もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2015年01月

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Gulf Strikeは1981年に米国Victory Games社から発表されたシミュレーションゲームだ。テーマはイラン・イラク周辺における軍事衝突で、4つの仮想戦シナリオと1つの半仮想戦シナリオ(イラン・イラク戦争)を含む。今回はVASSALを使ったソロプレイにチャレンジしてみた。
選択したシナリオはシナリオ1「ジハード」。これはイラン・イラク戦争に勝利した革命イラン軍が、湾岸諸国へ攻め入るという内容のものである。


5Turn(6月9日)

イメージ 13サウジアラビア軍とイラン軍が砂漠で遭遇戦を繰り広げた。しかし砂漠という地形の特性上、両軍とも決定的な戦果を挙げられない。徒に時が過ぎていく。
ここの至ってイラン軍は新たな活動を開始。オマーン湾岸の主要都市マスカットを航空機で攻撃したのである。マスカット基地は米空軍のF-15CイーグルやE-3CセントリーAWACSが集結しているので、ある意味格好の攻撃目標といえる。しかし米軍は現在の湾岸危機に対して軍事的な活動を強めては来ているものの、未だイランに対して正式には攻撃を実施していない。イラン軍による米軍基地に対する攻撃は、米軍による戦争介入を招く危険な行為でもあった。

イメージ 14AWACSからの緊急通報で国籍不明機の接近を知った米軍は、マスカット基地からがF-15Cイーグル2個中隊が発進する。後に「オマーン湾事件」と呼ばれる遭遇戦が米軍介入のキッカケとなった。
F-15とF-4、米国の世代違いの制空戦闘機同士の対決は予想通りF-15の勝利に終わった。F-15Cの失ったステップ数は3ステップ、それに対して革命イラン空軍は投入した航空機のうちF-4Eファントム2個中隊壊滅。残り1個のファントム中隊も爆弾を投棄して撤退していった。
しかしこの戦闘で米軍の湾岸戦争への介入は決定的となった。

そしてもう1人。米軍と共に戦局の推移を見守っていたソ連も、いよいよ参戦の決意を固めていく。

今回イラン軍がワザと米軍を攻撃したが、それはイランにとってはソ連の参戦を早めるという意味合いを持っていた。

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6Turn(6月11日)

イメージ 15イメージ 16米ソ参戦。湾岸戦争は、ここに米ソが直接対決する第3次世界大戦へと発展していった。
インド洋で米ソ両海軍が激突する。米空母「キティホーク」をマークしていたソ連巡洋艦「アドミラル・フォーキン」が先制攻撃を敢行した。それが見事に命中し、「キティホーク」を中破せしめた。米機動部隊の反撃で「フォーキン」は撃沈されてしまったが、引続いて接近してきたソ連海軍オスカー型巡航ミサイル原潜が「キティホーク」に対してミサイル攻撃を敢行。それが見事に命中し「キティホーク」を葬り去った。さらに戦闘機の傘を失った米艦隊に対してTu-26バックファイアが襲い掛かった。生き残った米水上艦もバックファイアの対艦ミサイル攻撃を受けて次々と撃沈されていく。一連の戦闘で米空母打撃群は大損害を被り、事実上戦闘能力を損失した。

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イメージ 17米艦隊の仇を取ったのはロサンゼルス級攻撃型原潜2隻からなる水中攻撃部隊であった。まずソ連海軍のヴィクター型原潜と水中での一騎打ちを演じたロス級原潜は、見事にこれに打ち勝った。ソ連原潜2隻撃沈(4Hit)、米原潜1隻中破(1Hit)。さらにロス級原潜は先ほどの攻撃で「キティホーク」に止めを刺して意気上がるオスカー型原潜を捕まえた。一連の戦闘でオスカー型2隻が撃沈され、ロス級の損害は皆無。しかも攻撃を終えたロス級は、ソ連対潜網による探知を躱してインド洋の彼方へ姿を晦ませた。

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イメージ 18湾岸地区ではイラン軍の攻撃が続いているが、サウジアラビア軍の抵抗にあい、その進撃は捗らない。
一方ペルシャ湾に浮かぶ小国バーレーンでは、ソ連軍の親衛空挺部隊2個連隊が降下。イラン空軍F-4Eファントム中隊による地上支援もあってバーレーンの守備隊を撃破。バーレーンをその支配下に置いていた。

