もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

2017年06月

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現在、鋭意作成中の「海空戦、南太平洋1942」ですが、戦闘関係のチャートをA4 1枚に整理できました。空母戦ゲームなので、これ以外にも索敵関係の表とか、任務関係の表が必要になるとは思いますが、なんとかA4表裏でまとめられそうです。

今回のチャート、右下の空きスペースを利用してユニットの凡例を追加してみました。

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暁の珊瑚海 空母瑞鶴戦史:機動部隊出撃 ミッドウェー 太平洋の試練(上)-真珠湾からミッドウェーまで Pacific Carrier War How Carrier Fought Coral Sea, Midway and Submarine Actions: May 1942-August 1942 (History of United States Naval Operations in World War Ii, Volume 4) The First Team - Pacific Naval Air Combat from Pearl Harbor to Midway 1942

暁の珊瑚海
空母瑞鶴戦史:機動部隊出撃
ミッドウェー
太平洋の試練(上)-真珠湾からミッドウェーまで
Pacific Carrier War
How Carrier Fought
Coral Sea, Midway and Submarine Actions: May 1942-August 1942 (History of United States Naval Operations in World War Ii, Volume 4)
The First Team - Pacific Naval Air Combat from Pearl Harbor to Midway 1942

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システムテスト自動化標準化ガイド

Mark Fewster/Dorothy Graham著 テスト自動化研究会訳 翔泳社

システムテストを自動化する際のノウハウについて書かれた著作である。システムテストとは、本書の定義によれば仕様上の欠陥を見つけるテストとしている。つまりソースコードの設計を検証するユニットテストやS/W設計を検証する結合テストとは違うということだ。穿った見方をすれば、「ユニットテストの自動化は既に常識化しているのでここでは問題にせず、次の段階としてシステムテストの自動化に取り組もう」と言った所か。ただ、現実の開発場面でユニットテストがS/W開発現場にどの程度浸透しているかについては、私自身はかなり懐疑的な見方をしている。テストファーストやアジャイルプラクティスが叫ばれて既に20年近くになるが、多くの企業では未だに手作業でのユニットテストが主流を占めているのではないだろうか(あるいはユニットテストを省略してビックバンテストで品質を担保しようと苦しんでいる?)。
本書は単にシステムテストの自動化という観点ではなくS/Wテスト全般の自動化について記載された著作として読んだ方が我々にとっては有益だと思える。そういった観点からは本書は実に様々な示唆を与えてくれよう。
本書はまず自動テストの利点と欠点について触れ、自動テストが必ずしも万能ではないと説く。筆者によれば、自動テストの目的は経済性と発展性を高めることだけであり、その経済性についても繰り返し適用しないテストならば逆効果だとしている。筆者によれば、自動テストの問題点として初期投資(これはツールに対する投資ではない)と保守があり、特に初期投資については、自動テストでは最初の導入段階で手動テストの数倍の工数がかかるという。これは実際に自動テストに取り組んだ組織なら十分に理解できることだろう。だから筆者は説く。全てを自動テストの対象とすべきではないと。そして自動テストの恩恵である再利用性と発展性を享受できるアイテムを自動テストの対象とすべきであると。
第2章では例題としてワープロソフトの自動テストについて触れ、自動テストの基本的な考え方について説明している。
第3章ではテストスクリプトの書き方について触れ、一番シンプルなリニアスクリプティングから、プログラミングの要素を含んだデータ駆動スクリプティング、さらにはそれを発展させたキーワード駆動スクリプティングについて紹介している。これらの技法を駆使することで、保守が容易で発展性の高いテストスクリプトが作成できるとしている。
第4章ではテスト結果の自動確認(比較)について触れ、テキストファイル、画像ファイル等におけるテスト結果自動検証の方法について触れている。
第5~8章はテストウェアアーキテクチャー、前処理と後処理、テストウェアの保守性、テストのメトリクスといった話題について触れている。
第9章はその他雑多な話題、第10章はテストツール選択方法、第11章は組織へツールを導入する際のノウハウについて触れている。
第12~15章は具体的な自動テストの事例紹介で、ここは日本語版オリジナルの箇所。Webシステム、証券システム、状態遷移テストの自動化等について実例を交えて紹介している。正直なところ、個々の部分は半分も理解できなかったが、Selenium、SilkTest、Jenkins、Travis CI、YAML形式、Groovy、Boost.Graphといったキーワードは押さえておきたい。
本書は、テストの自動化を進める上での戦略構築に際して有益な指針を示してくれるだろう。

