221218_18切符枕崎~稚内

日本の鉄道には聖地と呼ばれる場所がある。その1つが鹿児島県南西端に位置する枕崎駅。今一つが北海道最北端の稚内駅である。これらはJR線のそれぞれ南と北の終端点であり、全ての鉄路はこれらの駅と繋がっている(勿論例外もある)。
今回、この2つの聖地を青春18切符を使って乗り通してみた。

前回までは-->こちら

佐伯~小倉

佐伯発0549の大分行きに乗る。南国九州とはいえ、12月の早朝はさすがに寒い。しかもこの列車は暖房が効いていない。オイオイ勘弁してくれよ、という気分になる。

写真21


途中駅の幸崎で後続の中津行きに乗り換える。幸崎駅にも待合室に暖房がなく、寒い思いをした。幸崎発0708の中津行きは815系ロングシート車両だったが、それでも暖房が効いていたので天国のようであった。

写真22


途中の別府市内は降雪の跡が残っていた。昨晩降ったのだろうか。道理で寒い訳だ。ちなみに別府~小倉間は特急列車では何度となく走ったことがある区間だが、鈍行列車で走るのは生まれて初めてかも知れない。

写真23


大神(おおが)という九州らしい変わった駅名。ちなみに一部のマニアが喜びそうな駅名でもある。

写真24



中津には0920に到着。ここで中津発0938の小倉行に乗り換える。

写真25


中津から小倉の間は、築城、行橋、そして小倉という都市近郊区間。いわば北九州都市圏内である。従って僅か3両編成の電車では結構混む。外はかなり雪が降っている模様。しかも途中駅で毎回毎回ドアを全開するので、冷気が半端ない。結局小倉に着くまで、まるで冷凍庫の中のような車内を寒さに耐えながら過ごしていた。

写真26


小倉~下関

なんやかんやで小倉には定刻の1032に到着。小倉駅名物かしわうどんで早めの昼食を済ませる。ここから先も乗り換え時間が短く、途中下車しての食事は難しそうだ。今日の目的地に着くまで、まともな食事はこれが最後かも知れない。

写真27


とはいえ、次の列車まで時間があったので小倉駅の外に出てみた。この駅は駅構内にモノレールが突っ込んできているという独特の構造になっている。類似の形態としては、千葉駅などがある。ちなみに駅前に寒暖計があったので、今の気温を見てみると、何度1度であった。そりゃ寒い訳だ。

写真28


下関行は1109に小倉を発車。途中の門司駅に停車した後、関門トンネルを抜けて1123に本州山口県の下関につく。下関に降りるのも久しぶりだな、と、調べてみたら、なんと12年ぶりだった。

写真29


下関~岩国

下関からは1135発山陽本線の岩国行きに乗る。山陽本線名物の黄色い電車。18切符の旅ではこういう旧式車両の方が嬉しい。しかもJR九州にはなかった「しまるボタン」「あけるボタン」がある。寒冷地獄から天国に戻ったような感じである。

写真30
写真31

列車は山陽本線を東に向けて疾走する。車両は旧式だが線形が良いので快調に飛ばす。日豊本線のような特急待ちや対向列車待ちがないのも快調な理由。1時間ほどで新山口駅に到着。ここで約30分の長時間停車がある。
停車時間を利用して駅を散策。山口線経由で益田や島根方面に向かう特急列車を見る。ここから山陰方面に行くのも面白そうだが、1年前の米子での事故が頭をよぎる。

写真32


駅のコンコースに出てみたが、土産物や駅弁などが売っている売店が全くないのでちょっと驚き。さっき出てきた小倉駅にはある種の猥雑な雰囲気があったので、あまりの静かさに驚く。そういえばさっきの下関もそんな感じであった。JR九州の駅は、宮崎とか大分とかいった駅でももう少しワイワイした感じがあったのになぁ。鹿児島、宮崎、大分なんて人に溢れていた感じがあったのだけど、この新山口の静かさはいったい何・・・。

新山口で車掌さんが交代。さらに1時間弱で徳山に到着。ここでも約15分の長時間停車がある。徳山の駅もやはり静かな感じ。ここではコーヒーを購入し、次に岩国まで1時間強の長旅に備える。

写真33


岩国~姫路

岩国には1518に到着した。下関からは4時間近くかかったことになる。もっとも新山口と徳山での長時間停車を除けば約3時間だが・・・。岩国からは新型227系3両編成の白市行きに乗る。これから広島の都市圏に突入するのに、3両編成だと混みそうだな。

写真34


案の定、途中の宮島口でどーっと人が乗ってきて車内は混んできた。まあ自分は窓際席を確保しているので関係ないが・・・。
広島を抜け、鉄道の難所と呼ばれているセノハチと呼ばれる急斜面を超えて、広島空港に近い白市駅には1700頃に到着した。
待ち時間が約30分あったので、駅前に出てみた。家はたくさんあるけど、店らしい店はない。少し歩くと国道のような道があって、そこにはコンビニやらガソリンスタンドやらが立ち並んでいる。このあたりは完全に車社会だと思う今日この頃。

白市発1729の糸崎行きは約3分遅れで白市に到着。結構混んでいたので補助椅子に座る。糸崎からは1801発の岡山行き。こちらは例のイエローライナーで、車内はまあまあ空いていた。岡山には1932に到着。もう周囲は真っ暗である。

写真35
写真36


岡山からは1955発の姫路行きに乗る。岡山で夕食を取ることも考えたが、姫路の宿で「旅行割クーポン」が入手できるはず。そちらを使った方が賢いと思って、空腹を我慢しつつ東へ向かう。
例によって岡山発の列車はイエローライナー。車内はまあまあ混んでいたが、数駅走った後はもうガラガラ。あとはひたすら本(ゲームのるるぶ)を読みながら我慢する。姫路には2120頃に到着。はーあ。やっと着いた。それにしても寒いぜ。

写真37
写真38

ホテルにチェックインして、予想通りクーポン券をゲット。3000円分なので、どう使うか迷う。ちなみに今日の宿代は3120円なので、クーポンを引くと残り120円。余りの安さに目が眩みそうになる。九州の宿で旅割クーポンが使えなかったのが少し残念。
クーポンが使える店を探していると、駅前に格好の飲み屋が。店の女の子に「クーポン使えますか」と尋ねた所、OKとのこと。早速ここで2000円分使う。全部使い切っても良かったのだけど、まあそこは少し我慢。明日の楽しみも取っておこう。

写真39
写真40
写真41


つづく





青春18きっぷで行こう '24~'25 青春18きっぷパーフェクトガイド 日本観光列車の旅2024 にっぽん全国100駅弁 鹿児島中央駅から稚内駅