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イメージ 19イラクは既にイラン軍の支配する所となっていたが、南部イラクに対して米軍の特殊部隊による奇襲攻撃が実施された。バスラ(1140)のイラン空軍基地に対する奇襲攻撃は対空砲火に阻まれ失敗に終わる。しかしアフヴァーズ付近(1337)に対する奇襲攻撃は成功。トラック輸送中のソ連軍航空基地が目標となり、破壊された。

ソ連海軍航空隊はペルシャ湾岸に機雷を敷設。水上部隊の活動と共にペルシャ湾へ向かう米軍の補給ルート(SLOC)を妨害する。


7Turn(6月13日)

イメージ 20米軍の増援が登場する。CVN-65「エンタープライズ」を中心とする空母機動部隊だ。「キティホーク」を失った米海軍にとって、「エンタープライズ」は正に干天の慈雨と言えた。他に攻撃型原潜と揚陸艦の部隊である。

ソ連軍はカタールに空挺部隊2個連隊を投入。首都ドーハに対する直接攻撃を仕掛けたのである。しかし攻撃は失敗。空挺連隊は大損害を被って撃退されてしまう。

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サウジアラビア正面ではイラン軍の機甲部隊が次第にリヤドに接近してきた。サウジアラビア軍はいよいよ後がなくなってきた。

8Turn(6月15日)

イメージ 21アフガン山中で補給物資を輸送中のソ連軍トラック部隊が米特殊部隊の襲撃を受けて壊滅した。神出鬼没の米特殊部隊。正規軍による護衛がないといつでも餌食なる危険があってやりきれない。

カタールの首都ドーハへ侵攻中のソ連軍は、先に大損害を被ったにも関わらずさらなる増援部隊を投入して攻撃を継続する。しかし兵力不足に加えて空から米空軍のF-4Eファントムが支援に現れてソ連空挺部隊を妨害するので、攻撃は捗らない。このTurnもソ連親衛空挺部隊はドーハに指一本触れることができずに停滞。しかも南からはアラブ連合軍が迫りつつある。

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イメージ 22カタール、バーレーン方面では米軍機による猛爆が続いていた。米軍は特殊部隊を投入して正確な位置標定を行った上で、F-4Eファントム、F-15Cイーグル、さらにはB-52まで投入して同方面のソ連軍空挺部隊を叩いた。補給物資が吹き飛ばされ、兵員が、装備が、失われていく。時にはゲリラの対空ミサイルがB-52を撃ち落すようなことも無きにしも非ずだったが、大局は動かない。

そして頃合い良しと見たアラブ連合がカタール前面で反撃に転じた。アラブ連合の主力はアラブ首長国連邦の機甲旅団(3-2-8)で、それにカタール軍が加わる。決して強力な部隊ではなかったが、連日の爆撃で疲れ切っていたソ連空挺部隊にとっては致命的であった。空挺部隊4個旅団は文字通り壊滅し、ソ連軍によるカタール攻略戦は失敗に終わった。

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9Turn(6月17日)

連合軍が主導権を奪い返した。先のTurn、主に米軍の航空攻撃がソ連軍空挺部隊に大打撃を与えたため、主導権転換の必要条件である15Hitを連合軍が得たからだ。

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イメージ 23ペルシャ湾口で待ち受けるソ連艦隊に対し、米艦隊による総攻撃が始まった。まず米原潜2グループ(4隻)が長距離ミサイルによるアウトレンジ攻撃を実施した。しかしこれは出目に恵まれずソ連艦隊、その主力であるキエフ級軽空母に対して僅かな損害しか与えられなかった。そこで米原潜隊は決死の肉薄戦闘を敢行。ソ連水上艦隊による警戒網をすり抜けてキエフ級空母に対して魚雷攻撃を敢行した。発見されればKa-25ヘリコプターによる先制攻撃を覚悟しなければならない危険な賭けだったが、熟達の米原潜部隊は見事にその仕事をやってのけた。
軽空母「キエフ」撃沈。

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イメージ 24これでエアカバーを失ったソ連艦隊に対して米軍機による激しい航空攻撃が始まる。空母「エンタープライズ」を発進した攻撃隊がソ連艦隊の防空警戒網の隙を突く形で攻撃を敢行した。A-6Eイントルーダー、A-7Eコルセアの放つ対艦ミサイルの一斉攻撃で生き残ったソ連水上艦の大半が撃破された。残るのはイラン海軍の駆逐艦(先のTurnにソ連艦隊と合流すべくペルシャ湾を南下してきた)のみ。そしてそれに引導を渡したのは、ドバイを発進したアラブ首長国連邦(UAE)空軍所属のミラージュ戦闘爆撃機であった。彼らの爆撃によりイラン駆逐艦も全滅してしまう。
ここにペルシャ湾方面のソ連/イラン水上部隊は壊滅した。

