世界の傑作機No.160 コンソリデートB-24リベレータ
文林堂
B-24と言えば、「大空の要塞」と言われたB-17に比べるとやや知名度で劣り、搭乗員の人気もB-17の方が上だったと聞く。しかし実際B-24は4発爆撃機でありながら「第2次大戦で最も多くの機数が生産された航空機」であり、「連合軍の勝利に大きく貢献した機体」であることは間違いない。主戦場であるドイツ上空は勿論、熾烈を極めた地中海戦線や広大な大西洋での対潜哨戒。あるいは灼熱の南太平洋戦線から酷寒の北太平洋まで、「コンソリ」は枢軸軍を最も苦しめた機体の1つであった。本書はそんなB-24を様々な角度から分析した著作である。同シリーズの他の作品と同じく写真とキャンプションが中心であるが、それ以外にも開発記録や機体解説、あるいはプロエスティ油田への攻撃任務についてなど、文書記事も豊富である。また単に事実を列挙してあるだけではなく、参考文献をちゃんと掲載してくれているので、さらに詳しく調べたい場合に重宝する。
最近の「世傑」は内容的に充実しており、コストパフォーマンスが良い。本書以外にも読んでみたい作品が目白押しだが、果たして本を収納するスペースが足りるかどうか・・・。
お奨め度★★★★