お奨め度★★★★

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1980年代後半の一時期、ベトナム戦争を扱った映画がブームとなったことがある。プラトーン、ハンバーガーヒル、フルメタルジャケット等の作品だ。今回紹介する「Platoon」は、映画「プラトーン」の世界を再現するシミュレーションゲームである。

システム

HexとTurnを使用する典型的なウォーゲームである。スケールは確認しなかったが、1ユニットは兵士又は指揮官1人を表す。
システムとしては、両軍に与えられた活性化チットをカップに入れて、引いてきた活性化チットに相当する軍勢が兵士1名又は1グループを活性化する。グループで活性化する際、移動時には指揮官不要だが、射撃時には指揮官が必要となる。
射撃システムは攻撃側と防御側がダイス(D10)を振り合い、火器や地形の修正を加えて比較する。修正後の出目が攻撃側の方が大きかった場合は有効打となり、目標はピン状態になる。またその差が5以上の場合は相手を除去(死傷)できる。因みに米軍最強の支援火器は、射程距離10、火力修正+5の軽機関銃で、地形修正がない限り普通の出目なら相手を即死させられる。ちなみに目標がスタックしていると、同一ヘクスの全ユニットが除去される。
両軍とも手榴弾投擲が可能であり、火力修正+5と軽機関銃並である。ただし射程距離が1ヘクスと短く、敵に近づく必要があり、近づいた瞬間に相手から手榴弾投擲を浴びて、あら大変、となることが多い。

他にはベトナム戦争名物の対人指向性地雷(クレイモア地雷)があり、敵が上手く加害範囲に入ってくれると、大量殺傷が可能である(おー、コワ)。

システム上の特徴としては、両軍ともユニットの正体を隠して配置する点がある。所謂ダミー方式だが、ダミーを含めた駒を盤上に配置するのではなく、駒立てで駒を立てて、相手から正体が分からないように配置する点が進んでいる。この方式だと、どのユニットが本物であるかを一々確認する必要がなく、プレイアビリティに優れた方法だと思う。

シナリオ1.プレイ

これは映画の冒頭シーンを再現するシナリオとのこと。北ベトナム軍は攻撃側で兵士20名が登場。対する米軍は16名(だったかな?)。殺傷した米軍兵士数と盤外突破に成功した北ベトナム兵の合計が8名以上なら北ベトナム軍の勝利。それ以外なら米軍の勝利となる。

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冒頭、マップの端からの突破を図る北ベトナム軍は、不用意にもクレイモア地雷の設置ヘクスに進入。ワイヤートラップが起動して複数の北ベトナム軍兵士が吹っ飛んだ。そこへ米軍の軽機関銃の嵐が降り注ぐ。北ベトナム軍の射撃チーム1個が早くも壊滅する。

その後北ベトナム軍は手榴弾投擲による米軍陣地突破を図る。それに対して米軍は接近してきた北ベトナム兵を手榴弾や軽機関銃で薙ぎ払う。地形効果のない北ベトナム軍兵士は次々と米軍による銃火の犠牲となり、死体の山を築いていく。なお、言い忘れてたが、このシナリオでは地形効果として歩兵壕が登場し、歩兵壕の中では+3の防御修正が得られる。歩兵壕は全て米軍が占領しているので、米軍の方はなかなか死傷しない。それでも手榴弾の連続投擲を浴びて米兵にも被害が出てきて、最終的には4名が北ベトナム軍の手榴弾によって命を落とした(あるいは重傷で再起不能となった)。

最終的には米兵の損害4名に対して北ベトナム軍は17名を失い、残った3名のピン状態。シナリオ自体は米軍の勝利に終わった。対戦相手氏によると、このシナリオで北ベトナム軍が勝利したことは見たことがないとのこと。確かにバランス的には北ベトナム軍が苦しいシナリオだろうことは想像できる。