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イメージ 25さらに残った潜水艦も1ユニットがS-3バイキングの攻撃により撃沈され、残ったソ連潜水艦は僅かに1ユニットのみとなってしまう。これではペルシャ湾への補給線遮断も覚束ない。事実、このTurn終了を待たずして連合軍マスカット基地に対する補給線が回復し、マスカット基地は活発な活動を開始したのである。

マスカット基地を爆装したF-15Cイーグル、F-4Eファントムが発進。バーレーン方面を目指す。バーレーンでは先に攻略作戦を担当したソ連親衛空挺連隊2個が守備隊として配備されていたが、彼らは補給も届かず、半ば見捨てられたような部隊であった。米軍機はこの不幸な空挺隊員達に対して容赦ない爆撃を敢行。空挺部隊の戦力を一挙に半減させた。攻撃側に被害なしである。

イラン軍は残った力を振り絞ってサウジアラビア中心部への進撃を続行中である。首都リヤドまであと3ヘクス。


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Gulf Strikeは1981年に米国Victory Games社から発表されたシミュレーションゲームだ。テーマはイラン・イラク周辺における軍事衝突で、4つの仮想戦シナリオと1つの半仮想戦シナリオ(イラン・イラク戦争)を含む。当時はイランイラク戦争が継続中であったため、本作のシナリオもイランイラク戦争の結果と連動した形になっている。実際の歴史はご存じの通りで、イランイラク戦争終結とその後の湾岸危機から湾岸戦争、裏で進行していた冷戦構造の終結とソ連の崩壊、そして21世紀に入ってからの対テロ戦争、イラク戦争へと続いていくのだが、本作のシナリオは実際の歴史とはかなり異なった「過去における未来」を扱うことになる。

本作については、以前に猿遊会でのプレイを紹介させて頂いた。しかし対人戦の場合は時間的な制約その他で最終Turnまでプレイできないことが多い。またプレイヤーの実力差等で展開が安定しないという問題もある(それが対戦ゲームの魅力なのだが・・・)。そこで今回はVASSALを使ったソロプレイにチャレンジしてみた。
シナリオはシナリオ1「ジハード」を選択した。これはイラン・イラク戦争に勝利した革命イラン軍が、湾岸諸国へ攻め入るという内容のもので、そこへ米ソ両大国がそれぞれの立場にて戦争に介入する。イランとイラクという違いはあるとはいえ、このシナリオは正に数年後に実際に行われたイラク軍によるクウェート侵攻を予言した内容になっている。

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なお、今回のプレイを行うにあたり、以下のハウスルールを採用した。

<<ルール案>>
1.原則としてHJ版日本語ルールに従うが、以下のエラッタ及び明確化を優先する。(従って米空母のCAPは2戦略ヘクス)
http://boardgamegeek.com/thread/560841/collected-errata

2.選択ルールは空中給油を除いて全採用。空中給油は以下のハウスルールを使用
空中給油を実施できるのは、両プレイヤー共1アクションステージ当たり1ユニットを上限とする。ただし米空母からの空中給油はこの制限に適用しない。(別枠でカウントする)

3.機雷については以下のルールを採用する。
(1) USのSH-3に掃海能力を認める
(2) USSRのSSNの機雷敷設能力は1ユニット1レベルまでとする。

4.探知に関して以下のハウスルールを採用する。
(1)アクションステージ終了時にいかなる敵の探知距離外に存在し、入港もしていない潜水艦は非探知状態になる。
(2)最終ステージ終了時にいかなる敵の探知距離外に存在し、入港もしていない水上艦は非探知状態になる。
注:(1)(2)の違いに留意。潜水艦は1Turnに3回非探知になる機会を有するのに対し、水上艦は1Turnに1度しか非探知になれない。

