砲塔に命中します。しかし4号H型はG型に比べて砲塔部分の装甲が強化され、徹甲弾に対する抗堪性が高まっています。結果として1発も4号H型の砲塔装甲を射貫できず、空しく弾き飛ばされました。強いぞ、4号H型。

第7Turn。700mまで距離を詰めた4号戦車隊は、下から撃ち上げる形で強引に狙い撃ちします。2発の徹甲弾がT-34/76の砲塔に命中しました。この距離ではT-34/76の砲塔装甲は4号H型の75mm徹甲弾に抗堪し得ず、1両が撃破され、もう1両が中破しました。対するT-34/76の徹甲弾も4号戦車に命中しますが、その尽くが4号H型の前面装甲に阻まれて有効打とならず。4号H型の強さが際立っています。4号G型とH型の違いについては、上に述べた装甲値以外に速度の違いも表現されています。4号H型は装甲が強化された代わりに速度が遅くなり、戦場ではやや使い勝手の悪い車両になってしまいました。とはいえ、徹甲弾に対する抗堪性がこうも違うと、速度の違い等は些細な違いに思えてきます。

第8Turn。別動隊でノロノロと機動していた(足は遅いので・・・)4号H型計5両が制高地に進出。戦場を見下ろすポイントに布陣しました。そこから1400mの距離を隔ててT-34/76 5両が集結しているのが見えます。練度の優位を生かして主導権を握ったドイツ軍はT-34/76の集団に対して計10両の4号H型が一斉に火ぶたを切りました。10両もの集中射撃。片や700mの近距離から、片や1400mながらも高度の優位性を持った状況で。まさに十字砲火を浴びることになるT-34/76隊の運命は悲惨でした。5両のうち3両が撃破され、生き残った2両も履帯に命中弾を受けて走行不能。この時点で稼働戦車の大半を失ったソ連軍の投了でゲーム終了となりました。
感想
プレイ時間は1シナリオ1~2時間でした。ただ今回はいずれも中途終了だったので、フルターンプレイした場合は、もう少しプレイ時間が延びると思います。大規模なシナリオを完遂しようと思えば、半日ぐらいはかかるかも知れまえん。今回上級、選択ルールについては原則全て適用しました。ただ上級ルールは兎に角、選択ルールについてはルールを完全に理解した上でプレイした訳ではなかったのでルール適用の漏れはあったと思います。まあプレイしていて支障のない範囲だったので、大きな問題だとは思っていません。
Panzerシリーズの特徴として、とにかく戦車戦闘は詳細に描かれています。1Hex100mというスケールも戦車の性能差を表現するには適切なものに思えてきます。ただ気になる点として、やや主導権ダイスの影響が大きいようにも思えますが、これも主導権ダイスに練度の修正が適用されるので、上手く機能すれば人的要素の違いが表現できます。人的要素といえば、練度と士気が別の概念でルール化されているので、「士気は高いが練度は低い」という映画等でありがちな部隊についてもうまく表現されています。歩兵戦闘はかなり省略された表現になっていますが、戦車中心のゲームなので止むを得ないと言えましょう。それでも戦車戦闘における歩兵の位置づけは適切に表現されています。火砲や航空機、さらには間接射撃や人口障害物もルール化されています。いつか発表する機会があるかも知れませんが、本ゲームにおける間接射撃の威力はなかなか強烈で、下手に戦車部隊が密集隊形を組んでいると、忽ち大規模間接射撃の餌食になってしまいます。
ASLに比べるとメジャーとは言えないPanzerシリーズ。確かにルールは多く全てを理解するのは大変ですが、基本ルールだけなら驚く程シンプルです。上級、選択ルールについても戦車だけならば口頭説明でも対応可能。歩兵や砲兵を入れたらさすがに複雑になりますが、その辺りはステップバイステップで取り入れていけば良い。兎に角戦車戦についての再現性はASLを確実に凌いでいるので、戦車に興味がある方にとってはプレイしてみる価値のある作品だと思います。





1943年後半のウクライナにおける独ソ戦車中隊同士の交戦を描いたシナリオです。基本ルールのみでもプレイ可能なシナリオですが、今回は上級ルールと選択ルールを取り入れてプレイしました。
序盤、高地を占拠したドイツ軍戦車部隊は、高度面での優位を利用して1000m以上の遠距離から射撃を開始しました。序盤の撃ち合いで双方1両ずつ失った後、ソ連軍戦車計7両が射程距離内に入ってくるに至って射撃戦はいよいよ本格化してきました。
一方T-34/76からの射弾も命中率が低い割にそれでも何発かが4号戦車の前面装甲に命中します。4号戦車G型の場合、T-34とは逆に砲塔が脆く、その代わり車体装甲が比較的分厚くなっています。そのためこの距離なら砲塔は抜いても車体は抜けない筈でした。しかしこちらもまた運悪く敵の射弾はその多くが装甲の弱い砲塔部分に命中し、薄い砲塔装甲を貫いた砲弾によって友軍戦車は次々と撃破されていきました。



次にシナリオ2にチャレンジしました。このシナリオについても

第2Turnに入って距離を詰めてきたソ連軍とドイツ軍4号戦車が距離400~600mで激しく撃ち合います。主導権を取ったドイツ軍は(主導権を取った側から先に射撃を解決できます)、一番脅威度の高いSU-100重自走対戦車砲に射弾を集中。パンターからの射撃は外れましたが(命中率70%)、4号戦車の戦車の射弾がSU-100の正面装甲をぶち抜いてこれを撃破しました。この時点でパンターに対する牙を失ったソ連軍。さらにドイツ軍の射撃は続き、4号戦車の射撃によって履帯を破壊されたT-34/85からはクルーがパニックを起こして飛び出し、別の1両は正面装甲を抜かれて炎上します。ソ連軍も意地を見せ、4号戦車3両を近距離射撃により撃破しますが、最早これまでか・・・。




