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感想、その他

初めてのプレイだったが、面白いと思う。対戦相手氏の言う通り米軍有利だとは思う。ただし今回のプレイでも米軍側には改善の余地がまだまだあった。例えば歩兵壕と歩兵壕の間で相互支援できるようにし、必要に応じて歩兵壕間で火力支援や兵力の相互運用ができるようにしておけば、もう少しうまく立ち回れたであろう。
対する北ベトナム軍は、塹壕の効果を無効化するRPG-7による攻撃を前面に押し出し、塹壕を撃破、占領して、そこから火力範囲を広げていくのが良いかと思う。

これも対戦相手氏から聞いた話だが、このPlatoonは、同じAH社のFire Powerのシステムを流用しているとのことであった。私もFirePowerを所有していたのだが、兵隊が簡単に死んでいくので、あまり良い印象を持っていない。自動火器が強くて大量殺傷が簡単にできてしまう、というイメージであった。あとPlatoonのようなダミーシステムのなかったので、大雑把なゲームであったとい印象を持っている。

ただしそれほどやり込んだ訳ではなく、システムとデータを見ただけのイメージなので、実際にプレイしてみるとまた違った印象が残っていたかもしれない。そういった意味ではFirePowerについても再度プレイしてみたいと思った次第である。


Panzer The Enemy is at The Gates
幻の東部戦線 機動の理論 Sagger Anti-Tank Missile vs M60 Main Battle Tank(Duel Book 84) Duel Book 75-Bradley vs BMP

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福島駅から徒歩10分ぐらいにある焼鳥屋さんです。以前から狙っていたのですが、なかなか行く機会がなく、たまたま行っても満席で入れない等で今まで食べるチャンスがありませんでした。この度、事前予約で漸く中に入ることができました。

特に何を注文する訳でもなく、既に鉄板がセットアップされていて、この店自慢のホルモン焼きが準備されています。野菜と味噌だれで焼くホルモン焼きは「鳥政」独特で、確かに味噌味のホルモンと野菜とのマッチングは相性抜群。ビールも進む美味しさです。
他には餃子も注文しました。こちらは正直「何の変哲もない」餃子で、餃子だけが目当てなら蒲田あたりの餃子の方が美味しいと思います。

いずれにしても「鳥政」のホルモン焼きは旨いので、福島に行く機会があれば、是非ご賞味下さい。

お奨め度★★★

GMT社のPanzerは、WW2期における戦車戦を扱った戦術級ゲームだ。1ヘクス=100m、1Turn=15秒~15分、1ユニット=1両、1門、1機、1個分隊/班である。今回、拡張キット#2に含まれている「タイフーン作戦-ブリヤンスクポケット,1941」に挑戦してみた。

前回までの展開-->こちら

14Turn

いよいよクライマックスである。ソ連軍の稼働戦車は損傷した2両を含めて計6両。対するドイツ軍は10両。ドイツ軍の戦車は1両も損じていない。最早大勢は決した感があるが、それでもソ連軍は最後の奇跡を信じるしかない。

イメージ 7そして奇跡が起こった。最後の最後になって主導権がソ連軍に渡ったのだ。勇躍して目標を狙うソ連軍戦車。T-34/76の放った76.2mm徹甲弾が300mの距離にいる4号F2型を捉えた。T-34/76に比べると装甲面でやや弱点のある4号F2型はその一撃に耐えることができなかった。1両撃破。ソ連軍は初めての生贄を手にしたのだ。
3号J型の左側面100mの至近距離に回り込んだBT-8軽戦車3両は、必殺の45mm徹甲弾を叩き込む。1両の3号J型は砲塔側面に直撃弾を受けて内部爆発。擱坐する。もう1両は車体側面に命中弾を受けながらも、何とか撃破を免れて中破に留まった。別の4号F2型はT-28E重戦車が放った76.2mm砲弾を砲塔側面に受けて内部爆発。誘爆を誘って炎上する。
この一連の射撃でドイツ軍は3号戦車1両、4号戦車2両を失い、3号戦車1両が中破した。ここに来て再び状況が分からなくなってくる。ドイツ軍は反撃によってBT-8軽戦車1両を撃破するも、3号G型の3両が300mの距離から放った徹甲弾は、いずれもT-34/76の強力な装甲板によって跳ね返されてしまう。距離1200mから放たれた4号F2型の75mm高速徹甲弾はT-34/76の正面装甲を貫いたが、これは内部で爆発せずに貫通。反対側に突き抜けてしまい、目標を撃破するには至らなかった。

