もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2014年12月

クリスマスにはやや遅れてしまいましたが、サンタさんがゲームを持ってやってきました。
今回はいずれも現代戦です。

Modern War #14 US Carrier BattleGroup

ミランダさんがデザインしたソリティアゲームで、1980年代における米空母機動部隊の活躍を描きます。プレイヤーは米空母戦闘群(CBG)の指揮官となり、ゲームシステムが操作するソ連艦隊、航空隊等と戦います。
戦場は北大西洋からノルウェー海にかけての所謂GIUKギャップです。
ルールはまだ読んでいませんが、英文12ページと比較的シンプルなので、チャンスを見つけてプレイしたいです。

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Modern War #15 Red Tide West

1980年代後半に想定された第3次欧州大戦ネタです。旧西ドイツを中心とする地域が1Hex=10マイルで描かれています。ちなみにGDWの"The Third World War"(TTWW)が1Hex=45km、SPIのビックゲーム"The Next War"(TNW)が1Hex=14kmなので、本作のスケールは"The Next War"に近いです。実際、フルマップ2枚に描かれた西ドイツは結構広く感じます。1Turnは実際の1日で、TTWWの7日、TNWの2日よりも短くです。1ユニットは師団規模が基本です。
シークエンス・オブ・プレイ(SOP)は移動、戦闘の繰り返しで、NATO軍だけは移動-戦闘又は戦闘-移動のいずれかが可能です(WPは移動-戦闘のみ)。SOPはシンプルですが、ルールブックは英文29ページ(チャート類含む)と結構ボリュームがあります。ルールも空挺攻撃、避難民、航空戦力、生物化学兵器、そして核兵器と結構多彩です。

早速2015年2月に対戦プレイを組むことになりました。楽しみです。

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おまけ

サンタさんが間違えてこんなゲームを送ってきました。
欲しかったのは別のゲームなのですが、愉快なサンタさんに乾杯!!。

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PFBシリーズの最新版、PFB2014を以下のページにアップしました。


今回はデータカードだけではなくチャートにも若干の修正が入っています。(Ver1.2となっています)
具体的な変更点は、以下の通りです。
(1) 退場、危険球の発生割合を下方修正した。(今までのデータが大きすぎたと言えます)
(2) 選手側の特徴として"退場"と"危険球"を排除した。
詳しくは珍プレイ表の"~66"と"97"の欄をご覧ください

お楽しみください。

余談
今年も作業時間を計測してみました。

 PFB2014:約23時間(14/12/04~14/12/25)
 PFB2013:約41時間(13/11/17~13/12/27)
 PFB2012:約30時間(13/01/10~13/02/03)
 PFB2011:約26時間(11/12/01~11/12/24)
 PFB2010:約30時間(10/11/01~10/12/18)
 PFB2010:約30時間(10/11/01~10/12/18)
 PFB2009:約31時間(09/12/13~09/12/27)
 PFB2004:約40時間(09/07/05~09/12/17)
 PFB2008:約28時間(08/10/31~09/01/12)

今年は今までになく効率的に作業できました。
が、工夫すればもっと早く仕上げられたと思います。
まだまだ工夫の余地が足りません。

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横浜駅西口から歩いて5~10分ぐらいの場所にあるラーメン屋さんです。いわゆる「家系ラーメン」の元祖として有名。
YSGAの例会場のすぐ近くにあるのですが、例会のある日(つまり土曜日か祝日)はいつも長蛇の列が出来ているので、今まで食べる機会がありませんでした。

この度、横浜駅方面へ行く機会があり、その帰りに立ち寄ってみました。
ラーメン中盛、麺固め、味濃いめで注文。
出てきたラーメンは正に家系そのもの。
標準的な家系の味です。

スープとチャーシューは美味しかったです。
スープは何度も飲んだぐらい。全部飲むと「太る」ので、途中で止めるのが大変でした。
麺の方はそれほどでもなかったように思います。
全般的には美味しい部類だとは思いますが、並んでまで食べる味かどうかは・・・でした。
(もちろん横断歩道の向こう側のラーメン屋さんよりは数段旨かったですけど・・・)

お奨め度★★★

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Aegean Strikeは、Victory Games社が1986年に発表した現代戦ゲームです。テーマは冷戦時代におけるバルカン半島方面における東西対決で、米ソ両大国の他、ブルガリア、ギリシア、トルコ等の諸国が登場します。想定年代は1989年です。

本作は1983年にVictory Game社から発売されたGulf Strike(以下GS)の姉妹編とも言うべき作品です。大隊~師団規模の陸上部隊、1個中隊規模の航空部隊、数隻からなる小艦隊からなる海軍部隊がユニット化され、1Turnは実際の1日、1Hexは28kmに相当します。基本システムはGulf Strikeのシステムを踏襲しており、探知や戦闘に関するルールに変更はありません。ただし戦場が前作のペルシャ湾からバルカン半島に変更になったため、地域特有のルールが追加されています。

