もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2015年12月

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世界の傑作機No.155 B-26マローダー

文林堂

B-26マローダーは、B-25ミッチェルと並んでWW2期における米軍を代表する双発爆撃機である。にも拘らず日本ではB-25に比べてB-26の評価は一段低い感がある。B-25がドゥーリトル空襲やビスマルク海海戦における反跳爆撃等で日本軍に大きな打撃を与えたイメージがあるのに対し、B-26は戦争初期に日本軍と対峙したためにミッドウェー海戦での大損害や「大空のサムライ」等での「やられメカ」のイメージが強いためかもしれない。本書はB-26の生い立ちや機体構造、バリエーション、戦歴等を豊富な写真と共に紹介している。本書を読めば、B-26がB-25に勝るとも劣らない傑作機であることが理解できよう。特に欧州戦線では抜群の生還率を誇り、「殺人機」の汚名を払拭していたことは特筆に値する。
「知っているようで余り知らない」機体について認識を新たにするには好適な著作である。

お奨め度★★★

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GMT社のUkraine'43の第2版をプレイしてみた。今回はドイツ軍を担当し、2日間にかけてキャンペーンシナリオに挑戦してみた。


8Turn(43/09/06)

イメージ 10このTurnはドイツ軍にとって厄日となった。ドンバス方面でソ連軍による低比率攻撃が炸裂。まずゴロフスカ(Gorlovka 5324)では1-2攻撃でソ連軍が"6"の目を出しA1/D1。死守を試みたが、そこでドイツ軍の出目はなんと最悪の"1"。慌ててマンシュタインの振り直しを試みるも、そこでもなんと出目は"1"。1ステップ損耗した上でゴロフスカは陥落した。
その南、マキイフカ(Makeyevka 5326)では砲兵支援を受けたソ連軍が3-1攻撃を敢行。またもや出目が"6"で結果はD1。死守するかどうか迷ったが、結局死守を試みてまたもや出目は"1"。1ステップを失った上で後退を余儀なくされてしまう。ドンバス正面の2都市が陥落して2VPを相手に献上してしまう。

Ukraine'43の新版をプレイしていると、時折トンデモないダイス目に遭遇することがある。"1"連続3回なんて当たり前。そんなことで腹を立てるようでは本ゲームをプレイすることはできないだろう。相手の出目が走っている時、こちらの出目が腐っている時は、兎に角我慢。いつか風向きが変わるはずだから。

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イメージ 9ハリコフではドイツ軍がジューコフの苛烈な指揮の元3-1攻撃を実施。出目は"1"だったが、ジューコフの振り直しで出目は"2"に変わって結果はDRX。ステップロスしていた第5SS装甲擲弾兵師団(8-7-7)がさらにステップロスしてしまう。その後の死守チェックはなんとか切り抜けたドイツ軍であったが、SS師団は死守の身代わりとなって壊滅。残る国防軍の歩兵師団1個ではハリコフの運命も風前の灯であった。
ドイツ軍はイジウム付近のBarvenkovo 4720付近で第3SS装甲擲弾兵師団「トーテンコップ」をはじめとする装甲師団5個、歩兵師団2個を投入してソ連軍歩兵スタックを攻撃。機動強襲と合わせてソ連軍歩兵スタック2個を戦闘不能とした。この反撃は、イジウム付近の陣地線を奪取することで防衛線の安定化を図ることにある。ハリコフが健在であればこの反撃も意味のあるものになっていたのだが・・・・。

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このTurn終了時に孤立損耗していたハリコフが陥落。ハリコフ攻囲から解放されたソ連軍大機甲部隊による猛烈な攻撃が始まろうとしている。

Turn終了時のVP=7(10)


9Turn(43/09/11)

イメージ 12ハリコフが陥落した。ハリコフ包囲戦から解放されたソ連軍戦車軍は怒涛の如く南下を開始する。イジウムからポルタワ(Poltava 3316)にかけての防御ラインはソ連軍の猛烈な攻撃に晒される。それでもドイツ軍各部隊は巧みな防御戦闘を展開し、損害を避けつつ戦闘力を保持している。
ドンバス正面ではスターリノ(Stalino 5227)、コンスタンチノフスク(Konstantinovsk 5123)に対して低比率攻撃を仕掛けてきた。しかし今度はドイツ軍各部隊は奮戦を見せ、要域を死守。ソ連軍の前進を許さない。
このTurn、ドイツ軍は機械化部隊3ステップを含む計7ステップを失ったが、ソ連軍の損害もまた大きく、機械化部隊5ステップを含む計11ステップを失った。