5.迎撃に関して以下のハウスルールを採用する。
イメージ 10EWDAの誘導で迎撃する場合、迎撃側は、EWDAが侵攻側を探知した後にEWDAの探知範囲内で侵攻側が消費した移動力分と等しい移動力を、最初の移動時におけるボーナス移動力として受け取ることができる。ただし最大20作戦ヘクス(2戦略ヘクス)まで。このボーナス移動力は全て使い切る必要がないが、使わなかったボーナス移動力は失われる。この特別移動はある侵攻編隊に対する第1回目の迎撃時のみ適用される。
(例)ソ連軍Tu-26の編隊がサウジアラビア軍のAWACS探知距離内に侵入して探知された。Tu-26は被探知後にAWACSの探知距離内で15ヘクス移動した。そこでサウジアラビア軍はF-15戦闘機による迎撃を宣言した。この時F-15戦闘機はボーナスとして最大15作戦ヘクス分の移動力を受け取る。実際にはその後さらにF-15は2作戦ヘクス移動する権利を得るので、実質17作戦ヘクス分の移動力を受け取る。

このルールはGulf Strikeの迎撃システムに潜む根本的な欠点を解消するためのルールである。このルールを採用しない場合、P-3CやB-52のような長距離爆撃機を広域迎撃するのは非常に困難になる。


6.ルールの明確化:空対空迎撃と対地/対艦攻撃が同一ヘクスで実施される場合、常に空対空戦闘を対地/対艦攻撃に先だって解決する。
例:航空基地ヘクスに侵入したB-52に対し、そのヘクスで探知に成功したソ連軍は、基地からMiG-23を発進させてB-52を迎撃する。この場合、B-52による爆撃を実施する前にMiG-23フロッガーによる迎撃を解決する。


それでははじまりはじまり・・・・

1Turn(1985年6月1日)

イメージ 11戦争が始まった。宿敵イラクを打ち破った革命イラン軍は、湾岸諸国へその矛先を向けた。機械化師団6個、歩兵師団2個を主力とするイラン陸軍はクウェート領内に侵攻。クウェート市を囲んだ。海からはイラン海軍が猛烈な艦砲射撃を加えて、空からはイラン空軍の大編隊が波状攻撃でクウェート市を襲う。クウェート軍も善戦し、イラン空軍に対しては対空砲火だけで5ステップもの損害を強要した。さらに生き残ったA-4スカイホークは果敢にも防衛戦闘に参加。市街地郊外に迫るイラン軍機甲師団に対して無視できない損害を与えていた。

イラン陸軍によるクウェート総攻撃に対しても一度は耐えたクウェート陸軍であったが、イラン軍は執拗だった。駆逐艦やコルベット艦は兎に角としてミサイル艇までもがクウェート市街に接近して激しい艦砲射撃を加えてきたのである。この攻撃でクウェート国際空港付近に布陣していたクウェート空軍は壊滅してしまう。

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2Turn(6月3日)

イメージ 12このTurn、湾岸諸国がイランに対して参戦してきた。そこでイラン軍は、まずペルシャ湾の制海権を確保すべく、湾岸諸国の海軍部隊に対して攻撃を仕掛けてきた。まずは革命イラン海軍のP-3C対潜哨戒機が対艦ミサイルでオマーン海軍のミサイルボートを攻撃するも、外れ。続いてホルムズ海峡付近から発進したイラン空軍のF-4ファントムがサウジアラビア海軍の艦隊を空襲するも、激しい対空砲火によって一挙に4ステップもの損害を被ってしまう。これらの攻撃で空からの攻撃の困難さを悟ったイラン軍は、空襲ではなく艦対艦戦闘で湾岸諸国の海軍部隊に襲いかかった。イラン海軍のミサイル艇部隊は猛攻撃を仕掛け、結果的に全対艦ミサイルを消費した。その結果、遂にサウジアラビア海軍の駆逐艦、コルベット艦を仕留めた。
湾岸諸国もすぐに反撃に転じ、生き残ったサウジアラビアのミサイル艇とバーレーンのミサイル艇が北に逃れたイラン海軍ミサイル艇に対してサウジアラビア海軍のミサイル艇が反撃の火ぶたを切る。さらにオマーン、アラブ首長国連邦、カタールの高速ミサイル艇が続く。これら一連の攻撃によってイラン海軍ミサイル艇部隊の大半は撃沈されてしまう。

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陸では、革命イラン軍の先鋒が国境線を超えてサウジアラビア領内になだれ込んだ。クウェートに対する総攻撃も継続されたが、クウェート軍が市街地に立て篭もってなおも抵抗を続けている。

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3Turn(6月5日)

イメージ 13クウェートが陥落した。開戦から4日後の陥落である。しかしクウェート陥落を待たずに革命イラン軍はサウジアラビア領内に侵攻しており、海岸地帯を驀進していった。