基本システムでの大きな変更点は航空基地に関するルールで、GSでは飛行場と航空基地は別の概念として扱われていましたが、本作では共通化されています。またGSでは移動可能であった航空基地部隊が、本作では移動できなくなりました。さらにGSでは航空基地部隊は3Hit受けた時点で破壊されてゲームから除去されていましたが(そして3Hitは拍子抜けする程簡単に達成できる)、本作での航空基地は決して破壊されない存在(ただし作戦不能状態にはなり得る)として扱われています。
もう1点が特殊部隊に関するルールで、GSでは特殊部隊は米軍の専売特許でしたが、本作ではソ連側にスペツナツが登場し、米軍のグリーンベレーと同様に襲撃や偵察に活躍することになりました。しかも数量的には米軍を圧倒し、特殊戦に関してはGSと本作では米ソの立場が完全に逆転しています。

その他、選択ルールとして巡航ミサイル、米軍機による小編隊攻撃、電子ジャミング、航空機の速度差等が含まれています。最後の航空機の速度差は航空機の速度の違いによって迎撃戦闘時における進出速度の違いをシミュレートしたもので、やや大雑把な感じはありますが、納得できるルールに仕上がっています。

登場兵器については両軍ともGSから大きな違いはありませんが、想定年代が違うので航空兵力にいくつか違いがあります。
(1) 米空母の軽攻撃機がA-7コルセアからF/A-18ホーネットに変更になりました。
(2) ソ連軍に新型機が登場しました。ゲーム上はMiG-29、Su-29として扱われています。前者は制空戦闘機で航続距離を除く性能はほぼF-16と拮抗しています。後者は実在しない未知の戦闘機で、性能的にはMiG-23クラスの機体です。あとMiG-31も登場し、空戦性能はMiG-29と同等。ただ実際のフォックスハウンドと違い、このMiG-31は航続距離が短いため広域防空には不向きです。

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今回、この「幻の名作」と言うべきAgean Strikeをプレイしてみました。シナリオはシナリオ2「第3次世界大戦-南西方面作戦」。これは第3次世界大戦におけるバルカン半島方面における戦いを描いています。本作のメインシナリオといっても良いでしょう。
今回下名はNATO陣営を担当しました。
また、以下のハウスルールを採用しました。
http://mk2kpfb.web.fc2.com/SGame/text/VG_GulfStrike_HouseRule.txt

1989年7月、第3次世界大戦勃発

本作における大半のシナリオでは、「開戦前手順」ルールが適用されている。これは戦争開始前の緊張状態を示すルールで、緊張が進むにつれてトルコ海峡が封鎖されたり、部隊を動員したりする。戦争がいつ始まるかはダイス目次第なので、両軍とも全く準備不足の状況で戦争が始まったり、逆に万全の状態での開戦になったりする。

今回は第1Turnにいきなりトルコ海峡が封鎖され、WP側の艦艇が黒海から地中海へ出撃できなくなってしまった。しかしその後は両軍とも緊張状態を保ちながら開戦準備を整えつつ、なかなか開戦しない事態となった。

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両軍が戦端を開いたのは第13Turnである。既にブルガリア南部の国境線にまで進出していたソ連軍9個機械化師団(2個戦車師団、7個自動車化狙撃兵師団)は、ブルガリア軍を伴って一斉に国境を突破。ギリシア、トルコ領内に雪崩れ込む。スペツナツがギリシア・トルコ国境付近の飛行場を占領。そこにソ連空中機動旅団が殺到。トルコ・ギリシャ両軍の間隙に楔を打ち込む。さらに黒海艦隊の海兵隊がイスタンブール東部のアジア側に上陸。イスタンブールの孤立化を図る。

海ではトルコ海峡を機雷で封鎖せんとするNATO側に対し、ソ連海軍は潜水艦を使って強行突破を図る。エーゲ海の入口付近を遊弋していた米空母「アイゼンハワー」を主力とする米機動部隊をソ連潜水艦隊が襲う。外海へ進出してきたディーゼル潜水艦が索敵により米空母部隊を探知すると、後続するオスカー型ミサイル原潜が距離約300海里から対艦ミサイルを放つ。ミサイル2発が「アイゼンハワー」に命中し同艦は中破する。
さらにソ連軍はTu-26バックファイア2個中隊、Tu-22ブラインダー1個中隊を米空母攻撃に派遣するが、これはF-14トムキャット、F/A-18ホーネット等の迎撃を受けて撃退されてしまう。

その後トルコ海峡を巡ってWP軍とNATO軍の激闘が続くが、兵力に勝るWP軍が次第にトルコ軍をイスタンブールに追い詰めていく。両軍の航空兵力も戦場上空を飛び回って地上支援を仕掛けるものの、険しい地形に阻まれて十分な戦果を上げることができない。