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イメージ 11ドイツ軍はポルタワからイジウムを結ぶラインで防衛ラインを整える一方、北部戦線でささやかな反撃を実施する。コノトプ南西部の平原地帯でソ連軍戦車軍団1ユニット(5-3-6)が重戦車旅団(3-2-5)とスタックしているのを発見。ドイツ第6装甲師団(9-8-7)を含む装甲2個師団、歩兵2個師団がこれを攻撃した。歩兵の支援を欠いたソ連戦車部隊は脆くも崩壊。戦線を突破したドイツ軍戦車部隊がソ連軍歩兵スタックを包囲した。

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Turn終了時のVP=10(11)


10Turn(43/09/16)

イメージ 13ソ連軍戦車軍2個がポルタワ前面で攻撃に成功した。再建されたグロスドイッチュランド装甲擲弾兵師団(10-7-7)が後退を余儀なくされ、ポルタワ前面にソ連軍が肉薄する。慌ててドイツ軍は増援部隊をポルタワに配置するが、歩兵部隊の不足が目立ってきた。戦線を守る歩兵部隊が不足したため装甲/機械化部隊が戦線を張る事になってしまう。明らかに湾曲した戦線が伸びすぎている。相手に攻撃させてドンバス方面を後退させて戦線を縮小したい。そのためにポルタワ方面の守りを固めるために装甲部隊とマンシュタイン将軍を同方面に回し、ドンバス方面の守りをやや薄くした。

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歩兵戦力の不足は、当初あまり大きな痛手には見えないが、ボディブローのように響いてくる。そして今回のように戦線が伸びきってしまうと、歩兵不足のために泣く泣く装甲兵力で戦線を張る事になるのだ。逆にソ連軍の立場から言えば、歩兵でも装甲でも兎に角相手の兵力を削っていき、そして戦線を広げていって弱点を突いていく、というのが常道かもしれない。

Turn終了時のVP=10(12)


11Turn(43/09/21)

イメージ 14先のTurn、ドイツ軍がポルタワ方面の守備を強化したためソ連軍はドンバス方面に攻撃を集中してきた。スターリノとコンスタンチノフスクにソ連軍の攻撃が集中する。スターリノはなんとか守りきったが、コンスタンチノフスクは死守に失敗して陥落。ある程度覚悟(期待?)はしていたものの、陥落してしまうとやはり作戦を考えてしまう。しかしポルタワ方面ではソ連軍は2個戦車軍を投入してきたものの、航空支援を投入してオッズを1-3までダウンさせた。ソ連軍はジューコフの振り直しで強行突破を図ってきたもの、ポルタワ守備隊の奮戦でこれを死守した
ドイツ軍はスターリノにステップロスした歩兵3個師団を入れて抵抗する。その他の部隊はドンバスを放棄。抵抗線を形成しながら徐々にドニエプル川に向けた後退を開始した。戦線後退によって歩兵兵力にやや余裕が出てきたドイツ軍。このTurnは反撃を行わなかったが、そろそろ反撃の下地ができつつある。

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前Turnの続きだが、そう考えるとソ連軍の攻撃はポルタワ正面だけではなく、イジウム、ポルタワ間の平野部にも指向するべきであったかもしれない。無論、今回のプレイでもソ連軍プレイヤーは抜かりなく同方面へ攻撃を指向してきたのだが、攻撃力の相当部分をポルタワ攻撃に向けていたため、どうしても平地に向ける兵力は減らされてしまう。例えばポルタワは包囲に留め、主力を平野部の突破に向けると言う作戦も面白いかもしれない。今回の場合はVP不足のため、ポルタワに固執せざるを得なかったのがソ連軍にとって辛い所であった。

Turn終了時のVP=11(14)


12Turn(43/09/26)