一方インド洋からは米大型空母「キティホーク」を主力とする空母機動部隊がペルシャ湾に接近しつつあった。革命イラン軍による湾岸諸国制圧を阻止せんとする米軍は、戦場のすぐ外側にあって介入への機会を伺っていた。そんな中、F-15Cイーグル戦闘機3個中隊がオマーンに進出。ホルムズ海峡上空を睨んだ配備についた。
米軍は未だ湾岸戦争には介入していないが、それでも戦機は熟しつつある。

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4Turn(6月7日)

イメージ 14イメージ 9サウジアラビア領内を進む革命イラン軍は、港湾都市ダマイ(Damay)で初めてサウジアラビア軍の抵抗に出会った。攻撃する側は革命イラン軍第2機甲師団(6-3-8)、守るのはサウジアラビア軍は空挺旅団(2-1-4)。兵力では革命イラン軍が圧倒的に有利であったが、サウジアラビア軍の空挺部隊はエリート部隊である。練度的にはサウジアラビア側に分がある。革命イラン軍は砲兵部隊と海からの艦砲射撃による支援を受けながら攻撃を敢行した。攻撃の結果は兵力に勝る革命イラン軍の勝利。サウジアラビア軍空挺部隊は撤退し、それを革命イラン軍が追う。空からはイラン空軍のF-4ファントム3個中隊が地上支援にはせ参じる。

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しかしサウジアラビア軍の反撃は猛烈だった。AWACS機による警戒を受け取ったサウジアラビア空軍は、リヤド近郊から虎の子F-15Aイーグル2個中隊とF-5Eタイガー2 1個中隊を発進させた。
イラン空軍とサウジアラビア空軍はダマイ北方の洋上で激突。イラン機のミサイル攻撃でサウジアラビア空軍機は全てステップロスするという損害を被ったが、サウジアラビア軍のミサイルはもっと強烈で、空対空任務で護衛についていたF-4Eファントム2個中隊を完全に壊滅させた。残ったファントム1個中隊はなおも進撃し、サウジアラビア軍地上部隊に対地攻撃を敢行したが、サウジアラビア軍地対空ミサイルの反撃で、そのファントム中隊も壊滅した。
空からの支援を欠いた革命イラン軍は、それでも果敢にサウジアラビア軍空挺部隊を攻撃する。再びイラン軍が勝利し、サウジアラビア軍空挺部隊は撤退を余儀なくされる。

海上では、対艦ミサイルの再装填を終えたイラン海軍がサウジアラビア海軍を襲った。対艦ミサイルを撃ち尽くして反撃できないサウジアラビア海軍ミサイル艇はイラン海軍による一方的な攻撃を受けて壊滅した。


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戦闘機の戦い方

毒島刀也 遊タイム出版

著者の毒島刀也氏にしても出版社の遊タイム出版にしても聞き慣れない名前だが、まあそれはどうでも良いとして、本書は現代航空戦の実態について記した著作である。単純にカタログスペックを並べた著作ではなく、現代航空戦がどのように戦われるかについて、実戦的な視点で記述した著作である。
本書の特徴は3点である。
1つは現代航空戦を実戦的な視点から分析していること。例えば空対空ミサイルの射程距離は命中率について、カタログスペックではなく実戦下での能力を云々している。従ってカタログスペック上では数十キロの射程を誇るAIM-120等の中距離空対空ミサイル等も、実戦下での有効射程距離は精々10km未満だということ。特に後ろから追いかける場合は射程距離が激減すること等にも触れている。たとえ相手が中距離空対空ミサイルを搭載していたとしても、敵の隙を突いて離脱を図れば、逃げ切るのは左程困難ではないということだ。
もう1つは現時点での最新の情報に基づいて記述されているということ。この種の著作として有名なのはトムクランシーの「戦闘航空団」がある。しかしあちらは20世紀末の著作なので、記述内容が些か古い。またAIM-120やAGM-88等について今から見ればやや過大と思える記述になっている。その点本著は最新の情報に基づいているので、ステルス機や無人機、さらに中国等が開発中のステルス戦闘機等にも触れている。戦術面でもステルス万能的な書き方ではなく、ステルスにも対応可能だと窺わせる内容だ。
最後の1点は現代航空戦について様々な視点から記述されているということ。単に機材や装備の説明にとどまらず、レーダーモードの使い方、電子戦やさらには空戦機動(EM理論まで登場する)にまで言及されている。特にEM理論に関する部分は、現代空戦におけるEM理論の使い方が、ベトナム戦争の頃からは変化してきている点について触れており、興味深かった。
難点と言えば、内容の割に文書量が少なく、やや説明不足と思える箇所がある点かな。そのために慎重に読まないと内容を読み飛ばす恐れがある。いずれにしても現代航空戦に興味のある向きには、入手して損のない著作である。