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15Turn

イメージ 8ドイツ軍が主導権を取り返す。4号F2型が1200mの距離からT-34/76の車体正面に75mm高速徹甲弾を命中させた。T-34/76の車体前面は傾斜装甲のため強靭な抵抗力を示したが、この一撃には耐えられなかった。T-34/76は擱坐して戦闘力を失う。しかしドイツ軍の戦果はそれだけ。他には3号戦車がT-34/76及びBT-8に対して射撃を実施したものの、確たる戦果を上げることはなかった。

対するソ連軍は、BT-8の射撃で3号J型1両を撃破。しかしその他の射撃は外れ。残った戦車の台数は、ソ連軍4両(うち2両が走行不能)、ドイツ軍は6両となった。

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16Turn

イメージ 9主導権はドイツ軍だ。これまで良い所なしだった3号G型が漸く一矢を報いた。距離500mから放った50mmAPCR弾がT-34/76の砲塔側面を貫通した。これでT-34/76の最後の1両が撃破されてしまう。その3号G型もT-28E重戦車の放った76.2mm徹甲弾を車体正面に受けて撃破されてしまう。

17Turn

イメージ 10残った戦車の数は、ドイツ軍5両、ソ連軍3両(うち2両は走行不能、1両は中破)という状況になった。さすがにここまでくるとソ連軍に勝利の目は厳しくなってくる。このTurnもドイツ軍が主導権を取った。丘の上に陣取る4号F2型が700mの距離から建物の間に潜むBT-8軽戦車に直撃弾を与えてこれを撃破した。
それに対してソ連軍。これまで悪魔のような熟練度を見せつけていた走行不能となって久しいT-28E重戦車がまたもや命中弾を与えていた。距離700m。しかも炎上煙越えで移動目標。このような不利な条件下にもかかわらず3号G型の正面に76.2mm徹甲弾を命中させたのである。その徹甲弾は目標を完全に撃破するには至らなかったが、損傷を受けた3号戦車からクルーが緊急脱出したので事実上撃破と同じ結果になった。それにしても同じ3号戦車でもJ型とG型で雲泥の差がある。J型ならば正面ならば比較的厚い装甲を持っているので76.2mm徹甲弾でもある程度なら耐えることができるが、G型は装甲が薄いので76.2mm徹甲弾の直撃を食らったらまずアウト。また搭載する主砲も3号J型は長砲身の50mm砲なのでT-34/76のような中戦車が相手でもある程度の距離まで近づけば、撃破は十分に可能だ。対する3号G型の場合、主砲は中砲身の50mm砲なので、徹甲弾でのT-34/76撃破はまず期待できない。唯一のチャンスはAPCR弾だが、これは搭載数が少ないので使えるか使えないかは運次第となる。

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18Turn

イメージ 11先手を取ったドイツ軍が3両の3号戦車(G型,J型混合)で距離500mからBT-8軽戦車に対して集中砲火を浴びせた。徹甲弾の1発がBT-8の正面装甲をぶち抜いた。そのBT-8は完全撃破を免れて中破。しかしクルーが自車を捨てて脱出してしまったため、事実上は撃破と同じだ。これによりソ連軍に残った戦車はT-28E重戦車が1両のみとなった。

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19Turn

唯一生き残ったT-28E(既に走行不能)を撃破すべく、ドイツ軍戦車5両が包囲攻撃を仕掛ける。しかしその刹那、物陰から飛び出した3号J型を500mの距離からT-28Eが狙撃した。76.2mm徹甲弾は3号J型の正面装甲を貫いて内部で爆発。これでT-28Eは1両で4両のドイツ軍戦車を撃破した計算になる。しかも自らは既に走行不能となっているのにも関わらずだ。