イメージ 15スターリノに対するソ連軍の攻撃に対してドイツ軍守備隊が奮戦を続けている。このTurn、戦闘結果DRであったが、死守に成功してなんとか耐えた。
それよりもポルタワ正面である。戦力を回復しつつあるGD師団に対してソ連2個戦車軍が2-1で攻撃を仕掛けてきた。最初の目が"6"だったので、マンシュタインの指揮を発動してリロール。しかしまたもやダイス目"6"で戦闘結果は"D1"。GD師団は3ヘクス後退したかったが、3ヘクス後退すると折角作った陣地線を無血放棄することにある。泣く泣く後衛戦闘を行って1ヘクス後退に留め、スタックしていた第7装甲師団(6-5-7)を犠牲に供した。
ちなみにこのTurnもドイツ軍の反撃はなし。GD師団を完全戦力にまで回復せしめて反撃の機を伺う。

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Turn終了時のVP=12(16)


13Turn(43/10/01)

天候=雨
イメージ 1610月から天候チェックが始まる。1/3の確率で雨が降る。雨が降ると、2級道路が使えない、戦闘時の左1シフト等、攻撃側にとって不利な修正が適用される。出目は"1"で結果は無常の雨。ソ連軍にとっては辛い展開だ。
先程から包囲しているスターリノに対してソ連軍は全周包囲で攻撃を実施。4-1のオッズで結果はDR。死守に成功すればスターリノは持ちこたえる所だったが、ドイツ軍は死守に失敗。スターリノは遂に陥落し、ドンバス全域はソ連軍の支配する所となった。
一方ポルタワ方面では、ポルタワの守備隊からエリート部隊が引き抜かれるのを見たソ連軍第5親衛戦車軍等を含む部隊が正面攻撃を実施。1-1攻撃で1度はDRの結果を得たものの、マンシュタインの振り直しにより戦闘結果がA1に修正となった。
ドイツ軍はまたもや反撃せず。

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Turn終了時のVP=14(18)


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PFBシリーズの最新版、PFB2015を以下のページにアップしました。


お楽しみください。

余談
今年も作業時間を計測してみました。

 PFB2015:約22時間(15/12/01~15/12/24)
 PFB2014:約23時間(14/12/04~14/12/25)
 PFB2013:約41時間(13/11/17~13/12/27)
 PFB2012:約30時間(13/01/10~13/02/03)
 PFB2011:約26時間(11/12/01~11/12/24)
 PFB2010:約30時間(10/11/01~10/12/18)
 PFB2010:約30時間(10/11/01~10/12/18)
 PFB2009:約31時間(09/12/13~09/12/27)
 PFB2004:約40時間(09/07/05~09/12/17)
 PFB2008:約28時間(08/10/31~09/01/12)

感覚的には、今回は例年になく順調な感じがありましたが、
時間で見ると改善幅が小さかったので、やや意外な感はありました。
まだまだ工夫の余地が足りません。

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GMT社のUkraine'43の第2版をプレイしてみた。今回はドイツ軍を担当し、2日間にかけてキャンペーンシナリオに挑戦してみた。

1Turn(43/08/03)

イメージ 18ソ連軍はこのTurnドンバス方面では攻撃を実施せず、兵力回復に努めている。そして攻撃はベルゴルド(Belgorod 4409)西のヴォロネシ方面軍とイジウム付近の南西方面軍のみ実施する。スムイ(Sumy 3407)付近ではドイツ軍第75歩兵師団(5-7-4)がソ連軍の猛攻を受けて壊滅。ベルゴルド付近では、やはりドイツ軍第255歩兵師団(5-7-4)が壊滅する。イジウムでは1-1攻撃がドイツ空軍の妨害で1-2までダウンして、攻撃結果はA1。イジウム付近では攻撃が停滞する。

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イメージ 14ドイツ軍はハリコフ西方で装甲4個師団にティーガー重戦車大隊を投入して反撃をした。6-1攻撃を2回で実施し、戦闘結果D1,DSで2ステップの歩兵を除去した。このTurnの損害は、ソ連軍は歩兵10ステップ+その他2ステップ、ドイツ軍は歩兵6ステップとその他1ステップである。

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Turn終了時のVP=1(0)
注:カッコ内の数値はTurn終了時のVP=(である。Turn終了時のVP=(+6以上ならソ連軍のサドンデス勝利、Turn終了時のVP=(-6以下ならドイツ軍の勝利になる。

2Turn(43/08/08)

このTurnからソ連軍はハリコフから南の戦線で攻勢を開始した。
まず戦場最南端のミウス川戦線ではソ連軍が低比率攻撃を2箇所で実施。そのうち1箇所で6の目を出して防衛ライン突破に成功した。