お奨め度★★★★

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「桶狭間1560」はSix Angle社が1995年に発表したシミュレーションゲームである。テーマは勿論「桶狭間の戦い」で、史実では織田信長が今川義元を討ち取って天下布武への端緒を開いた。
私が手にしている版は2002年にサンセット社から再販された第2版で、勝利条件などが変更されているとのこと。
マップはA3サイズでフルマップの1/4サイズ。マップはエリアに区分されている。ユニット数は織田側が19個、今川側が24個で、今川が若干有利だが、その差は小さい。史実における今川側の兵力的優位は今川側ユニットの防御力の優位で表現されているが、その分攻撃力が織田側有利に設定されているので、優位は相殺されている。さらに移動力は織田側が有利に設定されているので、総じて戦闘力は織田側の方が高い。

基本システムは所謂チットシステムで、チットを引いた軍勢が移動又は戦闘を実施できる。移動は移動力を消費する基本的なスタイルで、敵ユニットが存在するエリアに侵入したらストップ。それ以上移動できないし、敵ユニットを撃破・撃退しない限り移動を継続できない。戦闘は同一エリアで解決され、攻撃力の合計と防御力の合計を比較し、さらに両軍ともダイスを振り合ってその値を合計値に加算、その差によって戦闘結果が決まる。従って元々の戦闘力差が大きいと、ダイスを振るまでもなく殆ど戦闘力差が決まる。

チットにはイベントも含まれる。イベントの内容は今川義元の休息、雷雨といったいかにも「オケハザマ」的な内容から、あとは織田方武将の暴走がある。いずれも内容はかなり強烈で、「織田方武将の暴走」が発生すると、暴走することになった武将が無謀な攻撃に出て勝手に全滅したりしてくれる。さらに雷雨や休息では織田信長の行動力が2倍になったり、今川義元が2Turn連続で「お休み」したりする。しかも雷雨も休息も複数回発生可能性が多分にあり、かなり激しい。

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取りあえずソロで試してみた。1回目は織田信長本隊が今川義元隊を長躯襲撃したものの、戦闘に突入してこれを撃破する前に今川隊が立ち直ってしまい、どうしようもなくなった織田信長隊が身動きを取れなくなって壊滅。
2回目は織田信長隊でいきなり今川義元隊を襲撃するのではなく、まずは鳴海城を奪回。その後黒末側を渡って東海道を東進し、今川義元を討つ手に出た。鳴海城の奪回は予定通り成功。その際に今川方の武将岡部元信を討ち、東海道を東進した。桶狭間当方で休養中(イベントによる)の今川義元隊に対して全力襲撃を仕掛けたものの、出目振わずこれを壊滅させるには至らず。しかし今川義元を撃退したので、その後西進して丸目砦を奪回しようとした所でゲーム終了となった。VP的には8対6で織田方の勝利。鳴海城の奪回と岡部元信のVPが大きかった。
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2回プレイしただけで結論を出すのは危険だが、不正確さをご承知頂いた上で私見を述べさせていただくと、織田方の方が有利ではないかと思う。織田方としては今川義元本隊にプレッシャーをかけつつ、鳴海城を奪回、大高城方面に圧力をかければ、自然と勝てるのではないか。奪回作戦の過程で今川方の武将を1名乃至2名を討ち取れれば多分VPで逃げ切れるだろう。それを阻止するためには今川義元本隊を大高城に入城させる必要があるが、今川義元の移動力は小さく、1度でも「休憩」が出てしまえば、もう大高城に入るのは不可能になる。休憩が2度出てしまえば、VPが得られる大高城から3エリア以内に侵入することもほぼ不可能。結局、鳴海城、大高城の攻防戦だけで織田方が勝つ可能性はかなり高い。

最後にプレイ時間だが、ソロの場合30~40分で1プレイを終わらせることができた。短時間でプレイできるという点では有難いゲームで、ルールも簡単なので、時間が余った時にプレイするには丁度良い。

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旭川駅から歩いて5分ほどの所にある豚カツのお店です。
目立つ場所にあるので、それほど迷わないとは思いますが、地図をちゃんと読まないと迷うかも・・・。私はしっかり迷いました。

豚カツ定食(中)を注文しました。税込で1533円です。
カツはしっかりしていて衣との相性も良し。食べ応えがある美味しい豚カツでした。

お奨め度★★★

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