20Turn

今まで獅子奮迅の働きを見せていたT-28E重戦車も遂に最期を迎えた。正面700mの距離から4号F2型の放った75mm高速徹甲弾がT-28Eの車体正面に命中した。強靭な装甲防御力を持ち、50mmクラスの徹甲弾なら十分に坑堪可能なT-28E重戦車であったが、700mの距離から放たれた75mm高速徹甲弾は耐えられなかった。内部で爆発した徹甲弾がT-28E重戦車を完全に撃破した。こうしてソ連軍最後の戦車が撃破され、シナリオは終焉を迎えた。

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結果と感想

VPを計算してみると、ソ連軍の損害は戦車13両、対戦車砲2門、歩兵3個分隊、機関銃班1個である。VP換算で593点。ドイツ軍は戦車6両、歩兵3個分隊でVP換算では428点。またソ連軍7個分隊が脱出に成功したので148点。合計すると、ソ連軍676点、ドイツ軍593点でソ連軍が優勢だが、マージンを超過したのかったので、結果は引き分けとなった。
プレイしている最中はドイツ軍有利と思っていたのだが、実際に計算してみると、意外な結果になったので驚きである。戦車狩りに熱中するあまり、ソ連軍の脱出阻止という本来の任務を忘れた形になってしまった。

今回登場した戦車の性能をざっと見てみよう。今回はドイツ軍が4種類、ソ連軍は3種類、計7種類の戦車が登場する。その中で最強なのが、ドイツの4号戦車F2型だ。主砲である43口径75mm砲は、今回登場する戦車の中では最強級の破壊力を持ち、今回登場するソ連軍戦車のほぼ全てを1000m以上の距離から破壊できる。今回登場しなかったKV-1重戦車が相手でも、距離1200m以内ならほぼ撃破可能。1941年時点のソ連軍戦車相手なら十分な貫通力を持っていると言って良い。ただし装甲防御にはやや不安があり、特に車体部は1300mから発射したソ連31口径76.2mm徹甲弾で撃ち抜かれる。砲塔部なら500m以内まで踏み込まれない限りは大丈夫だ。4号F2がT-34/76やT-28と交戦する際には、距離600m以上を保つのが鉄則といえよう。今回はドイツ軍が序盤の優勢を過信して危険な接近戦を行ったため、必要以上の損害を被ってしまった。

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T-34/76は装甲防御で4号戦車に勝るものの、搭載火砲の性能が今一つなので、全般的には4号F2型には劣っている。しかし後述する3号J型となら車体装甲が分厚い分、やや勝っている。

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その3号戦車J型は思いの外強力だ。主砲である60口径50mm砲は長砲身なので貫通力に優れ、近距離ならソ連製76.2mm砲よりも勝っている。ただし中距離以遠では弾丸が軽いので貫通力が急激に低下する。全般的には車体装甲でT-34/76に負けている分、劣っている。

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T-28E重戦車は重戦車に恥じない装甲防御力で、特に正面装甲は砲塔、車体の両方とも16。これはT-34/76の砲塔11、車体18に比べるとバランス的に優位である。今回のシナリオでも最後まで生き残って活躍できた背景には、本車の正面装甲に依存する部分が大きい。ただしクロスカントリーの移動力"2"は頂けない。戦場で火点を自由に制圧するには余りに鈍足だからだ。

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逆に快速戦車BT-8は、快速なのは良いのだが、あまりに装甲が薄すぎる。前面装甲"5"というのは、距離に関係なく今回登場したドイツ軍の戦車砲全てが全ての距離帯で貫通可能。従って練度の関係上主導権の取り辛いソ連軍にとっては使い勝手の悪い車両と言わざるを得ない。BT-8の運用としては、数を頼んでの物量攻勢か、あるいは待ち伏せに全てを賭けるしかない。APCR弾を使えば3号や4号戦車なら十分貫通可能なので、先制射撃のチャンスを欲しい所だ。

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車両の性能以外でも搭乗員の練度も重要なファクターになるが、このシナリオではドイツ軍はソ連軍に対して2段階優位に立っている。それは戦術レベルと車両戦闘レベルの両面に及び、それが今回ソ連戦車が苦戦した大きな要因となっている。そういった意味では、バルバロッサ作戦当時の戦術戦闘の雰囲気をそこそこ上手く再現できているのではないかと思う。

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