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その北方、ドネツ川が湾曲しているイジウム突出部に対してソ連軍は総攻撃を実施。1-1の比率から砲兵支援と航空支援で3-1とし、戦線を突破するのに成功した。
そしてハリコフ北部の要域ベルゴルドがソ連軍の高比率攻撃を受けて陥落。同市を守るドイツ第167歩兵師団(5-7-4)は奮戦の後、壊滅する。

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Turn終了時のVP=2(1)

3Turn(43/08/12)

イメージ 15ソ連軍は北方に攻撃を集中してきた。3箇所で高比率攻撃を行い、いずれも成功。ドイツ軍は2ステップを失い、2箇所で軽度の包囲に陥る。
ドイツ軍は新たに増援で登場してきたドイツ最強のグロスドイッチュランド師団(15-12-7)を反撃に投入。ソ連軍歩兵1ユニットを包囲攻撃で殲滅した。またハリコフ北方に近づくソ連軍に対して装甲2個師団、ティーガー重戦車大隊を投入して反撃。しかし出目は最悪の1。なんとか敵を撃破するには成功したが、貴重なティーガー重戦車大隊が失われてしまう。

イジウム方面では装甲3個師団その他を投入して反撃実施。橋頭保築いていた敵騎兵軍団(5-7-6)を撃破し、イジウム防衛線を取り戻した。

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南方では、ドイツ軍の配置ミスにより奇襲占領されたアゾフ海沿岸の都市マリウポリ(Mariupol 5133)に対してドイツ第2SS装甲擲弾兵師団「ダスライヒ」(8-7-7)が反撃。これを奪回していた。

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Turn終了時のVP=3(2)


4Turn(43/08/18)

イメージ 19ソ連軍の攻撃はやはり北方に集中している。ハリコフの東方からスムイにかけて3箇所に渡ってソ連軍は高比率攻撃を実施した。一部では装甲部隊は包囲されそうになるが、なんとかダイスに助けられて包囲は免れる。それでもソ連軍はハリコフ東方の陣地帯を撃破し、北方と東方からハリコフを半包囲する態勢に入っていた。
ドイツ軍は北方で反撃を実施。スムイの北、ベロポルイ(Belopol'ye 3106)付近では、増援で現れた第4+9装甲師団(9-8-7)を中心とした部隊が反撃実施。ソ連戦線最北端を守る歩兵2個を撃破した。

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スムイからハリコフにかけては、GD師団を含む装甲5個師団、歩兵3個師団が2箇所から反撃を実施。ソ連軍第1戦車軍を撃破したのをはじめ、機械化軍団、歩兵軍団合わせて10個前後を一時戦闘不能にした。
南方ではミウス川の戦線を放棄したドイツ軍が後方の工業都市に防衛ラインを敷く。フルスタックで前線を固めるドイツ軍に脅威するソ連軍。

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Turn終了時のVP=3(3)


5Turn(43/08/23)

やはりソ連軍はハリコフ北方、イジウム、そしてスターリノ南方で攻勢を仕掛けてきた。いずれもソ連軍は突破に成功。ドイツ軍は3箇所で反撃するのは無理と判断し、北方ではGD師団他装甲5個師団その他を投入して反撃実施。イジウムは橋頭保を囲む形で戦線を維持。スターリノ南方では第2SS装甲擲弾兵師団と装甲2個師団、歩兵3個師団でSt.Karan付近のソ連軍を攻撃し、3個歩兵軍団を撃破し、ソ連軍を川向こうに追い返した。

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Turn終了時のVP=3(4)


6Turn(43/08/27)

イメージ 20相変わらずハリコフの攻撃はなし。ハリコフ西方でソ連軍は攻撃を続けている。
アルテーミウシク(Artemovsk 5322)が4-1攻撃でDRXを出されて陥落した。陣地を構築途上だっただけに守備兵力を弱体化させた当方の布陣が悔やまれる。
アゾフ海ではマウリポリ北方でソ連軍の攻撃により336D(5-7-4)の防衛ラインが破られる。
ドイツ軍はハリコフへの連絡線の解囲を諦め、ハリコフ南西のクラスノグラード(Krasnograd 3818)付近で大規模な反撃を行う。GD師団、第5SS装甲擲弾兵師団「ヴィーキング」(12-10-7)等、装甲師団5個、歩兵師団2個を投入した攻撃は航空支援もついて6-1に比率となる。攻撃成功を確信したドイツ軍であったが、出目はなんと最悪の"1"。そんな筈では、と、