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そして迎えた第15Turn(開戦第3Turn)。ソ連海軍のヴィクター型攻撃原潜が、機雷に溢れるトルコ海峡を強引に突破して米空母に肉薄してきた。対する米艦隊は空母周辺で待機していた原潜部隊(ロサンゼルス級、トラファルガー級等)を総動員してこれを迎え撃つ。エーゲ海での米ソ原潜部隊同士の戦いは熾烈を極め、米海軍もロス級原潜1隻を失ったが、それでも空母へ雷撃する直前にヴィクター型原潜2隻からなる高速原潜部隊を始末した。
しかし米空母の試練はこれだけではなかった。密かにブルガリア領内に進出していたTu-26バックファイア1個中隊が、新鋭MiG-29フルクラム2個中隊を伴って米空母を求めて飛来してきたのだ。先の空戦で傷物になった長距離爆撃機を再び戦場に投入してくることを予想していなかった米艦隊は、防空戦闘機の数が十分ではなかった。しかもバックファイアを守る護衛の傘も強力であった。F-14もF/A-18もMiG-29との交戦により空戦能力を損失してTu-26には一指も触れられない。
「まるでレッドストームライジングじゃ」
バックファイアは対艦ミサイルを次々と発射。そのうちの数発が「アイゼンハワー」に命中した。「アイゼンハワー」轟沈。この段階で「状況終了」となり、今回の練習プレイは終了となった。

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感想

空母を突出させたのは失敗であった。「敵潜水艦が機雷源を強行突破してくる」というのはある意味「想定外」であり、「人間相手はソロプレイのようにはいかない」というのを痛感した。次回は同じミスをしないと心に誓う。

今回のプレイ時間はセットアップを含めて約10時間であった。全部で15Turn分プレイできたが、そのうち開戦前状況が12Turn分なので、実質的には3Turn分しかプレイできなかった。戦争中の1Turnの所要時間は約2時間。ちなみに今回プレイした「第3次世界大戦シナリオ」は、ショートバージョンで7Turn、ロングバージョンで20Turnなので、プレイ時間は単純計算でショートの場合で20時間前後、ロングバージョンで40時間以上ということになる。以前にプレイしたGulf Strikeの場合、シナリオにも依るが1Turnの所要時間が1時間前後だったので、その2倍の時間を要していることになる。

時間がかかる原因はまず航空兵力がある。GSの場合、戦場の広さに比してソ連空軍機の航続距離が短すぎる。イラン空軍については足の長いF-4ファントム等があるが、こちらは整備力の関係上1Turnに1度しか飛べない。結局ソ連もイランも航空兵力を有効活用できない。米軍についてはそんなことはないが、こちらは兵力が少ない。そして主要国全てに言えることだが、航空基地の絶対量が航空兵力に比して不足気味である。結局航空兵力の果たす役割が限定的なものになるのがGSであった。
本作の場合、戦場がGSの場合と比較してかなり狭くなった。それに加えて両軍とも十分過ぎる飛行場を前線近くに有している。結果として両軍とも航空機の果たす役割がGSの場合に比して遥かに重要となった。しかもルール改定や両軍の早期警戒網の強化によりGSよりも防空の傘を提供できる割合が増えた。自然、航空戦は激烈なものとなり、毎Turn毎Turnが時間のかかるものになった。

このように決して簡単なゲームとは言えないAgean Strikeだが、それでもプレイする価値は十分にあると感じた。まずGSでやや不完全燃焼的な感じがした陸海空統合作戦が、本作では上手く機能している。様々な追加ルールも現代戦の雰囲気を再現するのに成功していると思う。GSに比べると箱庭的だが、マンツーマンで対戦するには丁度良い広さだ。時間がかかるのは難点だが、ゲームに慣れればもう少しプレイ時間を短縮できると期待したい。
レーティング的には手を入れたい所もあり、例えば「Su-29って何ね?、Su-27だったらデータちゃうでしょ?」とか、「MiG-31とSu-24がちょっと足短すぎ、MiG-23/27がちょっと強過ぎね?」とかあるが、古いゲームだから仕方がない。

全20Turnキャンペーンシナリオにも機会があれば挑戦したいと思う。

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Metrics公団

TEF東海メトリクス勉強会

メトリクスといえば、一般的にはソフトウェアメトリクスのことで、ソフトウェア品質等を評価する様々な数値のことである。本書はメトリクスに焦点を当てた著作だが、専門書というよりは同人誌に近く、「メトリクス同人誌」といった方が良いかもしれない。
内容はメトリクスに関する研究や論文レベルの内容のもの、あるいは単なるよもやま話まで様々で、決して堅苦しい本ではない。専門書ではないので、メトリクスについて専門的に学びたい方には不向きだが、メトリクスについて何か考えてみたい、メトリクスを有効活用してみたい、と考えている人にはそこそこ有益な内容であった。私的には、ヤマハの小池利和氏の論文が面白かった。

お奨め度★★★

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