「マンシュタイン閣下、マンシュタイン閣下、マンシュタイン閣下」

イメージ 16と念仏を3度唱えてダイスを振ったら、やはりダイスは"1"。虎の子GD師団がステップロスしてしまう。さらに5-1の機動強襲で三度"1"の目を出してしまったドイツ軍。15攻撃力を誇り、本ゲーム最強の名をほしいままにしていたGD師団は、攻撃力5の基幹部隊になり下がってしまった。見返りはソ連軍2個スタックの戦闘不能。

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アゾフ海沿岸では、復活したティーガー大隊と第2SS装甲擲弾兵師団等、装甲師団3個、歩兵師団2個を投入してマウノポリ北方のソ連軍橋頭保を攻撃した。攻撃の結果、ソ連軍2個スタックを撃破したものの、橋頭保を完全に一掃するには至らなかった。

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Turn終了時のVP=3(6)


7Turn(43/09/01)

イメージ 17ソ連軍は初めてハリコフに攻勢を仕掛けてきた。しかもジューコフ効果も初適用である。これまでは自軍の損害を恐れてジューコフシフトを使ってこなかったソ連軍だが、ここで初めて使用してきたのだ。コラムシフトの結果戦闘比は3-1。戦闘結果はDRだが、ハリコフを守る第5SS装甲擲弾兵師団の「断固たる防御」が成功し、ハリコフは守りきった。
北方では、コノトプ(Konotop 2609)付近までソ連軍が前進してくる。ドイツ軍は歩兵を後退させて戦線の立て直しを図るが、交戦離脱に失敗したりして、歩兵1個師団が戦線に取り残される。
イジウム付近ではソ連軍は大きな動きはなし。対するドイツ軍は第3SS装甲擲弾兵師団「トーテンコップ」を主力とする装甲4個師団その他による反撃でソ連軍2個スタックを戦闘不能にした。
その南では、ドネツ工業地帯北部のスラヴャンスク(Slavyamsk 5021)をソ連軍が総攻撃。親衛砲兵2個を投入して3-1の比率まで持って行ったソ連軍は戦闘結果DRを得た。ドイツ軍は「断固たる防御」で前線を死守せんとするが、出目に恵まれず死守に失敗。スラヴャンスクはソ連軍の占領する所となった。ソ連軍のVPは4VPになる。
その南、アゾフ海付近では、カルミウス川西岸に橋頭保を築くソ連軍に対し、第2SS装甲擲弾兵師団を主力とする装甲3個師団、騎兵1個師団、その他が機動反撃を実施。ティーガー重戦車大隊の支援もあってソ連軍2個スタックを撃破した。しかしその戦いでドイツの虎の子ティーガー重戦車大隊が撃破されてしまった。先のGD師団の壊滅と合わせて、ドイツ軍は反撃の先鋒となる重戦車大隊を一時的にせよ全て失ってしまう。

Turn終了時の孤立損耗チェックで、ハリコフを守る国防軍歩兵師団が1ステップロスした。精鋭を誇るドイツ軍とはいえ、さすがに都市部で孤立すれば、消耗は免れない。

Turn終了時のVP=4(8)

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各国陸軍の教範を読む

田村尚也 イカロス出版

雑誌「歴史群像」で連載されていた同名記事の単行本化である。タイトル通り各国陸軍の教範を読んで、そこから読み取られる各国陸軍の運用構想と実戦におけるその影響について記している。本書で取り上げられているのは、ドイツ、ソ連、フランス、日本の各国教範の1930年代における陸軍の教範である。本書を読むと、フランス戦役でなぜフランス軍はドイツ軍相手にあれほど完璧な形で敗北を喫したのか。あるいはソ連軍は如何にしてドイツ軍に勝利したのか。あるいは日本軍の教範に内在する諸問題などについて、1つの解答を得ることができよう。残念なのは米英に関する考察がないことであり、特に米軍についてはWW2での主役の1つと言って良いだけに残念だ。全てを本書に求めるのは酷ともいえるが・・・。WW2の戦史に興味の向きにはお奨めしたい作品である。

お奨め度★★★★

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